新しいゲームの話

民主主義が一度もなかった国・日本 (幻冬舎新書)

ここの子育ての項で書かれていることは、あまりに実感として感じることだったので、いちいちウンウン唸ってしまった。自分自身今回の選挙は、仕事の忙しさと子育てで目が回る感じで、まったく見れておらず、ほとんど、民主党だろうがなんだろうが、もうそんなマクロのことを考えてる余裕なんかなく、とにかく「目の前の現実」を生き抜くので精一杯だ、という感じだったので、おさらいのように政権交代の意味やマニフェストの機能、それに昨今の政治状況のレヴューをしてもらえて、面白かった。いやまーやっぱり宮台真司さんは、わかりやすいよねー。それに、マクロでとらえるスキームの整理の仕方が、見事。頭の良さが、ちょっと次元違うレベルでいいなーと、いつも感心します(苦笑)。

それにしても、最近、大前研一さんのEUの話とか、サムスンの元常務の話とか、、、大きなレベルでのゲームのやり方が変わったという本を立て続けに読んだこと、それといま自分の担当している事業の大きな世界経済の変化の潮目を目の当たりにして、ほんとうに「新しいゲーム」が始まっているんだ、と感じます。特に、ある種のパラダイムの返還や物語のスタート、、、まぁ新しいゲームの始まりには、実は政治的決断による「戦略的方向性への踏み出し」がとても重要だというのが、よくわかってきた。そういう意味では、グリーン経済のシフトとか、アメリカのオバマ大統領もそうだが、大きな国々の指導者の潮目の変化への敏感さには、恐れ入る。