Unite The Right Torchlit March Towards Lee Park Through Charlottesville, VA
ほぼ100%白人男性の右翼が集結。分断が進むアメリカ|渡辺由佳里 @YukariWatanabe |アメリカはいつも夢見ている https://t.co/judvlR3VZ5
— 渡辺由佳里 YukariWatanabe (@YukariWatanabe) 2017年8月16日
アメリカのシャーロットビル事件でいろいろ波紋が起きている。こういう時は、せっかくのリアルタイムなんで、いろいろな記事を読んだり、背景を考えたりしておくと、あとから思考、思索の糧に凄くなるので、コツコツ調べてみようと思う。何かあったら原点、原文、元のインタビューや記者会見そのものを追うようにすることいっしょで、いろいろ読んで自分なりの生の反応を感じたりしていかないと、結局イデオロギーに騙されるので。ちなみに、なるべくこういうのは熱が冷めた時に話す方がいいので、この記事は、8月20日の時点のメモ。すぐには出さないで、少し間をおいてから出す。だいたいリアルタイムで反応していると、感情的になる人が多いので(自分も含めてね)、こういうのは、空気と無関係になった時に話題に出すのがいいと僕はおもっている。空気、世間のトレンドと離れても、それでも反応すること、追い続けることが、ちゃんと考えている人だからだ。とりあえず、あとで考え直すために、リアルタイムでとっていたメモを。
2017 年 8 月 18 日 15:36 JST
先週末に米バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者と反対派の衝突が起きてから1週間たたないうちに、南北戦争の南部連合を率いた将軍の像やその他の記念碑が相次いで姿を消している。中には破壊されたものもある。ワシントンでは15日に何者かがエイブラハム・リンカーンの記念堂にスプレー缶でののしりの言葉を吹き付けた。
この騒動の中心にいるのがドナルド・トランプ米大統領だ。12日以降の一連の発言やツイートを通じて、南部連合の像を巡る状況やその保存を願う人々について自身の考えを理解してもらおうとしてきた。あえて言うならば、それはうまくいっていない。
実践に役立つ政治的教訓はこうだ。米国の歴代大統領やその側近が、一般に知れ渡った出来事についてコメントするとき、慎重に言葉を選ぼうとするのは正当な理由がある。米国政界の足元には、無数の政治勢力――活動中のものも休眠中のものもある――が控えており、大統領の発言次第では一部の勢力が息を吹き返し、場合によっては危険なほど勢いづくからだ。
http://jp.wsj.com/articles/SB10142685611430313441304583337433422141310?reflink=fb
【社説】南北戦争を蒸し返そうとする米国
戦争は一度で十分だとリー将軍も理解していた
それにしてもトランプ大統領というのは、議論をかなり巻き起こすのがうまくて、かといって劇場型というわけでもない気がするんですよね。議論を起こして、それをうまく利用できているようには見えない(笑)。かといって、煽るだけというような、煽るだけ煽ればそれで満足というような破滅型の人にも見えない。そういう意味で、後世の歴史家は、彼のような言葉でイデオロギー論争を吹き荒れさせる人を何と呼ぶのだろう、とつれづれながらに考える。特に上の記事なんですが、歴代大統領が、非常に言動に意識して政治勢力の対立、言い換えればアメリカの分裂を招きかねないことはなるべく慎重に避けてきたところで、それが行き過ぎて、逆に閉塞感が生まれて分裂がさらに加速しそうな昨今に爆弾投下している人なので、これが、どこへ着地するかは見ものだなと思っています。ちなみに、多分いまのこの状況は、リベラル側か、そうでない側か、どっちにつくのかという感情が吹き荒れているので、この流れ自体に乗っても、ほとんど政治利用されるだけで、役に立たないだろうと思います。感情論は、ほぼ害悪しかないのが、ましてや日本人は、アメリカの人種差別の渦中に生きている人ではないので、これで吹き上がっていては、ダメだろうと僕は思う。そういう人、多いですけどね。イデオロギーの問題は、感情的に許せない出来事に巻き込まれながら、どれだけ感情をコントロールしたかが、長期的に正しい戦略だというのは、もう歴史が証明している。正しさに飲み込まれた奴は、そもそもマクロをめちゃくちゃにする。気持ちは、わかるんだけど、冷静な視点が重要だ。本気で差別と闘うならば、というか、差別のようなマクロ的な問題は、冷静に戦略的に長期にわたって戦うしか勝利する方法はないんだと思うんだよね。すぐ解決できるほど世の中は単純ではない。
白人男性の右翼が集結した場所は
ところで、バージニア州シャーロッツビルでの集会とはどんなもので、集まったのはどんなグループなのだろうか?
アメリカには多くの白人至上主義団体が存在している。有名なのは、「クー・クラックス・クラン(KKK)」や「ネオ・ナチ」だが、「われわれは、ただの愛国主義者」と言ってそれらとの関係を拒むグループもある。通常、連携がなく、協働もしないのだが、12日の集会のスローガンは「右翼を団結しよう」(Unite the Right)というものだった。
上記の集団に加え、「白人愛国主義者(white nationalists)」、「新南部連合支持者(neo-Confederates)」、「オルタナ右翼(alt-right )」などバラエティはあったものの、集まった右翼グループがほぼ100%白人男性だという点は共通していた。
ほぼ100%白人男性の右翼が集結。分断が進むアメリカ
アメリカはいつも夢見ている
https://cakes.mu/posts/17251
さてさて、ほとんど知識がない段階で、まず注目したのは、やっぱり人となりを知っている(=ずっと追っているので)アメリカウォッチャーの渡辺さん。この人は、かなりリベラル寄りであるのでリベラル寄りの論だとは考えたほうがいいのですが、同時に、それをバランスさせる視点を持っている冷静な人なので、いつも本当に読みごたえがある。この人の文で特に、おっと思ったのは、上記の部分だ。というのは、トランプ大統領が集中砲火の的にあっている部分も、右翼グループを丁寧に仕分けしなさいという、どっちもどっち論の部分で、そんなのひとくくりにレイシストなんだから、そこに対して攻撃、声明を出すのはあたり前だ!というのが、リベラル派の主張だし、大手メディアの大きな流れだ。
もちろん、これは、両者ともに駄目な戦術だと思う。
なぜなばら、リベラルサイドの問題としては、全米的には、トランプさんという大統領を選ぶほどに、右派へのシンパシーが高まっている中で、こんなポリティカルコレクトネスが極左にふれている言論を集中砲火すれば、表には出て着ないサイレントマジョリティの中産階級が、またか、と世論を反対方向に静かにふってしまうと思う。右派へのシンパシーは、公にはしにくいので、声高に叫ばないけれども、確実に投票行動に結びつくのは、つい最近、大いなる後悔とともに経験したはずなのになぁーとしみじみ思う。人は学ばない生き物だ。そのなかで、渡辺さんが仕分けしているような、どんな集団かを丁寧に見て、区別していくことは、重要なポイントに僕には思える。また同時に、アメリカの具体的なものを理解していくには、こういう珍しく表に吹き上がってきた、様々な細かい差異がわかっていないと、たぶん大きなアメリカの観察者として冷静な視点は保てないと思うのです。僕は、せっかく他国を理解しようとするならば、イデオロギーで曇っためがねで見たくはないです。他者の理解は、自分の理解に凄く役立つはずなので。とはいえ、トランプ大統領にしても、さすがにネオナチや白人至上主義に対して、同情的な姿勢が見えたら、さすがに文脈的に攻撃されてもしたがない流れになってしまう。
Charlottesville to hold memorial service for Heather Heyer, who was killed in Virginia violence: https://t.co/qI2D02waBC via @MaloneReuters pic.twitter.com/QkrFQ1Ay7o
— Reuters Top News (@Reuters) 2017年8月16日
さて経緯を追っていくと、バージニア州シャーロッツビルで白人至上主義者(white supremacists)が大規模集会を行った中で、反対派との騒乱が起こり死者が出たことで、全米にエスカレート。なんだけど、、、はて?と思ったのは、そもそもなんでそんな大規模集会が行われたのだろうか?ということ。僕アメリカに住んでいた3年間で、こんなことついぞなかった。一言でいうと、やはりここでも大きな部分で、オバマ・リベラル政権への反動が大きく出ているのだろうと思う。この背景には、大きく二つの流れがあるっぽい。一つは、アメリカでいう左翼、レフトサイドのリベラル側が、じわじわと南軍のシンボル、ロバート・E・リー将軍の銅像を撤去していることが進んでいることに対して、シンボル的な場所であるCharlottesvilleで反対する右翼(高ひとくくりにするのはよくないんですが、まずは便宜上)が大規模集会をすることになって、ぶつかったようなのです。さらに言うと、そもそも歴史的には、南軍の銅像群は、「Lost Cause of the Confideracy(南部連合州の失われた大義)」というような価値観的には非常に評価のわかれるものであったんですが、そうはいっても、南北戦争、ジムクロウ法の時代からあり、そこまで注目を浴びていなかったのですが、ブッシュ大統領の選挙戦略による宗教右翼や極右のティーパーティーの台頭、またリベラルが極端に進んだオバマ大統領の8年間において極右が台頭し、極右のプレゼンスが高くなり、ネオナチや白人至上主義者(white supremacists)のシンボル的なものになることで、それに対してリベラル側が反発して、、、、というような、大きな流れがあるようなんです。この背後の問題意識を読み解かないと、ここで話されていることを、単純に受け取ることはアメリカのローカルな文脈を無視する、それこそ多文化や多様性に対する軽視だと僕は思う。ちなみに、僕はこのロバート・E・リー将軍の銅像を撤去問題は、日本における靖国問題などととても似ていると思う。そこの渦中にいない他国から、さっぱり理解できないが、様々なローカル場文脈が絡まって一筋縄ではいかない問題。また、過去にはあまり問題にされていなかったが、国際的なプレゼンスの変化、国内の構造の変化によって、右翼左翼ともイデオロギーの再構築で、異なる文脈で、闘争の場に祭り上げていることと、過去の歴史的なあいまいさや価値観の国民的な分断と接続していて、中に入っていない人には、さっぱり何を言っているかわからない。それをイデオロギーで一刀両断にする人は、大手マスコミも含めて、物事の単純化に手を貸して、対立をあおって、マクロの害しかなさないという意味で、正義を信じているが故に、対話を失わせて価値の先鋭化と暴力を生むといういたちごっこ。
これまで200人をKKKから脱退させたという黒人ミュージシャンの記事が。KKKの信念などについて丁寧に勉強し、「五分でもいいから」敬意ある会話を交わせば、思い込みと違う現実を知った相手は自発的にローブを捨てたそうです。https://t.co/q0IUC3iMS4
— 藤井光/Hikaru Fujii (@fujiihikaru) 2017年8月22日
ちなみに、この人の態度、僕物凄い尊敬するんだ。。。結局対話をするためには、相手を知らなければならず、そしてガチで話す以外には方策はないんだと思うんだ。相手を悪魔化して、悪だと論じて切り捨てる人は、世界の暴力と対立に手を貸している自覚が・・・・ないんだろうなー。もちろん、それはとても難しいことであって、感情的な文脈がある人にとっては、耐え難いことであるのは、もちろんそうなんだけど。なんでも感情的に許せないことがあったら、僕はワンクッション置いて、直的な対応のための勉強が重要だといつも思う。福沢諭吉先生だよね。
ヴァージニア州シャルロッテヴィルの争乱
— 優花里・良輝パパ@幕府海軍 (@KeisarSan) 2017年8月14日
町がリー将軍の銅像撤去を決定
↓
リー将軍を尊敬する方々が抗議
↓
KKKが合流
↓
撤去支持派が過激抗議に出る
↓
KKKよりの民兵が出動して銅像保護派を警備
↓
両者が衝突して3人死亡←今、ここ
デモ隊が南軍兵士の像倒す、白人至上主義に抗議 米南東部
2017.08.15 Tue posted at 13:42 JST
https://www.cnn.co.jp/usa/35105797.html
ちなみに、この事件が発生するには、南部の歴史と結びついているので、背景は単純化することはできないと思う。ここを勉強せにゃならんのだなーと思う。「Lost Cause of the Confideracy(南部連合州の失われた大義)」やサザンホスピタリティやチルバリー(南部騎士の伝統ね)とかのこれも一つのアメリカの土台であるところの価値観を、その文脈の歴史を丁寧に追っていかないといけないなーとしみじみ思う。ここを単純に、普遍的にわかりやすい二元論で、レイシストと反レイシストという風に善悪二元的に相手を悪魔化してしまうと、ひたすら憎悪を噴き上げて、マクロ的には結局めちゃくちゃなことになる。社会というのは、そういうものだと思う。たぶんリベラルの側が先鋭化していかなければ、トランプさんのような人が大統領になることは難しかっただろうと思う。右派の台頭とか云々よりも、左派の自滅に近い気がする。なんでも急進的にいけばいいわけではないのだ。アメリカの大手マスメディアもリベラル側のようなレフトサイドも、学ばないなーとしみじみ思う。だって、こういう風にリベラル的な正義を声高に主張して、結局のところ反動でトランプ大統領を生み出したんですから。表だってこういう極左的な極論を叫ぶと、静かに中間層の中産階級の離反を招くのはもう構造なのだもの、いまのアメリカの。いくら大規模なデモ活動や表現をしても、投票で静かに反対されてしまう。
トランプがやっているのは「銅像保護右派、白至・ネオナチ派、殺人テロ犯、暴力左派」とかに分けて考えるべきで、一括りにして語りたくないようですね。だけど記者達含め多くが、二元論で「被害者個人vsその他は全員ネオナチ・レイシスト(の行い)」と一括りにして全否定しろと迫っている。 https://t.co/UgO8s6Zw8b
— Koreasparkling (@torumyax) 2017年8月16日
これも。マサチューセッツの元州知事。「同じじゃない。片方はレイシストで、それ以外は反レイシストだ。道徳的に全くの別物だ」トランプは同じとは言っていないけれどね。悪という油に火を注ぐ奴ら程度かな。ロムニー、政治的アピールで、「私は善側、相手は悪魔」って事でしょうか。 https://t.co/RwdbhcKlq3
— Koreasparkling (@torumyax) 2017年8月16日
この会見の限りでは、トランプ大統領はしごくまっとうなことを言っているのでは?ちゃんと白人至上主義者やナチを(良心的右派と)切り離して論じている。しかし、これまでのトランプ大統領自身の言動による右派過激派の台頭や、大統領への不信感、嫌悪感こそが騒動の遠因だからなんというか・・・ https://t.co/ZXjakhRarn
— むいしゅきん公爵@20日は会シンポジウム (@nekomyshkin) 2017年8月16日
民主党側というかレフトサイドの攻撃性と悪魔化は、やっぱり火に油を注ぐよなぁ。エリザベス・ウォーレンさんやロムニーさんは、本当に、うーん、善意は疑わないんだが、極端だよね。なんというか、インタビューを直接聞いてみると、トランプ大統領は、普通のことをいっていると思う。というか、この手法は、彼が大統領になれた基本戦略の姿勢だから、変えないと思うんだよね。レーガンやニクソンと同じ、サイレントマジョリティとの区分けをして、表に出てこない中産階級を味方につける手法。もちろん、もともと煽る人だし、さすがに、ネオナチや白人至上主義者も包含している姿勢があるとかなりやばすぎるし、過去の発言の背景があるので、どんどん悪魔化というか、こいつはレイシストだ!みたいな話に火が膨れ上がるが、僕はきっと今回の大統領選と同じように、イデオロギーではなく、冷静に見ているアメリカの中産階級は多いと思う。それは、怖いことだなーと思うんだよ。国際情勢の変化や国民国家の復活傾向のある世界の潮流では、基本的に、右側に世界はシンパシーがあるのが事実なんですから。そからこそ、左派が頑張らなければいけないかったり、左派が右派の在り方を奪ったりするような様々な欧州のケースがあるわけです。まぁ、でも、トランプ大統領というのは、マーケティングセンスがある人で、たぶん、いまのアメリカの右派と左派の対立の中に、一石を投じて混乱状況を作り出して、そのあおりの中から、中間層のシンパシーを引き出すというようなことをやってきた人なんで、煽るだけ煽るんですよねぇ。それで大統領になったわけなので、、、、とはいえなぁ、なんというかなぁ、まぁこれがアメリカの現在の赤裸々な事実とはいえ、オバマ大統領のような知性取り性あふれる人の後だと、、、つらいなぁ。見ているのが(苦笑)。やっぱり、共和党側は、リバタリアンや宗教右派も含めて、かなり極端な右派への支持拡大をしているのが大きな流れで、それは、やっぱり民主党が移民を軸とする極左的なリベラルに振れている反動ですよね。こういう風に二元的な対立になって、収集つかなくなるのわかっているから、歴代大統領は言動に意識したんでしょうが。これを表に出せ!!!というのがアメリカの今の大きな流れなんでしょうね。
渡辺由佳里さんのいうレキシントンでの12年前の対応は、見事だったんでしょうね。マーティールーサーキングJrとマルコムXやブラックパンサーのことを凄く思い出します。暴力に暴力で返すと、憎しみが広まったすべてが壊れる。しかし、暴力による壁がなければ、徹底的にやられる。
— ペトロニウス (@Gaius_Petronius) 2017年8月16日
やっぱりね、左派の戦略は、もっととも強いのマーティールーサーキングJrやガンジーなんだろうと思うんですよねぇ。ちなみに、黒人の平和路線と暴力路線の組み合わせは、公民権運動の、マーティンルーサーキングJrとマルコムX、ブラックパンサーの歴史を勉強してみると、凄いおもしろいです。実際は、この2つが両輪になって、公民権運動は前に進みます。悲しいのは、平和だけでは殺されて蹂躙されるだけで、暴力姿勢も抑止力として必ず必要だと思えるところ。世界は、やっぱりそんなに単純じゃないんですよね。
トランプ大統領は記者会見で、シャーロッツヴィルの騒乱に集まった人たちはリー将軍の銅像撤去に反対する人たちで、全員がネオナチではないと主張。それだったらムスリムの人たちは、移民の人たちは全員がテロリストではない、とも言えると思うのだが、大統領の頭の中はそうなっていないらしい。 https://t.co/F9k30GX7Ud
— Kazuto Suzuki (@KS_1013) 2017年8月16日
しかし、アメリカの中の微細な差異に敏感な割に、ムスリムと一括してしまうのは、恣意的過ぎないか、という意見は凄くわかる。しかし、これは、America Firstの議論と同じで、アメリカ人とその他は、分ける。その他は、たぶんある程度どうでもいいのだろう。この辺の恣意性はとても感じる。トランプ大統領の評価は、歴史ではどういわれるのでしょうねー。国内的には、国民国家の復活をとくので、反グローバルにならざるを得ないんだけれども、覇権国家のアメリカが反グローバルになっても、そもそもグローバリズムからかなり利益を得ているアメリカとしては、単純に受け入れられない。
LeBron James blasts Pres. Trump in emotional speech, calling him the "so-called president" while calling for unity: https://t.co/gdc7Gzht2c pic.twitter.com/Obqo9g6Xap
— CBS News (@CBSNews) 2017年8月16日
Mayor Walsh says he has message for hate groups: "Boston does not welcome you here. Boston does not want you here." https://t.co/UrYBTDpH4h pic.twitter.com/FVDCaYotf4
— The Boston Globe (@BostonGlobe) 2017年8月14日
Source: Senate Majority Leader Mitch McConnell is upset with Trump over his latest Charlottesville comments https://t.co/P6h8vqFmWG pic.twitter.com/8tHHI7sAzt
— CNN Politics (@CNNPolitics) 2017年8月16日
今日の殺人事件へのヴァージニア州知事のコメント。
— ブルドッグ (@Bulldog_noh8) 2017年8月13日
ざっと翻訳。 pic.twitter.com/Mn9LNOIgpP
とはいえ、いったんメディアのポリティカルコレクトネスの文脈に乗ると、ひたすら相手をたたいていくという流れになってしまう。これでは感情の表出だ。それは大事なことかもしれないが、、、、大きな反動をさらに抱え込むだけだろうと思う。
ヘイトの源泉
「シャーロッツビルの衝突」の背景は元をただせば150年前の南北戦争にまで遡ります。バージニア州はちょうどその「南部」の出入り口に位置します。そこはまたあの有名な名将リー将軍の出身地でもあります。
150年前、南北戦争に負けた南部の白人男性たちにはいわゆる「Lost Cause of the Confideracy(南部連合州の失われた大義)」という苦々しい感情が遺りました。この場合の大義とは南部が南部であるアイデンティティのようなものです。それは騎士道精神であったり男らしさであったり、まあ、日本でいう大和魂みたいな南部の誇り、南部魂のことでしょう。それは必ずしも奴隷制への執着を意味しないとも言われています。
それがノスタルジアであった時はよかったのです。サザン・ホスピタリティという南部ならではの親切心も同根でしょう。なのでこの南部連合の古き良き時代を記念する銅像や公園や碑は全米で南部連合11州よりも多い計31州に700以上、おそらくは1000ほどもあるだろうといわれています。
ところがこの南部の「失われた大義」がいつの間にか右翼思想と結びついてきました。この5年ほどの動きなのですが、それが一気に顕在化したのが2015年6月に起きたサウスカロライナ州チャールストンで起きた黒人教会9人殺害乱射事件でした。意図して黒人たちを標的にした犯人のディラン・ルーフ死刑囚(当時22歳)はアパルトヘイトとKKKに心酔する白人至上主義者でした。その彼が南部連合旗=南軍旗を掲げる自分撮りの写真をネットで披露していたのです。ここで一気に南軍旗への反感が再燃しました。
アメリカでいう右翼思想とは最近は白人至上主義=男性優位主義=異性愛中心主義=優生学=KKK=ネオナチ=オルトライト(Alternative-Right)=銃規制反対論=連邦制反対論=ミリシア(民兵組織)と繋がります。
なのでこの2年来、南部州の公共施設からこの南軍旗を撤去しようという動きが広がりました。人種差別の象徴のように受け取られてきたからです。同時にそれは南軍のシンボル、ロバート・E・リー将軍の銅像も撤去してしまおうという話に拡大しました。
隔数日刊─Daily Bullshit
http://www.kitamaruyuji.com/dailybullshit/2017/08/post_502.html
ヴァージニアの騒乱は「南北戦争の銅像=奴隷制擁護の象徴」という名目で、自分たちの様々な不満のはけ口を南北戦争の銅像擁護や撤去という形に投影しているだけなんだろう。けれども、これを契機に銅像のあり方、特にフォレストなどアレな人物の銅像は博物館入りを議論する時期なのかもしれない。
— むいしゅきん公爵@20日は会シンポジウム (@nekomyshkin) 2017年8月15日
大学の時のテキストですが、いまこそこれを読み直したいな、と思いました。
Charlottesville: Race and Terror – VICE News Tonight on HBO
リー将軍などの銅像のほとんどは南北戦争終了直後(1865年)ではなく、何十年後に設置されたものです。南部州の黒人に対しての差別制度(ジムクローと呼ぶ)のシンボルとして設置されたと誰でもわかっています。撤去廃棄は当然です。極一部南北戦争直後に設置された銅像を博物館保管してよいかも。 https://t.co/hPkcCyKdn6
— Robert Geller (@rjgeller) 2017年8月18日