匡平ってヒーロー体質だよなー。

神様ドォルズ 10 (サンデーGXコミックス)


相変わらず上手だよなー。物凄い独創的でもないし、どこかで見た感じがある物語の構成、落ちのつけ方、、、なんだけど、「やまもらはじめ」さんテイストって全作品っレベルがすごく安定している。『その先』が見たくも感じる部分もあるが、とはいえ、このレベルで完成していると、あんまり文句の言いようがないんだよなー。だっておもしろいんだもん。


閉鎖された村共同体、、、、というのは、この自由な大規模な社会に生きる僕らでも、心象風景は同じなんだろうと思う。だって「生まれてくる社会は選べない」ンだから。その中で、それに従って生きていくしか、人間なんて個人なってできないんだよ。けど、「それ」にどう抗うかってのが、人生ってやつだし、自由ってやつの醍醐味なんだろうと思う。


セカイ系的に広がらないところが、この人の限界点である気がするし、同時に、『どこにでもある悲劇』というものを丁寧に、大きな枠組みにつなげてくる古いSFの丁寧な視点なんかがこの人の、凄さでもあるし、というところかなー。まぁ、好きなんですよね(笑)。