ああ、素晴らしいです。

ベイビーステップ(35) (講談社コミックス)


かなり初期の段階から、ベイビーステップの大ファンだった自分が、見る目あるなーと(笑)、ほんと思う。いやー素晴らしい物語です。ほんの1巻分しかないんですが、最初に読むときは、異様な集中力で物語の世界に引っ張り込まれます。集中力で試合がひっくり返るテニスというスポーツの醍醐味を、こんなにも感じさせるって、素晴らしいです。


それにずっとずっと最初から読んでいると、現在プロのレベル・・・・はるかな高みの神々のレベルまで到達しているえーちゃんが、決して天才や運に恵まれたチートではないことが、はっきりわかります。そう思いますよね?。彼が選ばれた人に見えます?。


ある意味、階梯上の順番が決まっているようなビルドゥングスロマンは、まるで成長する筋道があらかじめ決められているように見えてしまって、チートに見えてしまうものですが、僕は、ほんとうにまったく、彼がチートにはかけらも見えない。なんでなのだろう?。何が違うのかなぁーと、とてももっと地に足がついたもので、それいてなおかつ、決してただ頑張っていればいいというような積み重ねの根性論や精神論でもない、何かに感じます。以前には、これは次世代の何か新しい成長の仕方のようなものかもしれない!という言い方をして、その新しさが何なのか考え続けてきたのですが、、、、もしかしたら、彼の積み重ねと、時々ある論理を超えたとこにある飛び地のような飛躍みたいなものの連なりというのは、もしかしたらもっと昔からある普遍的なものなのかもしれない、思い始めています。むしろ、頑張れば何とかなる!、ただ積み重ねてやり続ければ順番に成長できるというような、高度成長期の我慢しさえいれば報われれというような成長の仕方の方がよほど特殊で例外的なことだっただ、、、というような気が最近しています。


いやいや、、、、ほんとうに、えーちゃん心が強くなった。えーちゃんのスタイルのは、物凄く勇気づけられます。だってやはり、オーソドックスは強いんだ!というようなものに僕は見えるんですよね。いや本当に素晴らしい漫画です。


これは読んでいないと本当に損な物語です。


ベイビーステップ(34)