『ジゼル・アラン』 笠井スイ著

ジゼル・アラン (1) (ビームコミックス)

絵が凄くうまく、購入してみたが。かなりの期待外れ。ただとビックリうまく、絵だけで世界観が描ける人なので、もっと頑張ってほしい・・・が、難しいだろうな。。。もちろん1巻だけなので、主人公の裏設定とか動機とかそういうモノがまったく出ていないので、この後「物語」が動き出すことはあるかもしれない・・・。が、勘なのだが、この手の作家は、難しいだろうなと思う。というのは、デヴュー作かわからないが、何となくそんな感じがするのだが、最初の方の作品、これだけ!絵がうまい人はそれなりに成熟して世界観が完成していると思うんだ。そういう人は、伸び率がない。まぁ僕の杞憂であってくれればいいが、というか2巻かわないと思うものなーこれ。なんだろう、何か気に食わないところがあるのだが・・・。たぶん主人公の動機が、すげー上から目線の甘えに見えてしまうんだろうな・・・。どんなに過酷な設定をつけても、お嬢様の特権階級からの下々を覗くという視点以外の何物でもなもの。。。少なくとも1巻に置いて、そういう臭みを僕は感じる。とてもいい子だと思うけど、、、、それを超えて、それでもこの子かわいいじゃん!とは思えないなー僕。凄く完成されていて、美しい絵なので、ファンも沢山出来ると思うけど、僕はいまいちでした。


絵柄は、森薫さんとそっくりかテイストに感じたので買ったが、、、、逆に、森薫さんの偏愛というかカヤラクターと世界に対する異常なほどの愛情の深さがさらにわかったという感じだった。やっぱあの人はチゲーよ(笑)。全く同じ時代背景や世界観や書き込みをしているけれども、森さんの話は全然違う。いや視点だって同じ「上からの」モノにならざるを得ない。貴族を書いているんだから。『乙嫁語り』だって本来はそうなんだけど、、、なんか、ぜんぜんそういう臭みがないんだよなー。この極端な差はどこから来るんだろう。ほとんど同じ絵柄、世界観に見えるのに。。。。僕は森薫さんは、もうウルトラ神!と思うくらい好きです。読んでいると悶えます。なぜだろう?なにがちがうのか。


シャーリー (Beam comix)