浜面かっこよすぎて、胸が震えちゃいましたよ!

とある魔術の禁書目録(インデックス)〈19〉 (電撃文庫)

今日も出勤で今帰ってきたペトロニウスです。ちょっと過労で死ぬかも?とか思いながら書いています(笑)。

つーか、おれって、凄えぇ執念だなーと思う。ここ2週間ぐらい仕事やりまくって、、なんとか追いついてきた、、、と思った・・つまり余裕少し見えるかな?とか思ったとたん、通勤電車の中で本とか読みだすんだもん。今日も電車の中で、この1冊読んでしまった。つーか、、、本とか漫画ないと、マジで生きていけねぇな、おれ。ああ、、幸せだよーー本を読める幸せ。

買ったままになっていたんですが・・・・いやーすげぇよかったですー。

なんかね、外伝の『とある科学の〜』を毎週楽しみに見ているんだからだと思うんだが、たぶん学園都市という設定が、凄く脳に染みてきているんだよねー。

そんでもって、インデックスくんに空気ーとか失礼なこと言ってしまっていますが、ライトノベルの「次から次へ作品を出して才能を使い果たさせる」という圧力から、この作者うまく逃げて、この学園都市世界の世界観をひろーーくひろーく作り上げていて、上手いなーと思います。えっとね、この巻とか、もう群像劇なの!。だって主人公上条もインデックスも、御坂もみーんな出てこないで、脇役(ではもうないが)ばかりな群像劇なのに、そいつらが熱すぎるぐらい熱いーんだよ。

もうね、この世界の大きな枠組みが出来上がっているんだよね。これだけキャラクターを出しまくって世界を広げまくっても、基本的に、大きなドラマトゥルギーはまったく揺らいでいない。真ん中の話が軸になっているから、だらだら見続けてくると、全体の世界観が凄く繋がってくる。イマジンブレイカー(とある魔術〜)も、AIM拡散力場(とある科学〜)も結局は、同じ物語のドラマツゥルギーの違う側面の話をしているにすぎない。この巻の「ドラゴン」もそうだ。ラストオーダーも、ね。うーん、、、一つ一つの作品を見ると、面白いんだけれども、世界観の設定は荒いし文章もうまいとは、、、と思うんだが、この全体の構想力は、凄いと思う。外伝が外伝ではなくて、全体の大きな物語の一部で、完全に繋がっている感じ。うん、凄い、、、これだけキャラクターの数を出して、力技でまとめて、包括的な世界観を感じさせられるのは、作者の力量ですね。うん面白いです。


いろんな作品で、、、、読んでいてわかってきたんだが、00年代以降の作品には、ちゃんと世界の絶望と難しさをわかった上で、もう一度陳腐な物語に回帰するという構造(=物語の復権)をするわけなんだけれども、そういう場合には、善や悪について非常に両義的な態度でわかった上で、目の前の手ごたえに対して素直になるという行動の次元にコミットするという形式になりやすいようなんだよね。そして、徹頭徹尾、この作品のヒーロー達は、そのことを貫いている。この浜面にしてもアクセラレーターにしても、最も大事なことが、好きな女の子を守る!なっている。そして、それだけではなくその子の取り巻く世界の日常も同時に守る(=マクロの政治的複雑さの考慮も必要)ということに、ちゃんと意識の射程もある。そして、記憶を失って根拠なく意味もわからず正義を為そうとする本編主人公の上条が、ちゃんとその中の正義(限定的であることを超克できない正義)のキングス弁として、あるってのがよくできている。こういう構想の中に置くと、最初の時に、上条君の正義に根拠がないと批判した僕の文句が、頭悪ーい批判になったてしまう(笑)。いや大した話だ。作者、凄いですね。うん。

・・・まぁとにかく好きなんですわ、僕。

デビュー作だけあって、また力技でいろんなSFとかオカルトとかの要素をブチ込んだ闇鍋にしているがゆえに、なんとなく単品で読むと、いまいちと思いやすいが、、、大した才能と大した力量だと感嘆します。いやここまでバランス良く盛り込めないよ。なんというか、ライトノベルとかメディアミックスとか、現代の流通のしくみとか読者層に非常にあった構造を持ちながら骨太の物語を作るその力量に感心です。つーか、僕とても好きです。特に群像劇であるというのは、このメディアミックスに対応しやすさをもっているわけで、、、スピンアウト作品が面白ければ面白いほど、本編への理解が深まって面白く感じられるって構造が本当に秀逸。つーか本編の2期っていつやるのかなぁ??・・・すげー観たいっすよ。

とある魔術の禁書目録 第1巻(通常版) [Blu-ray]