米独日に吹くグローバリゼーションの順風

米独日に吹くグローバリゼーションの順風
http://news.livedoor.com/article/detail/5334790/?p=1

先進国の景気は企業利益と株高が起点に
先進国はいかにしてグローバリゼーションの果実を需要に転化するのか。①株高・資産効果、②先進国での知識集約投資、③世界レベルの知能への高給待遇、④先進国の生活レベルアップとそれを支える関連産業(サービス)など、多様な経路が考えられるが、それはこれからの挑戦である。明白なのは、先進国景気拡大のエンジンが、企業収益の拡大とその結果としての株高にあるということである。



先進国がけん引するグローバリゼーションの新段階

グローバリゼーションのこれまでの展開を振り返ると、明確な段階を経てきたことが、明らかとなる。第一段階は、米国の需要爆発と中国の離陸(2000年から2007年)。先進国、特に米国への資金集中と低金利により資産価格が上昇しバブル景気が現出され、中国は対米輸出急増により経済離陸を果たした。第二段階はバブル崩壊新興国需要の急増(2007年から2010年)。米国のバブル崩壊が世界需要を急減させ、中国の財政出動・米国の超金融緩和が打ち出された。資金は新興国へと集中し新興国の成長加速、バブル化、インフレ化、と推移してきた。そしてこれからは第三段階、先進国への回帰(2011年からの展開)が始まるのではないか。グローバリゼーションの果実の先進国への配分により、先進国での新たな需要拡大循環に帰結するのではないか。

我々は依然、グローバリゼーションの強い順風を受けている。

この流れは、わかるなー。少なくとも新興国への過剰な資金投資のシーズンは終わった気がしている。バブル化しつつあり、リスクテイクが大きくなりすぎていることもさることながら、それと同時にエジプトを始めとするカントリーリスクの上昇を感じる。日本の企業もグローバリゼーションに関わる輸出型の企業は、この円高の凄まじさにもかかわらず、リーマンショック後収益の急激な反転を経験している。


今浮上しつつある米・独・日に共通しているのは、生産性の上昇と厳しいコスト削減による『単位労働コストの抑制』である。


個人的にもなぜかこれまで一番沈んでいた印象がある、米国、ドイツ、日本の製造業のパフォーマンス向上を感じる。経済のマクロの実感と、働いている労働者の「われわれ」の実感はかなり違うけれどもね。『単位労働コストの抑制』というのは、ようは、労働者にとっては急激な構造変化を要求させられているわけだからさ。