『アスタロッテのおもちゃ』『いもうとデイズ』を見ていて思ったこと〜「年齢差解消の恋愛のお話」というものと「家族の絆の復活」というテーマは、重なりやすいんだなーということ

『アスタロッテのおもちゃ』を、今期はアニメを頑張ってみよう!と(早くもあまりの多さに挫折しかけているけど・・・・)見たんですが、最初あまりのロリロリに見るのがしんどくて(苦笑)、いやーロリが嫌いってわけじゃないんだけど、なによりも、最初に出てきたアスタロッテ姫の相手役になる、、、あれ名前分かんない、、男の子が明らかに父親目線というか、年齢もそれくらい離れてて、、、それで物凄く違和感がなって苦しくなってしまった。これは見れないかな。。。。と思っていたんだけど、途中からするっと見るのが楽になったんですよ。というのは、この直哉ってのが、アスタロッテのお母さんの相手だったというのがわかって、完全に僕の中で視線が父親ポジションに安定したので(笑)、らくになった。なんで苦しかったかというと、「どういう関係性?」というのがわかんなかったからだと思う。『ゼロの使い魔』なんかだとルイズと才人とかだと完全に年齢的にも釣りあっているので、見ててああ、これは恋人関係でラブコメとしてみるんだなーと思えるんですよね。でも、アスタロッテを最初に見た時に、まぁーかわいい女の子でヲタク層を取り込もうっていうんだろうけど、、、直哉とアスタロッテって年齢違い過ぎでしょう?って思って、???ってなってしまったんですよね。もう少し直哉くんががっついたキャラクターだったらわかんかったですけど、、、。


で、そういう「親子目線」で物語を見ると、明らかに、この物語は家族の絆の回復とそこを通しての少女(アスタロッテ)の自立を描いているよね。ああ、なるほどこの系統で「売れるようにしよう」とするとこうなるのか、、、と思ったんですよね。ただ、オチをどこに持っていけばいいかわからないので、この系統が筋がいいのか微妙な気はするけれどもなー。だって、「家族の絆の回復」をやりたければ、羅川さんの『赤ちゃんと僕』とか不在を訴えるとか、どっちみち「家族」に焦点を合わせる物語でいいわけじゃないですか。そうしないと純度が落ちる。


まだ結末が分からないので、ちょっとマイナス気味にいっていますが、どうしてどうして、びっくりするほど『アスタロッテのおもちゃ』は良作のアニメですよ。少なくとも家族の絆回復や少女の自立というテーマで見れば、とても丁寧でよくできている作りのアニメーション。こういうの食わず嫌いだようなーと思う。無理に見ようとしなければ、まず見なかったと思うもの。けど、やっぱり演出力も含めて、平均以上の良作だと思いますよ。僕はとても見ていて楽しいもの。


赤ちゃんと僕 (第1巻) (白泉社文庫)

いもうとデイズ(4) <完> (アフタヌーンKC)


おっと、『いもうとデイズ』なんですか、これも典型的な「家族の絆」の話なんですよね。だけど「妹って」テーマを無理に作ろうとしている・・・。というか、この作品の方はまぁ、無理じゃないんだけど、、、、小学生と社会人という差を設定して、「恋人目線にはついぞ」映らなかったけれども、そのかわり、妹がフィリピンに帰ってしまって、大学生になって戻ってくという終わり方をしているのは、非常に丁寧な、「差」の解消を結末で持ってきているな、と思いました。これは受け入れられる(笑)。よほど特殊な性癖がない限り、基本的に恋愛感情って自分の上下のある程度幅の中で受け入れられるのが平均値、だと思うんですよね。ロリロリの女の子が出てきてその子が恋愛対象なら、自分が感情移入する相手側は、同じくらいの少年じゃないと、やっぱりストレートに入りにくいもん。主人公の直哉君に感情移入すると、僕は父親視点にしかなれん(苦笑)。特にアスハちゃんの行動とか、自分の娘そのものなんで(笑)、もうそういう意味でも全然恋愛ものとしては見れない。


といいつつ「年齢差解消の恋愛のお話」というものと「家族の絆の復活」というテーマは、重なりやすいんだなー(だから何?とは思うどうでもいい気づきだけど)と思ったんですよね。「先生と私」という少女漫画の恋愛ものも、これが微妙に重なっている作品が多い。上田美和さんのこの系統の大傑作『Oh! my ダーリン』はこの綱渡りを上手く乗り切ったやつですね。綱渡りというのは「父親目線」から「愛する恋人の視線」への移行の過程を、それなりに違和感なくプロセスを描きながらも物語ったという意味で。あっ、おれ、これ大好きなんですよ。素晴らしいです。上田美和さん大ファンです。

Oh! my ダーリン (5) <完> (講談社漫画文庫 う 4-5)


アスタロッテのおもちゃ!2【完全初回限定特典スペシャルCD付/エフィ(CV.堀江由衣)キャラクターソング&ミニオーディオドラマ(×2話) 】 [Blu-ray]