現状から考えるかエンドから考えるか?

会社を変える 不合理のマネジメント―1.5流から超一流への発想転換

いま読んでいるんだが、最近疑問に思っていたことを、ずばってついていて、なかなか意味ある読書。というのは、うちの会社はとても戦略的な会社なんですが、SWOTとか今の基本ツールをベースにした戦略論議を、とても丁寧にやるんですよね、でもそれって本当に現状をブレイクスルーできるものなのか?って思うんです。


この本にもあるとおり、SWOTとかはとても合理的なツールで、現状を解析して、年率10%の成長を目指したり、合理化していくには、非常に役に立つ。けれども、こういった戦略ツールは、どれも、基本的に、外部環境がとんでもない勢いで変化していくことや、競合が「競争のルール自体を変えてしまう」ということに対して、鈍感なんだよね。本当に競争は、「それ」が眼目であって、ブルーオーシャンとかレッドオーシャンという言葉は、もともとある常識的なルール自体をひっくり返さない限り、いまのグローバルエコノミーに参加する企業というのは、どれもソフィスティケートされた合理的なマネジメントをするものであって、そういうのはすぐコスト競争や、コストリーダーシップ戦略に集約されるパイの奪い合いのゲームになってしまう、ということを言っていると思うんだ。それでは、結局規模の勝負じゃん!と思わけですよ。


それはそれでダイナミックな戦略ですが、コモディティを扱うばかりが市場じゃない。機能を創出していく部分、、、言い換えればん、今までなかった価値を生み出すということに眼目を置くと、戦略ツールって、凄く教科書的なんですよね。「現状」の把握から出発するものだから。著者のポール・レンバ−グさんがいう、マーリンメソッド的な発想でないと、本当に新しいものは出てこないと思うんだよね。けど、あまりに内発的なものをベースにするには、、、いろいろそれを「組織」に適合させるには、もうひと捻りあるともうんだよね・・・それをこの読書の続きで明らかにできるといいな、と思う。最近は、売上と限界利益至上主義という、今まで僕が入社以来否定されてきたパラダイムに回帰するべきなのではないか?というのが、最近の感覚。とかなんとか・・・。

ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)
有賀 裕子

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