『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(Darkest Hour)UK 2017 Joe Wright監督 クリストファーノーラン監督の『ダンケルク』と同時に見たい

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評価:★★★★★5つ
(僕的主観:★★★★★5つ)

最近、ヨーロッパ史をちゃんと知りたい、と切実に思いながら、本を読む時間を捻出できていない自分に、凹みます。毎日無様をさらしながら生きている。。。と思いつつも、ここ1年くらいは、意思をもってインプット総量をあげていて、計画にだいぶ近いくらい、やれていると思っているので、まぁ、仕方がなかろう、と思いながら。今年の目標として、単品としてのYouTubeに解説や感想をあげようと決めたんだけれども、これで8回目。結構なペースで、着実に積み上げられていて、うれしい。


ちなみに、Youtubeでも話したんだけど、下記の映画作品は、同じ時間(1945年の5月10日前後)なので、同時に見てみると、理解が深まるかも。特に『ダンケルク』と『Darkest Hour』は、物事の両サイドなので、ぜひとも同時に見たいと思います。現場と意思決定の会議室で、どんなことが起こっているのかが、同時に見るといいです。自分の文脈としては、なぜ最近になって、イギリスの過去の成功体験を物語化して強調する必要があるのだろう?と、なぜいきなり今になって?(2018年とか)というと、やっぱりブレクジットのせいで、国体というか、国の在り方が動揺しているから、こういう確認が必要なんだろうなぁ、と思う。でも、たとえば、バトルオブブリテンは、ポーランドチェコ兵のパイロットが活躍したり(ジブリで配給された、『ダークブルー』ですね!)と、イギリス人が凄かった!という幹の物語を強調しすぎると、本来歴史はもっと複雑なはずなものが、単純化されてしまい、意図する、しないにかかわらずそれは歴史修正主義のようなものになってしまう。だって「今の必要性」から、過去を解釈しなおして、都合よく理解しちゃう可能性が高いもの。そういうのは、どこも同じなんだなぁ、と思う。現代の様々な国で、同様の構造があるな、と思って、見ています。行き過ぎた誇りは、えてして他国を見下すことにつながるというのは、いつも思ってしまうなぁ。とはいえ、そういうトレンドがあるときに、こういうのをひと固まりで見てみるのも、なかなかいい体験です。


ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男(吹替版)



イントゥザストーム (字幕版)



英国王のスピーチ (字幕版)



ダンケルク(字幕版)



ダーク・ブルー [DVD]



第二次世界大戦1939-45(上)



尊敬できる!と思った人は、長く長く定点観測で、ある記事は、何度も読み返しています。いやー何時も素晴らしい記事です。これがほぼ、上映中のリアルタイムに近い形で更新されていく様は、いやはやいつも脱帽です。


noraneko22.blog29.fc2.com


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■ラジオを聞いてくれたレスター伯爵からのおすすめ


アントニー・ビーヴァーの後は、これがいいよということ。時系列的には継続するので。いまのところ、WW1にさかのぼるか、戦後史に行くかは、悩ましい選択ですねぇ。これだけの大著だと、1年に1シリーズしか行けないからなぁ。

ヨーロッパ戦後史(上)1945-1971


それと、イギリスを考えならば、この本がいいとおすすめ。宥和派と強硬派の背景にある、イギリスのバックグラウンドを考える。


フリートレイド・ネイション:イギリス自由貿易の興亡と消費文化