北東アジアの地政学

ウエストファリア的な主権概念でない世界観

www.youtube.com 素晴らしかった。さすが。この人は、自分の言葉で、積み上げて思考しているから、本当にわかりやすく伝わってきて、大好き。真摯な人柄が大ファン。これからの時代、ウエストファリア的な主権概念でない世界観が、とても大事になると思うの…

『世界史とつなげて学ぶ中国全史』 岡本隆司著 土地から生み出す生産性の違いが統合か分権かに影響を与えるプロセスが興味深かった。

客観評価:★★★★★5つ (僕的主観:★★★★★5つ)ユーラシア大陸を一つで見る視点、寒冷化、温暖化などの気候の影響が大きな軸として語られている点など、「通史として全体を見通す」ことのできる素晴らしい本だった。この辺の見方は、出口治明さんの著書を読ん…

『<平成>の正体 なぜこの社会は機能不全に陥ったのか』 藤井達夫著 新自由主義、ネオリベラリズムをどう評価するか?

評価:★★★★4つ (僕的主観:★★★★☆4つ半)非常におもしろくて夢中で読ませてもらいました。老齢になられた今上陛下が譲位するだけ(この記事書いたの3月だ。。。)であり、特に意味があるわけではないが、平成の30年をひと固まりとして、とらえたときに…

もうすぐ平成の30年も終わるのですね。

www.youtube.com 安倍首相の演説とかトランプさんの演説とか、時々、報道ではなくてホワイトハウスや首相官邸のオリジナルの全テキストと映像を直接見るように努力しようと、思い立って、なかなかできていないが、天皇陛下の言葉は、要所ではすべて聞こうと…

ファーウェイの5Gにおけるテクノロジーの覇権争いは、中国とアメリカのどっちに盗まれるのがましか問題

China calls on Canada to release Huawei CFO or face consequencesあまりニュースを細かく追えていないので、ほんとに雑感なんだけど、パッと見ると、どう考えても米国の対中貿易戦争の一環の代理対応だよね。アメリカの意向がないと思えない。5Gの陣営で…

自衛隊の冷静な対応がプロフェッショナルさを感じる。最前線の映像。

www.youtube.com 真ん中くらいからのやり取りが、すごいシリアス。これが最前線なんだ。専門家ではないで、これがどういう意味を持つか、文脈上どう考えられるのか、などなどは、わからないのですが、すごい臨場感は伝わってくる。さすがにこれは、見ておい…

『明治維新とは何だったのか 世界史から考える』 半藤一利 出口治明著  一言でいうと半藤一利さんが幕末史で描いている反薩長史観

客観評価:★★★★☆4つ半 (僕的主観:★★★★★5つ)■異なる極と極を公平に見るとき世界は立体的に見えるこの辺は予備知識もあるので、さらっとすぐ読める。どちらも大ファンかつ、歴史観が自分の見解と同じなので、読みやすかった。しかし充実の一冊。この二人…

『戦後政治を終わらせる、永続敗戦のその先』 白井聡著  戦前の国体の現在への継続性について

客観評価:★★★★4つ (僕的主観:★★★★4つ)先日ラジオを聞いたら、めちゃくちゃ面白かったので、『永続敗戦論――戦後日本の核心』が読みたかったのだけれども、kindleがなかったので泣く泣く、これを。読了。新書だと、2日かからないな。 やはり過去…

『知られざる皇室外交』 西川 恵 著  天皇陛下の持つ時間と空間に広がりを持つ視野とその一貫性に深いセンスオブワンダーを感じました

客観評価:★★★★★5つ (僕的主観:★★★★★5つ) ちきりんさんのブログで紹介されていたので、読んでみたら、引き込まれて止められなかった。素晴らしい本だった。結構驚いたことは、諸外国において、外交において、天皇陛下が日本国の元首として扱われている…

なんか、めちゃ仲良くなっているな。

Having a great time hosting Prime Minister Shinzo Abe in the United States! https://t.co/Fvjsac89qS https://t.co/OupKmRRuTI pic.twitter.com/smGrnWakWQ— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年2月11日いろいろトランプさんの話を見ていてわか…

レーガン大統領と中曽根首相を思い出します。

Heading to Joint Base Andrews on #MarineOne with Prime Minister Shinzō earlier today. pic.twitter.com/4JFhyYdeHO— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年2月10日こういうのを見ると、レーガン大統領と中曽根首相をとても連想します。ちゅーか、…

『国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動』 伊藤祐靖著 自主独立の物語を追求すると、究極的には、世界がすり鉢状で、全く余裕がなくなる

評価:★★★★★星5つ (僕的主観:★★★★★5つ) 日本初の特殊部隊の創設者の書いた本。非常に面白かった。彼が、1999年イージス艦「みょうこう」の航海長であった34歳の時に、能登半島不審船事件に遭遇したことが、彼が日本に特殊部隊が必要だと思うよう…

しびれる名言だ。

痺れるインタビュー。名言>「善意のみで突っ走った人よりも、悪賢く立ちまわった人物のほうが、結局は人間世界にとって良い結果をもたらしたという例は枚挙にいとまがありません」/オバマ氏に謝罪求めぬ日本、塩野七生さんは「大変良い」朝日新聞 https://…

相手を悪魔化していいことは何一つ無いと思う。大衆が馬鹿になれば、外交のフリーハンドを為政者は失って、結局国家にとってマイナスだと思う。

その失敗の原因についてのヒントが、本書に紹介されているウィットフォーゲルの言葉にある。マルクスは「プロレタリア独裁」を個人が独立して権力を分け合う西洋社会を統合する原理として考えたが、中国のように「単一化した権力のもとで長く暮らしたものは…

President Barack Obama, left, and Japanese Prime Minister Shinzo Abe visit the Lincoln Memor

http://www.washingtontimes.com/multimedia/image/ap_5db4813bd8b7e412740f6a7067007b0djpg/President Barack Obama, left, and Japanese Prime Minister Shinzo Abe visit the Lincoln Memorial, looking toward the Washington Monument, on the National…

『龍-RON-』 村上もとか著 多民族国家大日本帝国と中国清朝末-近代の黎明期って、ほんとうにダイナミックな歴史だ!

評価:★★★★★plusα星5つ (僕的主観:★★★★★5つ) 最近、『龍-RON-』を読んでいるのですが、一気に読んでいると、、、、もうこれがとんでもなく面白い。もうなんか、こんな面白いの読んでいて、どうしようか!!!みたいな感情がふつふつ湧き上がってくるほど面…

福沢諭吉の脱亜論とアングロサクソンとの同盟の歴史をどう考えるか?

つまり中国が全域を統合する大統一国家だとすれば、ヨーロッパは主権国家を単位とする中統一国家の連合であり、日本は地域ごとの小統一国家の連合である。大統一国家は政治権力のスパンが大きすぎるため、トップダウンの専制国家になるしかない。中統一国家…

日本的意思決定の問題点

やっと昭和史の全体像がつかめてきました http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20141106/p1 続きです。 それと、やっぱり問うべきは、誰もが無駄だと思っていた対米戦争を、なぜはじめたのか?という日本的意思決定の謎です。 【アゴラVlog】日本はなぜ開…

やっと昭和史の全体像がつかめてきました

最近やっと半藤一利さんの昭和史の講演録(戦前編1926-1945)の後半のCDを手に入れることができたので、毎日の通勤でコツコツ聞いて、先日とりあえず一気通貫異すべてを視聴できた。1945年の最後の話が終わった後に、昭和天皇による玉音放送を聞いたときは…

BBCだよなー

これとっても面白かった。海外にいて、英語圏から英語で情報を得ようとすると、凄い日本についてのバイアスがかかるんですよね。僕は日本のメディア企業って、ほんとにダメだと思っていて、あれだけの、資本、人材、コンテンツをそろえながら、なんであんな…

専守防衛とは、本土決戦なんだなー。

http://www.riabou.net/entry/2014/10/26/080000 中立国スイスはどうやって第二次世界大戦を回避したか? 読んだ本:「将軍アンリ・ギザン」 リアリズムと防衛ブログ この人のブログを読んで、スイスが中立をWW2で守るために、どういう行動をとったのか?…

『トンイ(Dong Yi)』  2010 韓国 李丙勳(イ・ビョンフン)監督  朝鮮王朝の歴史と地政学的条件が気になる、、、もっとわかるとドラマや映画が楽しめるから頑張って勉強しようと思う今日この頃

評価:★★★★星4つ (僕的主観:★★★★★5つ) ■ついに、トンイ見始めました。やっぱり韓国ドラマは危険です(笑)『宮廷女官チャングムの誓い』や『イ・サン』を手がけたイ・ビョンフンが監督の作品ということで、見よう見ようと手元に置いていたのだが、、、…

『山賊ダイアリー』 岡本健太郎著  重要なのは再生産可能な資源をベースに構築される手応えの連鎖(=共同体)の再構築とグローバル経済からの独立だ

ストックで生きていく世界とはどんなところなのだろうか? http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20140425/p1ストックで生きていく世界とはどんなところなのだろうか?2〜ストックはどこから来たの? http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20140429/p1 …

『終戦のエンペラー』 監督ピーター・ウェーバー 日米同盟の基礎となる歴史認識の再確認

評価:★★★☆星3つ半 (僕的主観:★★★★☆4つ半)非常に面白かった…が、出来はどうかというと、エンターテイメントとしては、いまいちだった。一つは全体の構想に関わることだが、なぜ連合国、特に最前線のアメリカ軍人が、天皇を断罪せずに、日本の再建を意図…

日本的空気の文脈ってのは、なんでグローバルな文脈とこうもかけ離れるのだろう(苦笑)

ここ最近、維新の会の橋下さんと乙武さんの話が、ネットで凄い盛り上がりを見せている(というか、いた・・・)。。ちなみに、これを書いているのは、5月23日。あまり炎上というか、この空気の渦に巻き込まれるのは少しでもいやなので、この記事はたぶんこ…

韓国と日本の難しいシーソーゲーム

父の朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領が親日派として知られていたことから、韓国内では槿恵も心の奥では親日派に違いない、という見方が根強い。そのため朴は大統領選挙活動中から繰り返し反日を訴え、レッテル剥がしに躍起になっていた。「大統領就任後も…

『竹島密約』 ロー・ダニエル著  竹島・独島問題は、WW2以降の戦後新生日本と新生韓国の関係の縮図

評価:★★★★★星5つ (僕的主観:★★★★★5つ)先日、韓国出張の移動中に読んでいました。できるかぎり出張に行くときは、その国に関係する本を持って行って読むようにしているのですが、素晴らしい内容でした。以前は、五條瑛さんの『スリーアゲーツ 三つの瑪…

『王になった男』 韓国/2012 チュ・チャンミン監督 朝鮮半島における真の王とは?

評価:★★★★星4つ (僕的主観:★★★★☆4つ半)僕はもともと、1993年に公開されたハリウッド映画でアイヴァン・ライトマン監督の『デーヴ』がとても好きで何度も見返しています。なので、例によってノラネコさんの前半部分の構造が似ていると、という記事を…

李明博大統領について

http://kariyatetsu.com/blog/1508.php 雁屋哲の今日もまたこれ、物凄く面白かった。この人に、ここまでいわれちゃー李大統領も、だめだなぁ(苦笑)。経済の視点や市長時代の実績から、凄い優秀な大統領だと思っていたんですけどねー。今回の話は、どうみて…

安彦さんのこのへんは、おもしろいんだよなー。

安彦さんのここら辺の作品は、おもしろいのばかり。日本の近代史を知るには、素晴らしい教科書ですよー。また楽しみなやつが出てきた。って、これどこで連載しているんだろう?。