やっぱり時間の魔法かー。

魔法少女まどか☆マギカ 1 【通常版】 [DVD]

先日LDさんとルイさんとまどマギについてお話を。だいたい、あのときの展開予測の通りのようだなーと思う。


けど、まぁ展開予測はどうでも良くて、やっぱりファントムでの結論だった「あの草原の向こうの情景」を虚淵さんが見たがっているんではないか?という仮説が当たりなら、それはそれでいいなーと思う。僕は、なかなか上手く説明しにくいけれども、虚淵さんという作家のコアは、「マテリアルな現実」を見せたい人なんじゃないかな?って思う。えっとマテリアルって、ようは、「唯物的な」ってイメージ。つまり、現実は「生のまま現実」として存在していて、そこに「悲しいとか」「うれしいとか」の人が「どう思うか?」ということとは関係なく存在しているってこと。過去の作品の悲劇の結論は、すべて見ている僕らから見て悲劇であって、実際には確かに何も解決していない不幸な現実はそのまま(=悲劇)なんだけれども、それは、その世界でその「マテリアルな現実」を受け入れた主人公たちにとっては、ある種の「到達地点」であり「解放」だったんだだよね。その見事な終着点のシーンが、ファントムのあの「草原のシーン」だと僕は思う。ちなみに、僕はアニメを見ていないのでよくわからないけど、ゲームの方です。でも、現実に幻想をはさまない、、、ということは、あるいてい構造が出来上がったら最悪の方に転んでいくってのが、まぁ現実ってやつで、時々の僥倖はそれはそれで「ありえないこと」と言って切っていけば、まぁ現実って、、、、。そういう感性を物語に展開していけば、きっと「現実」って唯物的なものになると思うんだよね。ここに至る感性の人って、なかなか次を見出さないんだけれども、それはきっと『Fate/Zero』との出会いで乗り越えたんだろうなーと思う。主人公のキリツグは、まさに、現実の厳しい側面のみを生きていて、そのままストレートにハードボイルド的に死んでいったのだけれども、それが、それこそが、士郎とセイバーの物語への継承だと考えると、世界はきっと豊かさを取り戻すと思うんだよね。現実を現実として受け入れて、どうしようもない構造の中で雑賀まで至っても、「その次の世代の物語はありうるぜ」って言うことが信じられれば、世界はつながっていくもの。


Phantom INTEGRATION Nitro The Best! Vol.1