最高裁の判断にアメリカの底力を見た気がします。

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7/26日曜日。明日から月曜日が始まると思うと、ちょっと憂鬱な感じ。まぁ、ずっと家で仕事しているので、だいぶ楽なんだろうけど。何しろ、コロナにかかる可能性は、外に全く出ないから、少ないしね。

まず一つ目は、6月15日の性的少数者に対する最高裁判決である。最高裁は同性愛や心と体の性が一致しないトランスジェンダーを理由に企業が解雇したことが職場での性的少数者の差別に当たるとして、これを禁じる判断を示した。最高裁は性別や人種、宗教などを理由にした職場差別を禁じる公民権法が性的少数者にも適用されると判断した。

 日本からみれば「当たり前」の判決のようにみえるが、性的少数者の権利に否定的な福音派が多い南部諸州では雇用面で性的少数者の権利を保護する枠組みが進んでいない。判決は賛成6、反対3で、保守派判事のロバーツ長官とゴーサッチ判事が賛成に加わり、残る保守派3人が反対した。

僕は、ボストック対クレイトン郡の判決を見て、「えっ!」と思ったんですよね。共和党、保守派、トランプ政権の大きな大目的、戦略レベルでは、前嶋さんのいわれる「保守化に有利な判決が続く「保守永続革命」」を狙っていたと思っていて、それは完成したと思っていた。トランプ政権において、二名の保守派判事が任命されています。ゴーサッチさんとカバノーさんです。これで、保守派が過半数を握ったわけで、これまでリベラル側に傾いていたアメリカのSupreme Courtが、保守派に有利な判決を出し続ける構造が固まったと思っていた。

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【図解】米連邦最高裁判事の顔ぶれ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News


https://www.supremecourt.gov/about/biographies.aspx


だから、RGB(Ruth Bader Ginsburg, Associate Justice)の動向が凄く注目されていたわけです。終身なので、健康問題が凄く注目されるわけです。これで、さらに保守派が任命されたら、もうどうしようもないってことで。ところが、僕は4つもこんな判決が連続しているとは思わなかったのですが、ボストック対クレイトン郡で、保守派のロバーツ長官が中立に回り、この判決にいたっては、保守派のトランプさんに任命されたゴーサッチさんが、リベラル側に傾いた判断をしました。


トランプ政権の振る舞いで、だいぶアメリカ人自身というか、反トランプ支持派の人々は、アメリカが恥ずかしくて仕方がないようで、凄い自信を失ったような自虐的なセルフをよく聞くんですが、、、、それは、またさすがにそうなんだろうなと思っていたんですが、この司法の判断を見て、「やはりさすがアメリカだな」と驚きました。アメリカは、more perfect unionを目指して、極端から極端へ振り子のように動くところにその強みがあると思うのですが、今回の動きを見て「自らの力で極端の端まで行っても戻ってこれる」ことにその強みがある、としみじみ感じました。

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