最近読んだ二つの作品・・・なんだかテイストが似た傾向にある気がする

神さまのいない日曜日 (富士見ファンタジア文庫)

もうちょっとこの二作品については、記事を書きたいなーと思うのだが・・・なかなかちゃんと感想を書くパワーがなく・・・。けどこの二つの作品(神さま〜とシュガー)・・・なんだかテイストが似た傾向にある気がする。皆さんそう感じませんか?。これは、編集者サイド、出版社サイドの狙いの方向なのか、それとも作り手の傾向なのか???。とはいえ、とにかく、どっちも賞の対象をとっている作品なんで、かつ僕はテイストがとても似ていると感じました。そのテイストとは何か?というと長くなるので、また今度。まぁそれぞれの作り手が目指しているものは、全然正反対でしょうけれども。

・・・・広げられる度合いとしては、、、、入江君人さんの『神さまのいない日曜日』のほうが広く世界観を作っている。どっちも、なんちゅーか、敵を探して放浪の旅に出る?(『シュガーダーク』は敵が来るのか??)というか、なぜそういうことがあるの?という世界の謎をこれから、次の巻よって明らかにしていく構造になっていながら、1巻だけである種の大きなクライマックスがあって、、、という完結性がある話。個人的な評価としては、マクロによっているのが『神さまのいない日曜日』で、ミクロによってるのが『シュガーダーク』。

ちなみに、今後を考えるとどっちもとても大きな課題を感じる。『神さまのいない日曜日』は、世界観は広がりの可能性があり面白いけれども、どうなんだろう?キャラクター的な力は弱いと思う。少なくとも、主人公一人しか際立ってキャラがたっている人がいない状況(いやもしかしてお父さんが2巻も出てくるのならばわからんですが・・・)なので、関係性が発生しにくいので、今後そこがなければ2巻以降読み手が選ぶかどうか・・・。というか、『僕』という読み手は、2巻でそういう関係性の面白さが発生しないと、世界の謎を追う興味はなくなると思う。この手の新中世・・・というか、世界が滅びた後の理由は、すぐ思いついてしまうもの。やはりライトノベルの面白さは、エンターテイメントのバランスにあるもの。そのバランスをとりながら、世界の謎を追い求めるようにできれば、、、、と思う。というか、この人の世界は、僕には凄く漫画的に感じる。小説というよりも、、、なぜだろうか?。とても漫画の『銃夢』を初めて読んだ時を思い出すんだよなー、、、なぜか。

逆に『シュガーダーク』は、そもそも二人の関係性ががっちり恋人同士で確定しているので、この距離を近づけたり遠ざけたりで、引っ張れることは可能だが(このイチャイチャは、かなりひっぱれるのだ)・・・しかし、その分世界観の広がりは、1巻時点では、かなり狭められている。謎ときというような謎解きがあり得なさそうな…ダークファンタジー(雰囲気だけで構造や論理があいまいなっていうようなイメージで)で終わってしまうそう・・・。ミクロの関係性に寄っている人は、壮大な物語を動かすのが苦手な人が多いんだよ。もしそれを構想できたら、いー、作品になるとは思うけど、、、、。

どっちも、2巻出はっきり力量が分かってしまうので、ちょっと2巻は興味深い。どっちも出版社に評価を認められている作品なので。読んでみてはどうでしょう?。最新のライトノベルの傾向が分かると思います。どっちも、さすがに面白いです。が、ライトノベルは、、、少なくとも僕は一冊1時間少しで読めるので、両方読んでみては?と思います。

シュガーダーク  埋められた闇と少女 (角川スニーカー文庫)