【プロジェクト物語三昧】『マインドマップで語る物語の物語(1)』 LD著 夏コミ3日目-東館ト‐58b   戦後日本のエンターテイメントを貫く「男の子の主人公(アニムス君)」の魂の苦闘とその縁歴の物語


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戦後日本のエンターテイメントの歴史の幹の一つが「男の子の主人公(アニムス君)」の魂の苦闘とその縁歴の物語------------物語の物語であることを示す


■2018年8月12日-夏コミ3日目-東館ト‐58b
2018年の夏コミで販売します。LDさんがこだわりぬいて、まぎぃさんとのやりとりによって作られた前9章分の絵巻物風のイラストには、この日本の戦後エンターテイメントがたどってきた、大きなマクロ、メタ視点での物語(コンテンツ)の物語(コンテキスト)がカバーされており、これを見ると僕らがたどってきたコンテキスト、文脈が一気にたどれるようになってきます。今回は、全4冊(予定)の1冊目で、1章と2章を扱います。売れなかったら、もう刷らない可能性もあるので、ぜひともお買い求めください。この絵巻物のシリーズの絵は、それぞれがすごい絵的に意味を持っていてつながっているので、素晴らしいです。


■豪華すぎる寄稿文
寄稿文を載せてくださっているのは、『マブラヴ オルタネイティヴ』の吉宗綱紀さんに、『やる気なし英雄譚』や『司書と王女の世界大戦 アイリス王国再興記』の津田彷徨さんという豪華なラインナップ。というか、豪華すぎる(笑)。今回は、前書きとあとがきだけですが、ペトロニウス海燕さんももちろん書いています。もちろんメインは、我らがLDさんです。凄まじい背景知識を縦横無尽に使いこなし、一本のマインドマップ(コンテキストで分類した系統図ですね)に収斂していく凄みをぜひとも堪能ください。


■「男の子の主人公(アニムス君)」の魂の苦闘とその縁歴の物語とは?
男の子の物語を竜退治というアーキタイプで考えた時に、、、、言い換えれば、何か凄い敵を倒して、それでお姫様と結婚するというのが、人類の物語の原型として置いたときに、、、、早くも第2章で、これは挫折します。これが、戦後のエンターテイメントを語る上では、たとえようもなく熱く面白いところだと僕は思っています。ようは、僕らが10年前くらいに建てたテーマの問いで「ラスボスはだれか?」というものがあったのですが、ラスボスが究極の悪だとすると、、、、言い換えれば、凄い悪であればあるほど、物語の強度は上がるので、ラスボスのインフレという現象が起きていくことを、特に少年ジャンプなので観察してきました。けれども、そこで行きつく絶対悪、、、、もっとも究極の悪は何か?と問われるとき、日本のエンターテイメントは、天使を出してくるんですね。もっとも典型的なのが『デビルマン』や『BASTARD!! -暗黒の破壊神-』などですね。けど、なんで天使なの?、天使は何をいっているのか?というと、それは「天使の問い」=「あなた自身(主人公)が悪ではないのか?」「人類自身が悪なんだ!」という問いです。なので、これにうまく答えられないと、圧倒的な善である天使が人類をきれいさっぱり消し去ってしまいます。この究極の問いに、どう答えるか?というのが、戦後日本のエンターテイメントを貫く大きな幹のコンテクストの一つだった、というのが、我々のマインドマップのごく一部(笑)からわかります。日本のエンタメが凄すぎるのは、この問いに即座に、答えを出し切った作品が、直ぐに2つもあることです。それは、本を読んでくださいね(笑)。また、冨野由悠季さんのイデオンの皆殺しや庵野秀明さんの新世紀エヴァゲリオンの主人公が世界を救いたくないと駄々をこねる理由が、この背景文脈で比較して見ると、すべてつながってよく理解できます。ぜひともその先が知りたい人は、次の本も買ってください(笑)。僕ら手弁当でかつかつでやっているので、買ってくれないと続きが出ないです。ちなみに、下記の絵が、天使と戦わなければいけなくなった、男の子の主人公、ヒーローのイメージです。みんな、たくさん物語を経験している人は、このイメージ一発で分かる!でしょう?。ちなみに、宣伝で書いたのでわかりやすくしていますが、男の子の物語や天使の問いは、物語マインドマップ全体の、一部の一部にすぎません(笑)。凄まじいテーマが様々に見れると思います。


■このプロジェクトはなぜはじまったか?
このプロジェクトがなぜはじまったか、何を意味していて、何がしたいのか、これは、僕があとがきで書いているので、ぜひとも本をお読みください。ただ、この次の週の8/18(土)に、2017年に引き続きLDさん、海燕さん、ペトロニウスの3名でオフ会をしますが、2017年のオフ会で講義されたLDさんのマインドマップがあまりに凄すぎて、これを本にして、形にしなければならない!と、それがプロデューサーとしての(いや違うから)おれの使命だ!と、ペトロニウスが天啓に打たれたのがはじまりです。ちなみに、ペトロニウスもLDも、海燕さんも、今回のコミケも売り子で参戦しますし、もちろんオフ会も講演します。ペトロニウスは、アメリカからわざわざ休暇とって駆けつけます(←アホですね)。


■関係者がみんな地理的にばらばらでも、なんでもやれるんだね!
ペトロニウスは、アメリカで、その他のメンバーも日本中に散らばっているので、ほとんどLINEやグーグルとかで仕事を進めたんですが、イヤーこんなことできるんですねぇ。驚きました。僕は、グローバルなアメリカ企業で働いているので、英語でこういうのは当たり前にやるんですが、なんというか、営利目的ではなく、遊びで、真剣に、日本語で、仲間たちとがっつり(金が稼げるわけでもなし、みんな手弁当)こんなことができるんだ!と、すげぇ新鮮な驚きに打たれました。ものすごく楽しかった!。って、まだ終わっていないけど。前回のオフ会から参加してくれたチャドさんや、これももっと前のオフ会から友達になった銀鷹さんが、凄い頑張ってくれました。敷居さん、冬の森さん、レスター伯爵、ハバネロP、まぎぃさん、何ちゅーか、凄い豪華なメンバーだよね。これに吉宗さんも、津田さんもいるわけだから。いやー趣味をこれだけ頑張れると、楽しいよねー。ちなみにすべての原稿が、2か月前に完成している!、4冊分の今後2年分の9章分もすべて講義録とpしてまとめ済み、というシゴトの凄まじい速さ。コミケとは思えない。こんなに安くできたのは、印刷がものすごい早くできているからなんです。ほんとはこんな値段は無理なんだけど。。。


■なぜマインドマップが必要か?、物語をより深く楽しむためには、何が必要か?

これ、オフ会の講義のネタにしようと思うのですが、物語を楽しむための技術、スキル、、、ベイシックスキルって何だろう?と最近思うのです。僕らは良く、クンフー(際限のない積み重ね)という言い方をします。これはちょっとマイ用語ジャーゴンでかつ詩的な?言い方なので(笑)、一言でいうと、量を消費しよう、ということです。圧倒的な量による積み重ねだけが、質的な向上を望める。でもこれって身も蓋もないんですよね、アドバイスとしては。僕らがたくさんの量を、飽きずにこなすことができるのは、なぜかというと、背景知識として、ここで語られているようなマインドマップ(系統図)のような構造を持っているので、その背景知識の「どこに位置づけられるだろうか?」「同じような類型の作品はないか?」「過去や現在に群としての共通性や際立った差異はないか?」という、メタ的な問いを常に発しながら作品を、純粋に楽しむだけではない、もう少しレイヤーの違う次元から観察しているからなんです。だから、自分としては、感情的には好きではないとか、心が動かない作品も、群としての観察対象として、分析しながら見るということができるんです。つまり飽きない。また、そうした構造の幹があるので、だらだら際限なく量をこなしていても、自然とそれが頭の中で構造化しているんです。毎週の物語三昧ラジオやブログをなぜ10年近くもやっているか、20年?近く漫研のチャットがなされているのは、最前線を少しづつ消費しながら、これらの背景構造と比較して、どう連関しているのか?をああでもないこうでもないと話しているからなんです。普段は、うーん、なんでこれ、『よりもい』って、日常系なのに遠くに物理的に行くんだろう?とか言っていると、、、、そうかエウレカ!と、日常系における絆というものが、時間も空間を移動しても、変化がないことを称揚する形になっているんじゃないか?ということは、空間が変化しない学園モノの『けいおん』とか、そういうのが質的に前に進んだんじゃないのか???ということが、思いつくんですね。おっと、そうすると、、、、とか、そういう風に、大きな系統図の中で、行き止まりになっていた作品のブレイクスルーが、とんでもないところとつながっているする。そして、僕は政治や経済、歴史が好きなんですが、そういうこととも、これが見事にリンクしていくんですね。これって、世界を感受するめちゃくちゃ楽しい方法じゃないか!!!と、楽しさが乗数的に拡大していくんですよ。そのためのスタート地点、もしくは、僕らが10年以上かけて積み上げてきたコンテンツ(物語)の連環であるコンテクスト(物語)の大きなマップ、ぜひとも参考にしてみてください、ということなんです。そうすれば、もっともっと物語が面白くなると思います。



■Project Azukiarai Academia
ちなみに、今回は、思わず【プロジェクト物語三昧】としましたが(時間がなかった)、LDさん、海燕さん、ペトロニウスなどなど集団なので、どっかで、なんか名前変える予定です(笑)。我々みんなでやるには、新しいブランド名がいるなーと思っているので。まだ未定ですが。Project Azukiarai Academiaというのが多分最大候補ですが、まだなんも考えていません。ほんと、めちゃくちゃ素人の手作りなんで。とはいえ、楽しく遊ぼう!、とにかくやってみよう!なんでも行動しようという気持ちは大事なので、頑張ってみています。まぁ、このブログ界隈の人は、あずき洗いの話は知っていますよね(笑)。


■告知動画!
告知動画は、ハバネロPが素晴らしいものを作ってくれました!。
http://www.nicovideo.jp/tag/%E3%83%8F%E3%83%90%E3%83%8D%E3%83%ADP