世界を愛するか、憎むかの違い〜守るものと守られるものの葛藤のドラマツゥルギー


第一シーズンの終わりにかけて、やっとナナリーがダークサイドを露わにするんだと、期待に高鳴らせた胸を返して欲しいです。

ナナリーについてる記号っていうのは、基本的に世界の狭さを表象してて、それが純粋さを保証してるわけだけど、ナナリーには世界を愛する理由がほとんど存在しないわけだし、その純粋は白じゃなくて黒でもよかった気がする。

現代的な物語は、理由はしりませんが父越えを回避しようという欲求が強いので、そういう意味でも、妹に主人公の同類項を求めるのは悪く無い方針だと思ったんですが、浅知恵ですかそうですか。

永結無情遊
http://d.hatena.ne.jp/katuyama-peke/20080514


なるほど、この方の意見は、ふむふむです。TBしていただいたので、引用してもいいのでしょう…か?(ダメならお伝えください)。いや、ナナリーがダークサイドへ落ちて主人公と同じ志向を持つというシナリオは、なるほどよくわかります。僕はちゃんと読んでいないのですが、ナイトオブナナリーのようなスピンオフ作品があるのは、この方の意見が、世の中で大きな文脈として存在していることを示していると思う。ふむ考えなかったので興味深い、、、今後の思索の糧に。

コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー 1 (1) (角川コミックス・エース 175-1)コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー 1 (1) (角川コミックス・エース 175-1)
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ちなみに、守るものと守られるものの葛藤のドラマツゥルギーと僕は呼んでいますが、ナナリーが純粋にユフィのようにいられるのは、ルルーシュが徹底的に妹を守ったが故、なんですね。守り抜いた故に、ルルーシュにとっては、自分にとっての最高のアンチテーゼを作り出してしまった、、、ということになる。


実際、ユフィがなぜあんなにも純粋だったか、といえば姉が彼女を徹知的に愛し守っていたからなんだよね。そして、姉は明らかに妹のカリスマ戦や純粋性の方を深く尊敬していて、、、、可能であるのならば、自分よりもユフィが帝位を継ぐにふさわしいぐらいの気持ちがあったんじゃないかな?と思う。現実のダークサイドで戦って勝つだけの世界に生きている人にとっては、自分が守り切った純粋さは、自分の良心の結晶なんだよ。


これは非常に矛盾。ルルーシュのサイドに、ナナリーがいてくれれば…・けど、敵になった時に、これほど悲惨な話はない。そういう意味で、ユフィら姉妹は、幸せな姉妹だったんだなーと思う。


TURN 6 『太平洋 奇襲 作戦』 〜つくるモノとつくられるもの、守るものと守られるものの葛藤のドラマツゥルギー2
http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20080512/p3

TURN 6 『太平洋 奇襲 作戦』 〜つくるモノとつくられるもの、守るものと守られるものの葛藤のドラマツゥルギー1
http://d.hatena.ne.jp/Gaius_Petronius/20080511/p4

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