『終末のイゼッタ(Izetta: The Last Witch)』(2016) 監督藤森雅也 やっぱり残念だった。キャラクターにもっとドラマが欲しかった。

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評価:★★★3つマイナス
(僕的主観:★★★☆3つ半)

昨晩、見終わりました。うーん、終始残念な作品だった。全体的なバランスはいいんだけど、小粒になってしまっていて、マクロ(世界観)を丁寧に描いて重視したために、ミクロ(キャラクター)のドラマが展開しない典型的な系統の失敗だと覆うんですよね。このレベルだと記事も書かないし、最後までそもそも見れないんですが、、、今回はちゃんと見たのは、僕は多分、このイゼッタと姫様のキャラクター好きだったんだと思うんですよねー。それだけに、あーこの程度の物語で終わってしまうのか、ととても残念な気持ちになりました。世界観や映像、キャラクターデザインなどなど、どれも少しも手が抜かれていない高いレベルなだけに、しかも、、、かなりこの皆だけに、、、それで、よけい残念な気持ちになってしまうんでしょう。3話分残っていたので、1時ごろに見てたんですが、ほとんどうつらうつらして、見るのがしんどかったんですが、その後、思わず口直しにと見始めた谷口監督のプラネテスを1話だけ、、、と思ったら朝まで見てしまったんですが、、、、ああ凄い面白い物語の「引き込まれ力」って、こういうものだよな、睡眠時間足り打てなくて深夜でも朦朧としているのに、やめられない、とまらない。イゼッタ、かなり平均的な瑕疵がないできないのに、なんでこんなに悪口を書く感じかというと、やっぱりキャラクターが好きだったのに、残念な気持ちがすごい強いんだろうなー。イゼッタとお姫様、凄くかわいいもの。そして、完全に百合的に描こうとしているけれども、物語の構造が悪いから????ってなるんだけど、関係性自体や二人の性格って、すごい好きなんだよなーそれだけに、監督や脚本家に、もう少し何とかならなかったのか、と恨みが出てしまうのかもしれない。


山頂でイゼッタとお姫様が語らう、というか愛を確認しあうシーンは(笑)、良かったんだよね。うん、凄く。でも、ヤッパリ構造が悪いので、????ってなる。一つは、そこまで命を懸ける理由が、やっぱりイゼッタ側に物語がない。お姫様に助けられただけで、ミクロ(自分一人)よりもマクロを選ぶという使命感に転嫁される理由がわからない。でも、まぁイゼッタって、かなりおバカで一途な子なんで、いやわかるんですよ、姫様になついちゃったんだな、と。けど、そうすると今度は、お姫様の方に、マクロの使命感がなさすぎる。というか、使命感はあるんだよ。ただ為政者としてリーダーとして政治家として、戦略指揮官としての哲学も先を見通す力もないので、ただ責任感があるだけの無能なんだよね。とても誠実な人だけに、そういうってしまうと悲しいんだけど、いやはや、起きた出来事に、それはだめだ!といい子ちゃんで叫んでいるだけなんですよね。なので、マクロの使命感として、個人よりも国を選ばなければいけない、凄みが感じない。一般市民のような振る舞いに感じてしまう。なんで、それに付き従うイゼッタも、それなりの格になってしまう。それがとても残念だったんですよ。二人の関係性もキャラクターもいいだけに。


これ、ヨーロッパをほとんどモデルにした架空世界なんだけど、それを構築するのにこだわってマクロにひきづられたな、と思う。小説なんかでもよくあるんだけど、設定ばかり多すぎて、キャラクターのドラマがない。ドラマがないとまではいわないんだけど、、、、たとえば、OPでイゼッタが、ちょっと裸っぽくてセクシーな映像が出てくるじゃないですか?僕、あれに違和感が感じられて仕方がなかった。サービスシーンというわけではない気がするんですよ。だって、この作品はとても百合的で、そういった部分は抑制してて、とても上品だったもの。けど、なんというか、かっこよくエロチックでセクシーな映像にしている。これ典型的なんだけど、イゼッタって、凄い健康的で、犬のような子ないですか?、、、、あまりにあっていないと思うんですよ。まぁ、魔女ってジプシーなんで、そもそもそうとうひどい環境で生きてきただろうし、身体売ってたりえげつない過去がある設定がもともと隠れていたのかもしれないですが、どっちにせよ、イゼッタのお姫様への思いって、純粋で、いうなればとても子供ですよね。なのに、ああいうエロチックなOPを描いていると、そもそも監督はこの子の性格理解しているの?何が見せたいの?ってミスマッチを感じてしまうんですよねー。たぶんそういうところに集約されていると思う。敗因は。ああ、いいキャラクターだと思うんだよなー。残念だった。



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