『超弩級少女4946』 非常にエンターテイメントとしてバランスがとれた作品でした

超弩級少女4946 6 (少年サンデーコミックス)


ついに最終巻ですねー。


こうやって、キレイには早く終わるのは、潔くてとても好き。


特に、同人誌で、相当濃い、激しい話を書いていた人だけに、それを思いっきり薄めて、エンターテイメントを志向して、それをバランスよく取りまとめた、プロフェッショナルに徹した姿勢を見ると、この人は、凄いなって思います。自分でやりたいことがある人は、エンタメ的バランスをとれる人って、なかなかいない。これができる人は、なによりもプロとして長続きするし、ちゃんと自分が「やりたいこと」をやれるまで立場の確保をする人なので、とても楽しみです。


ちなみに、ちーと分析書くパワーがないのです(だから何言っているかさっぱり分からにと思いますが・・・・)が、この終わり方って、、、なんというか、「並行世界系の自意識からの脱出」という物語類型を書く人は、エンターテイメントでソツなくバランスをとると、グレンラガンと同じ系統の物語を書くと思うんですよね。自意識からの脱出をテーマにしている人の本質をエンタメにすると、この辺が、ぎりぎりなんですよね。だから、ああ、こういうオチで持ってきたのか、、、やっぱりなーと僕的には非常に腑に落ちる系統の物語で、、、、しかしながら、これって、ある意味バランスとった終わらせ方なんですよね。


この先、もしくは、この類型を食い破る先が、僕は見たい。


きっと、作者が、いつかそこへいってくれることを、僕は期待しています。


なにしろ、最初の1巻くらいでラジオか書いているか忘れましたが、予言していますが、こういう他人にとても伝わりにくいめちゃめちゃ「濃い」伝えたいことの本質がある人は、なかなか妥協することができなくて、自滅してプロとして続かないことがしばしばです。けど、こういう非常にバランスがとれば、、、ある意味、とってもサンデー的な表現の文脈にのっとりながら(ようはちゃんと読者が誰か?ということが認識されている)、それでも薄めながらもいいたいことを失わないで、ものが書ける人は、ずっと成長していくタイプだからです。だからこの人の、今後、が僕はすごい楽しみです。