読了。

海の都の物語〈1〉―ヴェネツィア共和国の一千年 (新潮文庫)

1巻を読み終わった。うわぁーーーなんて面白いのだろう。ただ不思議な違いを感じて、ローマ人の物語は「世界のすべてを描いている」という感じがしたのに、この作品は、局所のベネティアという一部を描いているという印象を受ける。・・・それだけ、ローマという存在は、物凄いものだったんだろうなぁ。ちなみに、ヴェネテチア建国に当たって、そのファンダメンタルズの部分の土木関係にまず視点がいくところは、らしくて非常に面白かった。学生時代、何度かいったことがあるが、確かに世界で一番美しいといっても過言ではない不思議な町だった。それが、あーこういう風にできているのかぁ、と感心した。それにしても、本当に「マクロ」がうまく描ける人だなぁ。ややますると小説家風の人って、一人の視点を物語ってしまうものだけれども、完全にマクロが理解できて、血となり肉となっているんだろうなぁ、、、塩野さんの大局を見る感覚は、読んでいてしびれます。

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上)    新潮文庫