第七話の「スースーするの」が、たまらなくよかったです(笑)

ストライクウィッチーズ 通常版 第1巻 [DVD]

うーん、うーん、、、、、何とも評価しにくい(笑)。けど、スキ。みていると癒されるー(苦笑)。

パンツじゃないから恥ずかしくないもん!



一億総ツッコミせざるを得ないこのフレーズ。このアニメの代名詞ともなったこのキャッチフレーズがあったからこそ、このアニメはここまで話題になることが出来たと言っても過言ではありません。



DAIさん帝国より
http://dai.at.webry.info/200809/article_11.html

LDさんやルイさんたちと、この脚本のまずさについて、いろいろ話していたんだが・・・僕は根本的に嫌いじゃないのはなぜかな?と思ったんだけど、、、確かに動機の構造は悪い。設定から導き出せる「路線」と宮藤の「自分にできることがしたい!」「戦争は嫌い!」というようなミクロの動機は不一致を起こしている。けど、根本的にな部分で、矛盾しているわけではなくて、そもそも演出が不徹底というだけに過ぎないんだよね。


そうすると、まぁいいか、かわいいから許す!という論理が働くんだ(笑)。でも、根本的な部分で主人公の考え方や生き方のスタイルが醜悪であったり致命的にいっていることとやっていることがコンフリクトを起こさない限り、そういうのってはあるんだよね。


これ、本当に売れ線狙った、いやらしい設定なんだけど、しかも演出・脚本(この定義今度考えるがまずは二つ書いておく)もイマイチなんだけど、GONZOダメ脚本伝統のわりには、キャラクターのかわいさっぷりがちゃんと優先されてるので、いや、僕は商品としてはいい出来だったと思うよ。


■演出の不徹底は、何を重視するかによって許される場合もあれば、致命的になる場合もある

LD >> まあ、この話をした時に「欠員」という単語を持ち出したんですけど、ストーリーで引き出されている「路線」(テーマとは言わない)を突き詰めて表現するなら、メンバーに欠員を出すことがかなりベストに近い……という予想が立ったとしても「キャラを失う」欠員という選択はしないんですよね。


LD >> もし、ストーリーで組まれている「路線」がテーマであり、キャラクターはそれに従わせるべきものであり、欠員を出す事が路線の完うであるなら、欠員を選択するんですよね。「ストウィ」がストーリー主格の作品なら、そういう選択になってくるという話をしたつもりです。


ペトロニウス >> なるほど、「路線」(ほっておいても出てきてしまうもの)と、テーマ(意識して主張したいこと)をわけるわけですね。


LD >> 多分、イェーガーが音速を超える話とか、「スースーするの」の方が「ストウィ」らしさが出ているエピだと思います。

LD >> 「路線」によって、ある程度の“悲壮感”ないし“戦場で健気に戦う少女たち”という「図」を見せたいとは思うんですよね。「こんなに可愛い女の子たちが戦闘しているんだ」っていう事で可愛さの倍加は狙っているでしょう。でも、そこで女の子を支援するための「路線」によって、女の子たちを次々「西部戦線異状なし」よろしく戦死殉職させてしまうのは、この作品にとっては本末転倒だと思うんです。たとえそれによって「路線」の意味がハッキリくっきり描かれるとしても。

GiGi >> 路線とテーマの話面白いです。これは定型崩し、フラグ破りの話にも通じる論点ですね

LD >> ただ、これはリアルタイム時に言っていた事なんですが、そこを圧してなお、今いった「路線」を眼帯隊長一人の表現で「昇華」させる事は可能だと思ったんですよね。…そこらへんはスタッフも分っているらしく、坂本さんの扱いは「路線」の昇華を目指しているような、退場をためらうような、びみょう〜な所をついて来ていますw

LD >> フラグ破りなのかな?…一応、ストリー重視と、キャラ重視の傾向は以前から言っている事で、テーマについて軽いものは「仮面テーマ」とか言い回して使ってきたつもりではあります。

ペトロニウス >> いま8話目見ます。気に入っちゃったかも♪。忙しい中で、一日一話。

GiGi >> ストウィの場合がどうだったのかは見てないのでわかりません(笑)。ただまあ状況的な死の予感と女の子は死んじゃいかん理論(笑)のせめぎあいがあったのかなと。

LD >> ああ、「ストウィ」については経験則的に観て「女の子は死んじゃだめだろの力学」(←力場が働いているので力学と言おうw)が強い作品だろうなと。…で、でも坂本さんという年長さんは、それでも「退場」あるかな?と思いましたよって話ですねw>GiGiさん


漫研チャット過去ログより/http://www.tsphinx.net/manken/


この部分がとても面白かったんだが、この『ストライクウィツチーズ』の世界を考えた時に、ヨーロッパが完璧に占領されるほどなわけだから人類はかなり追い詰められている戦争状態なわけなんだよね。しかも、それに対して有効な兵器が、唯一低年齢の少女だけ(笑)という設定なわけだ。


こういう世界の設定を作ってしまった時点で必然的に、「路線(=ほおっておいても出てきてしまうもの)」として、人が戦争をすること、兵器として戦うこと、敵を殺すこと、生死の生き死にのギリギリで生きること、、、などなどが、生まれてきてしまう。これを脚本的に突き詰めるかどうか、というのは重要な選択肢で、ここから「現実的にあり得る」「路線」を無視すると、脚本の未消化感が凄く生まれてしまう。この辺のことはとても難しくて、脚本としては未消化に終わっていても、キャラクターを重視した結果、その未消化感が深刻にならない世界の中途半端さを作って逆にいい、ということもありうるんだ、というのは、なかなか発見だった。ただ基本的には、「路線」から出てくる「必然感」というのはあって、そこに生まれてしまった命題は、容易に「テーマ」と化してしまうので、あまり無視しすぎるとみているものにとても中途半端感を与えていまうようだね。


ちなみに、この中で、宮藤芳佳って子は、そんな中で「戦争したくありません!」というわけだ。ウイッチとしての才能があるのに。


ルイ >> 潜在的に戦争をしないで済む方策を探っているから、ネウロイとの接触に積極的だと。ウーム。

LD >> あの世界で「戦争はイヤ」って娘は、かえって変わった娘だと思うんですよね。「読む」ならそこから「読んで」行く事になるでしょうね。

ルイ >> 「戦争はイヤ」「助けたい」。共通しているのは「自分にはできる」こと。そして、どちらも無関心ではないという点で共通しているんですよね・・・。戦艦に乗って、自分の治癒能力で出来る事の限界を感じた時、同じ「自分ならできる事」で、もっとダイレクトなものに気付いた。戦争を単に生理的に忌避して「見ない」事では気付けない、「治す」事と「戦う」事の同源性に気付いた・・・←勝手に序盤のプロットを整理している

ルイ >> 「戦争がイヤ」なのは、お父さんを持ってかれたからですよね?

ルイ >> ・・・戦艦で、最初にフランクに声かけてくれた乗員が治癒の甲斐なく死んじゃうくらいで締まるかな・・?←すぐ人殺して締めさせようとする奴

LD >> ちょっと、喋っていて実は「ナウシカ」を思い出していたりしたんですよね。あの世界で「戦争はイヤ」と言い出す感覚は、実は腐海と蟲たちを「なんてキレイ…」とか言っちゃう感覚に近いものがあるような?ないような?……今、思いつきで書き綴っていますがw

ルイ >> 宮藤、格たけええええ!w>ナウシカ

ルイ >> それなら、父の死(実は生きてる?)という要素は用意しちゃいけないように思いますね。「戦争はイヤ」に、ネウロイ和解にも通じる意味性を加えようというなら。



漫研チャット過去ログより/http://www.tsphinx.net/manken/


うん、、、本当は、深刻なストーリーの「路線」重視でいけば、この辺の脚本と演出をもっと深めないと、おかしいんだよね。こういうことをあまり深刻に突き詰めすぎると、ポップ感とかライト感と僕は読んでいるけど、主体に解釈しいるようになるので、それはそれで結構今の時代にはあまり好ましいものではないんだが、かといって、ここをちゃんと深めないと、「その時だけ見てかわいかったね!」という「だけ」で終わってしまう作品になりやすい。逆に深刻に演出しすぎると、人が見なくなってしまい、離れていってしまう。このへんのエンターテイメントは難しいよ。


ストライクウィッチーズ 限定版 第5巻 [DVD]