カマラ・ハリス上院議員は、合衆国初の女性大統領になれるか?/Sen. Kamala Harris announces 2020 presidential run

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フォー・ザ・ピープル(For the People)を選挙スローガンに。米国の祝日マーティン・ルーサー・キング・ジュニア・デー(Martin Luther King Jr. Day)に、カマラ・ハリスカリフォルニア選出の上院議員民主党)が、ABCの「グッドモーニング・アメリカ」で大統領選挙出馬表明を行いました。数年前に、今後の有力な大統領候補になるだろうと紹介したことがあったので、継続的に追っていたので、ちょっとメモ的にブログに書いておきます。ちなみに、キング牧師記念日( Martin Luther King Jr. Day)は、アメリカの大切な休日で、公的機関はかなり休みになります。また、うちの子供たち(小学生)も、この時期になると、キング牧師の業績を学校とかで習ったりするので、公民権運動とアメリカのリベラリズムの業績を、振り返る重要な位置づけになっている休日です。キング牧師の誕生日が、1/15なので、1月の第3月曜日になります。ちなみに、これは、月曜休日統一法(Uniform Monday Holiday Act, Public Law 90-363)という法律で、なっています。Kamala Harrisさんは、ジャマイカ系と、インド系のルーツを持つので、また民主党のリベラルのルーツからいっても、この日を狙ってきたのでしょう。エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)マサチューセッツ選出上院議員が、自分のルーツに、先住民の祖先示すDNA鑑定公表したりして、いろいろ迷走していますが、「自分が何者か?」を示すこと、それによって、どこの層のグループの表をとっていくかは、重要な選挙戦略なので、アメリカ人お政治家は、その人が「何者か?」というのを自己定義している部分は、常によく見ておく必要があります。とくん、僕らのような日本人には、このあたりのセンシティヴさが、ほとんどわからないので、気にすると面白いです。

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さて民主党は、既にたくさんの人々が、予備選に向けて立候補していますが、なんというか、こういったたくさんの人を、絞っていく過程が予備選なので、結果だけ見たい人にとっては、この辺りの状況を追うのは、ちょっと早いかもしれません(笑)。けれども、この辺りの、候補の顔触れや、予備選で何がもめるか?イシューになるかが、今後のアメリカ社会の動向を占ううえで、とても興味深いので、コツコツ追ってみようと思います。

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これまでに民主党では、エリザベス・ウォーレン上院議員マサチューセッツ州)、カーステン・ジリブランド上院議員ニューヨーク州)、タルシ・ガバード下院議員(ハワイ州)、ジョン・デレイニー前下院議員(メリーランド州)、フリアン・カストロ前住宅都市開発長官などが、出馬の意向を示している。

2020年の民主党大統領予備選にはすでに少なくとも4人の女性が出馬する見通しで、大統領選を同時に戦う女性の数としては過去最多になる可能性がある。

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民主党では、2020年の大統領選で共和党ドナルド・トランプDonald Trump)現大統領に挑む候補者の指名争いが既に混戦状態となっており、マサチューセッツ州エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員ハワイ州のトゥルシ・ガバード(Tulsi Gabbard)下院議員、ニューヨーク州のキルステン・ジリブランド(Kirsten Gillibrand)上院議員、フリアン・カストロ(Julian Castro)元住宅都市開発長官らが出馬を表明、あるいは検討している。

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とはいえ、どんどんこういった民主党候補者が乱立してくると、以前書きましたが、民主党共和党に、ひいてはドナルドトランプ現大統領に負けているのは、アインデンティ・ポリティクスが激しくて、内輪の分裂が激しいからだと思うのです。そういう意味では、2018年の中間選挙での下院の民主党による奪還で、女性の議員やマイノリティの議員が見事に増えたことは、アメリカ社会のリベラリズムの浸透具合と、それに伴うマイノリティの権利がまだまだしっかり伸長していることを示すのですが、同時に「だからこそ」一枚岩になりきれず、共和党の保守的な政策や、トランプ大統領のあおりに対して、結束できず内輪もめで自滅しているという現在の構造が、なかなか克服できない。2016年の選挙戦から、さらに、その内輪もめは深刻の度合いを深めている気がします。


いろいろな意見があるでしょうが、2017年の中間選挙共和党が上院を守り切ったのは、事実上トランプ大統領の勝利だと僕は思っています。下院で弾劾されても、実際に罷免できないのですから。また、過去の歴史を見れば、大統領選挙で勝った政党が、次の中間選挙で下院を落とすのは恒例行事のようなものなので、これをもって民主党の躍進!とは全く言えないと思うのです。アレクサンドリア・オカシオ・コルテス下院議員の登場ように、さらに激しいバーニーサンダース色の強い色合いが濃くなったのですから、行ってみれば民主党の分裂は、さらに強まっている気がします。もっとも、既得権益層とみなされて、かなり人気がなさがヒラリー・クリントンと並ぶナンシー・ペロシ下院議長が、老練でしたたかな政治家の存在感を示しているので、中道路線が民主党で見直されると、もう少し選挙戦が楽なのでしょうが、、、、いやこれはただ分裂が深まっているだけかな。

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回想録『私たちが手にしている真実・あるアメリカ人の旅路"The Truths We Hold: An American Journey"』。もう回想録が出ているのですね。まだ読めていない。でも、たしかに、ジャマイカ系とインド系で、この地位まで上り詰めてきたのは、ドラマチックな感じがするので、この時点ですら相当興味津々でしょうね。現時点では、民主党予備選挙の中では有力候補者ですが、まだまだアーリステージなので、コツコツ追っていきたいと思います。

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