空白の日本近代史を観る

『明治維新とは何だったのか 世界史から考える』 半藤一利 出口治明著  一言でいうと半藤一利さんが幕末史で描いている反薩長史観

客観評価:★★★★☆4つ半 (僕的主観:★★★★★5つ)■異なる極と極を公平に見るとき世界は立体的に見えるこの辺は予備知識もあるので、さらっとすぐ読める。どちらも大ファンかつ、歴史観が自分の見解と同じなので、読みやすかった。しかし充実の一冊。この二人…

『戦後政治を終わらせる、永続敗戦のその先』 白井聡著  戦前の国体の現在への継続性について

客観評価:★★★★4つ (僕的主観:★★★★4つ)先日ラジオを聞いたら、めちゃくちゃ面白かったので、『永続敗戦論――戦後日本の核心』が読みたかったのだけれども、kindleがなかったので泣く泣く、これを。読了。新書だと、2日かからないな。 やはり過去…

『戦前の大金持ち』 出口治明著  ロールモデルを探せば、日本にも実際にはたくさんいるんだってことが、よくわかった! 

客観評価:★★★★★5つ (僕的主観:★★★★★5つ) 出口治明さんの新著。素晴らしい着眼点で、とても感心した。本、特に新書には「時」というものがあると思う。なぜ、そのテーマの本をわざわざ出すのか?。そういう文脈が、ズバッっと、大きなレベルで感じさせ…

『知られざる皇室外交』 西川 恵 著  天皇陛下の持つ時間と空間に広がりを持つ視野とその一貫性に深いセンスオブワンダーを感じました

客観評価:★★★★★5つ (僕的主観:★★★★★5つ) ちきりんさんのブログで紹介されていたので、読んでみたら、引き込まれて止められなかった。素晴らしい本だった。結構驚いたことは、諸外国において、外交において、天皇陛下が日本国の元首として扱われている…

『湾生回家』 (2015 台湾) 黄銘正(ホァン・ミンチェン)監督  日本統治時代に台湾で生まれ育った日本人たち(湾生)を描くドキュメンタリー

評価:★★★★★5つ (僕的主観:★★★★★5つ)神保町の岩波ホールで見てきました。素晴らしいドキュメンタリー映画でした。つい最近、片渕須直監督の『この世界の片隅に』が、全人生の中で一番級に素晴らしい作品だと感動しているのですが、あの作品の存在によっ…

現代日本の最重要課題が浮かび上がってきた気がする。

労働者の平均的な質はきわめて高いと言われているけど、GDPなどさまざまな数字を「1人あたり」に換算すると先進国で下位になる問題。根本には効率の異様な悪さがあるような気も。/「1人あたり」は最低な日本経済の悲しい現実 | 国内経済 https://t.co/Vwmkza3…

『この世界の片隅に(In this Corner of the World)』(2016 Japan) 片渕須直監督 こうの史代原作 日本の第二次世界大戦の戦争表現を変えてしまうような傑作

評価:★★★★★星5つのマスターピース (僕的主観:★★★★★5つ)素晴らしい物語だった。僕は、人生で見たどんな反戦映画よりも、反戦のイデオロギーよりも、ああ、戦争はだめなんだなと痛切に感じました。別に僕は、現実的に戦争は嫌でも軍備なくして平和は守れ…

『国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動』 伊藤祐靖著 自主独立の物語を追求すると、究極的には、世界がすり鉢状で、全く余裕がなくなる

評価:★★★★★星5つ (僕的主観:★★★★★5つ) 日本初の特殊部隊の創設者の書いた本。非常に面白かった。彼が、1999年イージス艦「みょうこう」の航海長であった34歳の時に、能登半島不審船事件に遭遇したことが、彼が日本に特殊部隊が必要だと思うよう…

『シン・ゴジラ』(英題: GODZILLA Resurgence)』 2016年日本 庵野秀明監督 もう碇シンジ(ヒーロー)はいらない〜日本的想像力の呪縛を解呪する物語(1)

評価:★★★★★星5つマスターピース (僕的主観:★★★★★5つ) 庵野秀明監督の『シン・ゴジラ』。腰が砕けるほどの傑作だった。ペトロニウスの名にかけて傑作です。もう何でもいいから、劇場に行っていまお金を出して、この時代の転換点となる作品を見ることを…

しびれる名言だ。

痺れるインタビュー。名言>「善意のみで突っ走った人よりも、悪賢く立ちまわった人物のほうが、結局は人間世界にとって良い結果をもたらしたという例は枚挙にいとまがありません」/オバマ氏に謝罪求めぬ日本、塩野七生さんは「大変良い」朝日新聞 https://…

なんでも日本が最高というウソを信じるな。

使われないままむなしく放置されるトイレットペーパーホルダーは、・海外のニーズに頓着せず日本式の商品を押しつけ、一方で、・海外の合理的な商品を日本に取り入れようという気もない、・「日本のモノが一番いいに決まってるだろ?」的な思想の犠牲者のよ…

日本の若者の不満を代表するのは?、この文脈が日本にないようにみえるのはなぜだろうか?

なぜ「選挙にいかない世代」だった若者が左派に熱狂するのか「選挙に行かない世代」と言われて政治に放置プレイされていた若者たちが、大西洋の両側で不気味な政治勢力になりつつある。英国のコービンをはじめ、スペインには結党2年目で第三政党になったポデ…

日本を社会改良しようとする時に最も起きやすい誤謬は、問題を逆に見ることだと思う。

このポスターをみると、民主党はなぜボロ負けしたのか、いまだにわかってないようだ。たぶんこのコピーでいう「民主主義」とは、「強行採決しない」とか「憲法を守る」とかいう意味だろうが、そんなものは政策ではない。民主党政権が壊滅したのは、選挙で約…

俺はまだ本気を出していないだけ!って、能力と実力の違いが混同されているんだね。

岩田氏は、学歴云々を論じる前に、日本社会の能力観には2つのニュアンスが含まれていると言及する。「(1)能力は、ある漠然とした、一般的な性格のものとして受け止められることが多いこと、(2)能力は、訓練や経験によってさらに開発されるべき、ある潜在…

相手を悪魔化していいことは何一つ無いと思う。大衆が馬鹿になれば、外交のフリーハンドを為政者は失って、結局国家にとってマイナスだと思う。

その失敗の原因についてのヒントが、本書に紹介されているウィットフォーゲルの言葉にある。マルクスは「プロレタリア独裁」を個人が独立して権力を分け合う西洋社会を統合する原理として考えたが、中国のように「単一化した権力のもとで長く暮らしたものは…

ぼくらの住む日本社会は、どのようにできていくのか?

これは当時としては当然で、西洋諸国の侵略の脅威に瀕していた日本が生き延びるには、軍備を整えるとともに、軍隊の規律に従う人間を急いで養成する必要があった。そのための規律=訓練装置が学校である。そしてこうした制度の中で「優等生」になるのは、先生…

司馬史観の呪縛は、一度かかってから解きほぐすと、いい感じだと僕はいつも思います。

以下が夢だったのかどうかは、わからない。ともかくも山を登り続けていて、不意に浅茅ヶ原に出てしまった。そこに巨大な青みの不定型なモノが横たわっている。君はなにかね、ときいてみると、驚いたことにその異胎は、声を発した。「日本の近代だ」というの…

日本では内戦が起きている。

紀里谷:断言してもいいけど、いま日本国内では内戦が起きていると言えますよ。どういうことかというと、“がんばって行動する人たち”と“しないヤツら”の内戦。“何かに情熱を傾ける人たち”と“それをバカにするヤツら”の内戦。インターネットが普及して以降、…

KANO素晴らしい作品でした。

評価:★★★★★星5つ (僕的主観:★★★★★5つ)素晴らしい作品でした。素晴らしすぎて、言いたいことありすぎるのですが、そういって待っているといつまでたっても最近忙しすぎて書けないので、、、、。魏 徳聖(ウェイ・ダーション)監督の、ってこの作品では…

そりゃ、いわれるよなぁ。

こんなこと言ってるんですね・・。「どこかの国が日本を攻撃したら我々は助けなければならない。だが、我々が攻撃されても日本は助ける必要がない。それがよい協定だと思えるか」/勢い増すトランプ氏、対日強硬発言にも支持 米大統領選 http://t.co/pPEIwb7Cd…

世界史の中での日本史を見る視点〜とにかく戦後70年の総理談話を全文、英語と日本語でちゃん最後まで読んでみるのがおすすめです。評価をどういうかの前にね。

日本がなぜ戦争に突っ走ったのかという歴史認識を踏まえ、「お詫び」も踏襲した上で、国際秩序にどう向き合うかまで踏み込む。全体に良く練られた巧みな文章だと思う。今後の平和議論のベースとなる文章だ。/戦後70年 安倍首相談話の全文 http://t.co/HoZqL…

現実的にこのリスクがあることにどう対処するのだろう?

別の著名な憲法学者の方は、「外務官僚には自衛隊に入隊を義務づけて、危険地域を体験させよ」と主張しております。そうすれば自衛隊を危険地域に送る法律は作らないだろうと。事実は逆だ。危険だから自衛隊を派遣できないとされるバグダッドには二十数名の…

まさに、ここだよな。

特徴的なのは、著者が産業再生機構という部外者の立場で、しかも自力再建がにっちもさっちも行かなくなった段階の企業についての話がほとんどだということだ。こういう目で見ると、普通のサラリーマンが見るのとは別の「日本の会社」の像が浮かび上がってく…

本気で日本を良くしたいならば、戦略的に狙って実際に変えられて意味があるところを狙わないと、ただのお遊びと無駄になる。

こうみると、日本を意図的に戦争に引きずり込んだ悪役がいたわけではない。日米戦争に勝てないことは誰もが知りながら、中間管理職がそれぞれ出世主義で威勢のいい主戦論をとなえ、事なかれ主義の上層部がボトムアップで醸成された「空気」にひきずられ、ず…

戦前の日本の何が問題だったのか?悪かったのか?をちゃんと見据えないとだめだと思う。

実質的な意思決定を行なったのは(全体状況の見えない)現場の将校と課長級の官僚であり、彼らをあおったのは右翼の直接行動と新聞の戦争報道だった。東條も、そういう「空気」に押されてずるすると戦争に引きずりこまれたのだ。このような下からの現場主義…

ちょっとめもめも。

成長をやめたら幸せになるの? 池田信夫 http://agora-web.jp/archives/1643290.html 池田信夫さんは、去年ぐらいから佐々木俊尚さんに並んで、神がかっているというか、旬で凄い追っているんですが、イヤー興味深い視点ですねー。そんで、読んでいてふと思…

これは世界の中で見ると、日本人が貧しくなったことを示す。

アベノミクスの効果は、おおむね出尽くしたといえよう。その結果も、著者のいうように、ほぼ教科書的な経済学の予想どおりだった。 •短期:日銀の量的緩和の効果はほとんどなかったが、円安の効果は大きかった。•中期:財政再建は絶望的になり、社会保障の負…

いまの幸・不幸は誰によってもたらされたのか知りたければ、善悪の基準を排除して歴史を振り返って考えなければならない。それが自己責任的な、すべての問題を個に押し付ける無限ル-プからの脱出もたらす。

評価:★★★★★星5つ+α (僕的主観:★★★★★5つ+α)まず一言でいうと、こんな素晴らしい本に出会えて(講演録だそうですね、マジで聞きたかったリアルで…)本当に幸せでした。めちゃくちゃ面白かった。だけではなく、なんというか知恵が詰まりに詰まった素晴ら…

President Barack Obama, left, and Japanese Prime Minister Shinzo Abe visit the Lincoln Memor

http://www.washingtontimes.com/multimedia/image/ap_5db4813bd8b7e412740f6a7067007b0djpg/President Barack Obama, left, and Japanese Prime Minister Shinzo Abe visit the Lincoln Memorial, looking toward the Washington Monument, on the National…

『龍-RON-』 村上もとか著 多民族国家大日本帝国と中国清朝末-近代の黎明期って、ほんとうにダイナミックな歴史だ!

評価:★★★★★plusα星5つ (僕的主観:★★★★★5つ) 最近、『龍-RON-』を読んでいるのですが、一気に読んでいると、、、、もうこれがとんでもなく面白い。もうなんか、こんな面白いの読んでいて、どうしようか!!!みたいな感情がふつふつ湧き上がってくるほど面…