『恋愛適齢期』  ナンシー・メイヤーズ監督  老いが見事なコメディになっている

恋愛適齢期



評価:★★★☆星3つ半
(僕的主観:★★★★星4つ)

■あらすじ

音楽業界で活躍する63歳のハリー・サンボーン(ジャック・ニコルソン)は、30歳未満の女性が恋愛対象の結婚経験ゼロの裕福な独身プレイボーイだ。現在は、一度の結婚経験のある独身の54歳の人気劇作家エリカ・バリー(ダイアン・キートン)の娘マリン(アマンダ・ピート) と付き合っている。ある時、エリカ・バリーの所有する海辺の別荘でマリンと過ごそうと訪れるのだが、そこで心臓発作に見舞われ、医師(キアヌ・リーヴス)の指示で、エリカやエリカの妹ゾーイ(フランシス・マクドーマンド)の世話になりながら、療養の為、そのまま別荘にしばらく滞在させられる破目になり…。


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%8B%E6%84%9B%E9%81%A9%E9%BD%A2%E6%9C%9F


老いが見事なコメディとなっていること、そしてそれを美しく肯定的に描いているところに感動する


こういうのを見るとダイアン・キートンジャック・ニコルソンが、いかに名優かがわかる。表情や仕草の計算しつくされてかつナチュラルな演技。老いという、往年のスターには、辛い現実をコメディ化してさらに魅力的に感じさせてしまう演技と人格の年輪の深み。さすがだ。僕は妻と映画館で見たが。物凄く感動した。感情が高ぶったという意味での感動ではなく、何とかとっても暖かいもの、大切なものを見たような印象。このような年齢の重ね方ができるならば、長く生きるのも悪くないな、と思わせる映画でした。ちなみに、おばあちゃんぐらいの歳のダイアン・キートンに医者でエリート青年役のキアヌ・リーブスが横恋慕するのだが、それがまた自然に感じるほど、キュートでかわいかった。女性の魅力は、必ずしも若さだけじゃないんだなーというのがよくわかる魅力でした。それと、SEXのシーンが、なんかジンっときた。あれはうまい表現だなー。