『その着せ替え人形は恋をする』福田晋一著 やっぱりなー女の子がかわいいのが際立つのは、男の子がかっこよくなきゃダメなんだと思う。

その着せ替え人形は恋をする 1巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)
   
客観評価:未評価
(僕的主観:★★★★4つ)

なんか絵柄が好きだなと思ってみたら、大当たりで、めちゃ好き。『桃色メロイック』もすぐ全巻買ってしまったよ。なんなんだろう、全編、Hな感じ満載だし、女の子のかわいいところが見たいんだよね!的な感じがするのに、、、なんか作者が男性っぽくないんだよね。この人もしかして女性なのかな、名前からするとだ男性なんだけど、なんだろう視点が女性に思えるなぁ。なんでだろう。


まぁそれは置いておいて、『桃色メロイック』読んでて、ああ、これ、なんというか「設定がもったいないなー」と凄い思ってたんですよね。これ、お兄ちゃんが、実の妹まじで好きっていうヤンキーマンガじゃないですか。そのまじぶりが、シリアスすぎてギャグになるという構造なんですけど、これって、ヤンキーだから、本気度合いが凄いんだよね(笑)。


でも、妹ちゃんの魅力って、「そういうこと」が全然わかっていない天然のところにあるから、関係性が前に進みようがない。案の定、何も進展しないで、10巻?くらい長く続いているのに終わってしまった。めちゃくちゃ絵柄も関係性も好きだったので、これ「前に進みようがない」というのが、ずっと残念で、、、。次の作品は、ちゃんと「恋愛が前に進む」やつにしてほしいなーと凄い思っていたんですよ。ようは、『桃色メロイック』ってギャグマンガのアイディア勝負の構造を超えられてないんですよね。でも凄いのは、そういうのって、要は絵柄の可愛さとシュチュエーションコメディだけなので、2-3巻がやっとなんですよね。ふつう。そこで賞味期限が切れる。なのに10巻ぐらいまで、引き伸ばして引き延ばして、続くじゃないですか。構造凄い悪いのに。これって、それだけ読者の支持があって、シュチュエーションを超える魅力を作者が描けるからなんですよね。なので「次」が見たくて仕方がなかった。


桃色メロイック (1) (ヤングキングコミックス)


『その着せ替え人形は恋をする』!これ、1巻読んだ時に、稲妻が走った(笑)んだけど、もうね、主人公の五条新菜くんがめちゃいいの!。人形職人を得目指している内向的な男の子なんだけど、もう、なんか見てて、めちゃ応援したくなる。女の子のかわいい姿が見たい!というのがひしひし伝わってくるのに、主人公が朴訥な男の子なところが、もうめちゃいいの、、、。いやね、相変わらずとびっきり女の子がかわいいのは変わらないんだけど、、、、やっぱりね、「男の子がかっこよく」ないと、「女の子の可愛さも」際立たないんだなーと、しみじみおもったよ。「男の子に都合がいいだけ」のハーレムを描くのって、やっぱダメなんだなーとしみじみ。そういう場合って、男の子が典型的過ぎて、魅力的じゃないんですよね。感情移入しやすいように、あまり特徴を作らないんだろうと思う。これって『恋愛ラボ』でも思ったけど、、、結局関係性だから。


いやだからね、もう絵柄とエピソードとか性格だけで、この作者さん、めちゃくちゃ素敵なので、「それだけでいいんだよ」的に思えてしまうくらいなんだけど、やっぱり、これ、恋愛が前に進む構造になっていて、着々と、進んでいく感じが、なんかこう、、、、、悶えるんだよねぇ。なんというのかなぁ、ほんと新菜くん、朴訥で、内向的で、付き合い下手で、、、、たぶん表面だけ見たら、友達いない暗い変なやつなんだけど、一歩奥に入って、「好きなこと」「本気になれること」を通してみたら、めちゃめちゃいい子なの、もう、おじさん惚れちゃうよ、彼に。それくらいいいなーと思うと、ヒロインが彼を好きになる理由が、物語の都合じゃなくて、それはそうだよなー、うんうん、という納得があって、なんか見てて幸せな気分になるんだよねー。僕ねぇ、、、不器用な彼が、勘違いした日時に間に合わなくて、いろんなことが押し寄せてキャパいっぱいいっぱいになって、精神的にまいって追い詰められてしまうシーンで、それでも泣きながら、服を作るシーンで、胸がつぶれるような思いだったよ。ヒロインのまりんちゃんが、これがわかった時に、そのプロセスをすぐ気づいて、ボロボロ泣きながらありがとういうシーンとか、いや、もう「お腹いっぱいです!」みたいな幸せな気持ちになったよ!。「好きなことを通してみる世界」のキラキラ感があふれてて、もうぐっとくるですよねー話的にも。まぁそれ以上に、キャラクター超好きすぎる。


その着せ替え人形は恋をする(3) (ヤングガンガンコミックス)