『BLOODY MONDAY』 龍門諒・恵広史  内面の葛藤がないものは、読後に余韻を残さない

BLOODY MONDAY 8 (少年マガジンコミックス)


評価:★★★☆3つ半
(僕的主観:★★★★4つ)

昨夜、ペトロニウスさんがラジオで取り上げていたので、一気に読んでみた。結論からいうと、おもしろかった。おもしろかったのだが――何だろうね、これは。

 ペトロニウスさんが「連載が終わると打ち捨てられて二度と読者に手にとってはもらえない」と書いている通り、ふしぎなくらい心に何ものこらない。

 読んでいる最中は先が気になって読み進めていけるのだが、いざ読み終えてみると、心の底からこう思うのだ。

だから何?

何ひとつ心にのこらない良作、『BLOODY MONDAY』。
http://d.hatena.ne.jp/kaien/20090824/p1


海燕さんがね、全く心に残らない!と、いいきっていて、なんか、自分と同じ感想なんですが、、笑ってしまった。僕自身もね、そう思うんですよ。けどね、、、たぶん、これは読み手の僕がかなり幻想を持って「読んでしまって」いるんだと思う。そういう自覚もある。・・・というか、これを、もっとお「ああすれば・・・」という思いが深く残るので、いろいろ思うんだろう。うん、、、普通に読めば、おもしろくない・・・とはいわないけど、心に見事なくらい何ものころ合ないんだよね・・・。実は、ラジオではいいきれなかった・・・というかいったか覚えていないのですが、細田守監督の作品に感じる感覚と僕は非常に同じものを感じるんですよね。行動に焦点を当てて、人物の内面の葛藤がないものは、やっぱりほとんど人の心に何も残さない・・・・んだろうか???というのは、この前、いずみのさんとLDさんとのテストラジオで、いや、藤子・F・不二雄先生のように、内面の葛藤を、行動で表現しきれる人もいるので、レベルの問題な・・・という議論が頭を回っていて、このへんの表現手法については、いろいろ考えるものがあります。