傑作クーデター編の描写に注目

マブラヴ オルタネイティヴ(3) (電撃コミックス)

映像が4巻がなかったので、3巻で。僕は、マブラブオルタのクーデター編が、本当に恐ろしいほどのスーパー傑作だと思っているのだが、それが傑作だと思うほど、もう一度あの話を見たいと思う思いは強かった(ちなみにあの部分は何度も繰り返しました)。基本的に何度も書いているのだが、僕はメディアミックスの作品というのは、気分が乗らない限り積極的には見ないし、仮に見ても、それがオリジナル以上に感じることはまずないので、あまり・・・という思いがある。この作品も、非常によく良くできているが、、、きっと運よく4巻から見たので良かったんだと思う。でないと、見続けたかは疑問。そういう意味では出会いだなと思う(単に買おうとして1-3巻が売っていなかっただけというのもある)。というのは、この巻からクーデター編に入っているのだが、この時点でもう伊隅バルキリーズが登場しているんだよね。これって、オリジナルにはないシーンなんですよ。そういう意味では、オリジナルで拾い切れなかったエピソードをここで多面的に書こうという意思が感じられて、ぐっとひきこまれました。絵柄は、、、、たぶん書き手の人は、こりゃーマジで気合いはいっているな(そういうのはわかるものんです)感じで、表情に凄く深みがあるので、漫画としての水準は全く問題ないので(ここが低いとメディアミックスは見れたものではなくなる)、物語のオリジナル性をどこまで、、、という部分が楽しみな部分です。特に、クーデター編は、非常に多面的に物語が存在していて、伊隅バルキリーズ、夕呼先生や鎧課長の政治的取引の部分と、アメリカ軍の動向、日本政府の動き、なによりも決起した部隊の動機など、、、、タケルたちの物語以外に、語られていない物語が沢山あります。この物語はミクロとマクロを同時に書けるので、力量は要求されますが、描けると素晴らしく面白い物語になるのは間違いないんです。そして「そこ」を多面的に見せてくれれば、それはオリジナルの価値。どうも連載は、そういう方向で描こうとしている模様で、たまりません。これ次の5巻は、入手しないといけないな、と思っています。メディアミックスでも、やはり同じもののレベルの高い再現は、つまらないです。だって、それは「再現」なのだもの。一回性の出会いがないと、やっぱり深く物語に入って行けません。そういう意味で、「見えていなかった」クーデター編の多面的な部分を見れるのは、めちゃ楽しみです。