『囚人リク』 瀬口忍著

囚人リク 2 (少年チャンピオン・コミックス)

GiGiさんのお薦めで、コツコツ読んでいるが、いま一番熱いマンガ!と言われましたが、そうかもしれないですね。とはいえ、、僕はこの手の友情・努力・勝利的なというか、強さが一番というシンプルな基準の作品が、昔からダメで、、、(苦笑)そういえば、これチャンピオンですね、これ。そもそも、子供のころから少女漫画が好きな人に、この絵はだめだろう(笑)と思います。ヤンキー漫画ですよね。ヤンキーって子供のころからそもそも存在が共感できないので、この手の作品は、僕はほんとダメです(苦笑)。なんというか、生態が違う生き物みたいな感じで、、、


必ずしも『強さ』というのが暴力的なのではなく、『信じること』というところをベースにして、少しづつ仲間が増えていくというのは、おおっ、そういう意味では、構造を単純化すると『ワンピース』と全く同じですね。たぶん、この作品のベースは、自分にかかわってくれた警官のおじさんとの信頼関係が、キングスベンになって主人公を支えて、その強度にほかの『信じる』ことができなくなった人々が、翻意していくところに、バトル漫画でありながら、基準がバトルという強さではないというのがいいところなのでしょう。これはヤンキー漫画の基本ポイントですね。


けど、やっぱりそういった『強い信頼』の意識が、こういった普通の人生からくることは、僕は納得できないなー。少なくとも3巻までの状況だと、ここまで主人公があきらめないほどの力になる理由に納得がない。これが、ルフィの海賊王になる!というのは、ファンタジー特有の『まぁ、あれは違う世界の話だし』的な、異世界的なルールで動いているんだよという(ゴムゴムの実で身体が伸びるとか、我々の現実基準ではないところに現実基準がある)感じがあって、背景があまり説明されなくても、僕には納得感があるんですが、『囚人リク』では、うーん、まぁ一応、魔法とか魔物とか出てこないしーーーそういうなかで、普通(でもないとは思うけど)の男の子が、そういう信頼を、持ち得るかな?という納得感が、とても弱い作品だなーと思ってしまいます。むしろ主人公が、魔法が使えた!とかいう強さがあるようなファンタジー感があった方が、納得いったかも、、、、でも、ヤンキー系は、弱かったやつが勇気振り絞ってという落差がポイントなんで、、、それはできないんだろうなー。その危ういバランスの感じな気がします。もう少し読み進めてみますー。

囚人リク 3 (少年チャンピオン・コミックス)