共和党保守本流がポピュリズムを覆す様が見れるか?

まさに共和党にとって「存亡の危機」だが、それは単純にトランプが嫌だとか、トランプではヒラリーに勝てないからという理由ではない。トランプの主張は「排外、政治的正しさへの反抗」といった「表層」をはがしてしまえば、その中身は、「小さな政府ではなく必要な福祉施策は行う」「自由貿易より国内雇用」「世界の警察官でなく仲介役」といった政策から成り立ち、妊娠中絶に理解を示すなど宗教保守派とも一線を画している。

 つまり、共和党の中核イデオロギーと真っ向から対立しているわけで、このまま「トランプを大統領候補として担いだ」格好では、上下両院、あるいは州知事の選挙は戦えなくなってしまう。

 党大会の場で「談合」して「トランプ外し」をしようとか、「保守本流の無所属候補」を擁立するというと、まるで陰謀渦巻くテレビドラマのようだ。だが、実はアメリカの長い歴史を見てみると、ポピュリズム連邦政府の衝突というのは何度も経験している事態でもある。

 このまま保守本流が引き下がるとは思えない。共和党は「崩壊の危機」に瀕しているが、同時にトランプを「外し」てこの危機を乗り越えるために、驚くべきドラマを演出する可能性は残されている。


トランプ勝利で深まる、共和党「崩壊の危機」
スーパーチューズデーでトランプの対抗馬を絞り込むことに完全に失敗した共和党指導部
2016年3月2日(水)16時10分
冷泉彰彦(在米ジャーナリスト)
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/03/post-4614_2.php


大統領選挙面白すぎる。何でいままでもっとこうやって深くコミットするというか、見てこなかったんだろうと、後悔するほど。まぁ、アメリカに住んでいるし、アメリカに税金払って、アメリカで子供を学校に行かせているし、会社経営しているとか、そういうのってのも没入感というか、一体感が違うんで、やっぱ遠くからだと無理だったんだろうなぁと思うけど。やっぱりすむのと働くの、生活するのって重要だな、としみじみ思う。世界の見方が変わると、凄い、今までの世界が違って見える。長く生きていると、いろんなことがあって、面白いねぇ、としみじみ思う。健康大事にして、長生きしようと、いつも思う。。。まぁ、忙しすぎて、なかなかそうも言っていられないんだが。


スーパーチューズデイ。おもしろかった。アメリカは大統領選挙は、本当にお祭り騒ぎ。今回は、ヒラリーさんとトランプさんが、圧勝という感じ。いやー、トランプ旋風凄いね。ただ、じっくり支持層を見て、支持されている人々の中身を見ると、、、確かにこりゃ、矢場相っていうか、バリバリ白人のおっさんが好きそうな感じすぎて、苦笑してしまう。南部の黒人層のオバマ大統領の後継者としての、ヒラリーさんへの強い支持を見ると、サンダースさんが、まったくもってミレニアム世代、若者世代の、それもはく人にしか支持されていないことが凄くよくわかる。こうしてみると、いまのリベラリズムの中道路線という超現実路線に対して、あきらかに反抗しているのは、白人の若者、白人の中産階級なんだなーというのが、よくよくわかる。ようはこれまで既得権をもっていた人が、中産階級の没落でどんどん解体されて没落しているのの反動なんだよね。


でもこれは、いまはそういうそうに固定しているだけであって、中産階級の没落か痛いと格差の拡大は、先進国の共通問題であって、ヒラリーさんが仮に政権をとるにしても、民主党は、サンダースさん的な左翼を党に深く取り入れていかなければならなっていことだよね。やっぱり世界は、左に旋回しているんだよね。現実自体が、世界の派遣交代というかスキームの変更で、非常に現実路線=過去だったら少し右翼的でナショナリスティツクで、かなり厳しめの路線になるので、その分左翼の理想が生きてくるんだよね。なのでナショナルなものを押し出して、国益を重視する右翼的な国家運営で勝つ、その主体が左翼でそれを和らげるような論戦がこれから支持される路線なんだろうと思う。ちゅーか、民主党はそれで委員だろうし、ヒラリーさんの言動は、どんどん左に寄ってきているし、かつ彼女自体がとってもタカ派的な人なので、妥当なところだと思う。


けどなー共和党は、もうめちゃくちゃだよね。二番手が、ティーパーティーの極右テッドクルーズなんて、もうはっきりいって、誰を選んでもめちゃくちゃな人ばかり。これって根本的に党を立て直さないと、どうにもならないんだろうと思う。町山さんの記事が、共和党を壊すための刺客なんじゃないかトランプはって言うのが、非常にわかる。個人的には、テッドクルーズさんなんかにやらせるんならば、トランプさんのほうが、ましな気がするんだよね。支持層が、極端な部分が不気味というのはあるんですが・・・。KKKの支持受け入れたりしちゃったり、おいおいおいって感じなんで、、、、。ただ政策や彼の考え方自体は、実は、孤立主義的な、海外にかかわらず国内の統治優先というのは、とてもアメリカの伝統的だし、かつ国内の政治の方向は、もともと民主党支持者が長いこともって、伝統的な共和党の発想の真逆なんだよね。そう考えると、実は政治家としては、案外いいところをついている意見を言っているので、現実的なのだ。自分のジャーナリズムと議論のスポットライトを浴びせて炎上させて、注目度をあげるという「技術」であると考えると、意外に実は、全うなことを主張している。イスラム教徒の入国禁止とかメキシコ人はレイプ魔だとか、メキシコの国境に壁を作るとか、現実的に最終的にアメリカの法律憲法上できることに落とし込むと、孤立主義の現実路線なのだ。ただなぁ、、、あまりに支持母体が、怪しいんだよねぇ。この現実路線が、本当にトランプがやることなのか、それとも、本当にまじで、このめちゃくちゃなことを現実化しようとしているのか、その辺は、なんともいえないんで。


とはいえ、共和党のこういう危機は歴史上、何度もあって、これをどう保守本流が回避するのかは、見ものの大イベントだと思います。