TURN 6 『太平洋 奇襲 作戦』 〜つくるモノとつくられるもの、守るものと守られるものの葛藤のドラマツゥルギー

「愛してる…」っていいセリフだな、、、と思う。切実に生きて、本当に大切なものを持っている人は、この言葉の持つ響きをわかると思う。

というか、いやーやっぱおもしれー。途中から見たらさっぱりだろうと思うけれども。・・・これ、久々に、DVD買ってもいいかも・・・とすら思い始めている。

この物語のアンカーって、、、ルルーシュの原点でもあるんだけれども、「政争の道具となる妹を守る」ということにあって、それがすべてを上回る彼の最後の良心なんだよね。でもこれって、失われた自らの子供時代への代償行為でもあって、ある意味、ナルシシズムでもあるんだよね。これが壊れるのは、守るべき対象が、自分の意思を持った時、なんだよね。これを、守るものと守られるもの葛藤のドラマツゥルギーと僕は読んでいる。ナナリーとルルーシュの関係は、まさにこれ。


これって、抽象的にいうと、革命と体制内改革の対立なんだよね


ルルーシュ(=革命)にとって最大の敵は、反革命勢力よりも、むしろ体制内改革を本気で目指す者たちなんだよね。そして、その思想上の、最大にして最高のシンボルがユフィだった。そのユフィをルルーシュは、手違いとはいえ、事実上、意思を持って暗殺しているんだよね。そして、そのユフィの最大の後継者が、、、権力を伴って、自分の意思で選択したナナリーの、妹の意思だった・・・・となると、ルルーシュにとっては真の地獄だよね。


だって、彼の人を殺すことも、、、、あらゆる最悪の手段、あらゆる良心のキーになっているのは、「ナナリーのため」という根拠が彼を人間として支えているのだもの。


そして、それを、自らの最大の思想上の敵であるユフィの後継者に、自分の妹が立候補するわけだから・・・・。



「わたくしも、殺すのですか…クロビス兄様や、ユフィ姉様のように…」



いやーつらいね。