『エロマンガ先生(8) 和泉マサムネの休日』 伏見つかさ著 そうだよね、そこにいくしかないよねっ!

エロマンガ先生(8) 和泉マサムネの休日<エロマンガ先生> (電撃文庫)

評価:未完のため未評価
(僕的主観:★★★★★5つ)

やっぱ大好きです。もうね、名人芸だよなって思います。なんか、もう伏見さんの作品を読むときには、小難しいこと考えなくなってしまいました。とにかく、ついてほしいところに正拳突きが来る感じ。物語の素晴らしさって、こういうのじゃないかな、と思うんですよ。特に、難しいことを考えなくても、とにかく好き、楽しい、その世界が愛おしい。もちろんこんなご都合主義の話なんかいやだとかいう人もたくさんいると思いますが、僕は好きです。そして、好きならば、きれいにすっと、堪能させてくれるうまさがあります。いやーほんと、、、、どうなんだろう、僕は全く、気持ちがそれないで、スッと入りこんで、読んでてもだえる感じなので、この人文章がうまいんだなーとしみじみ思います。うまいって、技術の話ではなく、その世界をきれいに伝える力とでも言いましょうか。


イヤーこの巻は、ぐっときました。


小説を掲載サイトのエピソードとか、ウェブ小説に読み慣れていないと全く分からないと思いますが、読み慣れている人ならば、あまりにご都合主義ではあるとはいえ、それは、ありえないことではないと感じちゃうじゃないですか。


もう、結婚しちゃえよ!


って思ってたんですが、、、、、(笑)。個人的には、「見たいものを見せてくれた」って感じがしています。『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』は、設定の妙というかフックがあったからこそ、あれだけ売れたんですが、でも実の妹と結ばれるのは難しいじゃないですか。もちろんそれを乗り越える大恋愛ロマンにすることもできなくはないでしょうが、そういうのってテーマじゃないし。物理的な障害がない状態で、ばっちり結ばれてほしいよね、運命みたいに。やっぱり恋愛の物語って、それがコアじゃないですか。


そう考えると、、、、伏見さんって、妹好きなんだなって、しみじみ思います(笑)。というか、こうして物理的障害をすべてなくしてしまうと、家族であること(=ずっと一緒にいること)と、恋人であることというものの違いを考えるというとてもいいロールというか構造だよなって思います。そんで、これが重なるところって、結婚しかないよね(笑)そりゃ。


エロマンガ先生 妹と開かずの間 (電撃文庫)