『獣の奏者』 武本糸会・画 上橋菜穂子著 それぞれの媒体によって演出が微妙に違い、それがとても良い効果が出ている珍しい例

獣の奏者 1 (シリウスコミックス)

前回、アニメと、本と、漫画どれを読んだらいいか?というような質問がありましたが、個人的な意見としては、これに関してはみんな読んだ方がいい、というのが僕の感想です。オリジナルである本は、本当に素晴らしいので必須であるとしても、アニメも漫画もとても才能ある人に描かれているよせいか、水準を超えているのみならず、その媒体の何かの良さみたいなものを感じるので、見る価値はあると思います。普通ならば、本だけ読んでいればいいと思ういますが、これはなかなかです。販売に相乗効果が出ているとは言いにくいので、マーケティング的には評価の対象にあまりならないんですが、中身的には僕は非常に興味深かった。ソヨンをめぐる演出、エリンの内面世界の感覚が、この3つの媒体で、微妙に違うのです。小説とアニメではエリンの内面の評価の深刻さが違うのですが、これは既に感想を書いているので、後で上げます。個人的には、この漫画の絵のエリンが、一番好き。とてもかわいい、、、というか、僕この人の絵とマンガ好きだ。。。アニメも、漫画も、本も、エリンの性格描写は根本的なところで同じなんですが、全く別人に見えるところが、書く媒体のレベルに高さを感じるなぁ。ちなみにソヨンに関する演出、この物語のキーのところを読者に分からせる方法としては、一番、漫画がすっと理解できた。一番漫画の作者が、本質をよく理解しているなーと思った。原作者より(笑)。



獣の奏者 I 闘蛇編


獣の奏者エリン 1 [DVD]