日本をよくするための最優先事項を一つ上げるとしたら何か?

もうすぐ民主党の寿命が終わる。さすがにこれだけ酷い政権運営をしたら、次期政権は取れまい。しかし、野党である自民党にしても。あまりにひどいうのは明白で、日本という国はどうなってしまうんだろうというぐらいに政治家のレベル、政党のレベルは低い。この政権交代は、日本の政治家がいかにレベルが低く無能化を世界に示したもので、この2000−2010年代って政治家の無能さが際立った時期だったと思う。


じゃあ官僚でいいじゃないか?。といっても、わかっている通り1980−1990年代は、日本の官僚がいかに、外部環境の変化に対応、適応できない集団なのかが、これでもかとわかった時期であった。


ようは、日本政府の運営ってのは、非常に信用がならないってことなんだよね。まぁ、いまの先進各国の政権で、これは!という普通の運営ができている国ってないけどね。。。。一番ましで、ドイツかな、、、。とはいっても、代替手段がない限り、信用できないといっても、それは民主主義なんで、僕ら自身の民度を表してるわけで、文句ばかりいっても仕方がない。「今あるもの」で戦い、やっていくしかできないものなのだ。ないものねだりのユートピアは、意味がないばかりか、害しかないことは、旧社会党を中心とした政権の経験で、そして歴史的にソビエト連邦共産主義が証明してしまっている。


今日の記事で言いたいのは、民主党の文句ばかりを言いまくる(=なんか文句ばっかり言っているので、そういう人の意見ってなんか聞いてて無責任すぎて疲れる。野党根性=責任取らないけど、上が何とかしろ!は、僕は大っ嫌い)けれども、僕は民主党政権交代には、非常に意味があったと思っている。今の小粒な自民党ならまだしも、自民党に比べれば政権運営が相当レベルが低いとしても!だ。それは、日本事実上支配する官僚主権の体制に、政権が変わり得るんだ!ということを実績で示したことだ。日本は事実上官僚によって握られているので、政権交代によるアンシャンレジームの、互換可能性を示したことは、確かに短期的には120%無能な性格で右往左往して、外交と防衛で特にレベルが下がって大変なことになったが、国家の歴史としては良い経験だったと思っている。


・・・・が、何一ついい方向に向かわなかった(苦笑)。



それは、日本の直近の歴史を中期的に50年ぐらい見ていけば、理由がなんとなくわかってきた。日本で最優先に対応しなければいけない課題ってのは、ほんとは、


一票の格差をなくす



都市部のとりわけ若者世代の投票機会を大幅に増やす



という選挙制度の改革なくして、日本は絶対に変化しない。日本の問題点は、アンシャンレジーム(=旧既得権益+老人世代)に権力が握られていることであって、既に世界はメガリージョンを中心とした都市部へのシフトしつつあることを考えると、若者でかつ都市部にすむ人々を代表する政権でないと、そもそもの民意のマジョリティを体現していないし、またこれからの世界の歴史の大きな「波」に乗れないのだ。


制度的な意味では、その次に来るのは、ポリティカルアポインティー(いわゆる政治任用制)をちゃんとすること、かな。アメリカ並みとは言わなくとも、、、、日本の政治の構造的問題点は、官僚が優秀すぎる&政治家が無能すぎるという伝統があって、官僚がすべての実務を押さえきって、政治の意志(=民意)によって統治機構が運営できないという点にあります。これは、目的が明確であった場合には、そもそも物凄い優秀な官僚がそろっているんで、凄く機能するんだけど、目的が見失われている時には、凄まじい害悪を垂れ流して国を崩壊に導く仕組みなんだよね。官僚が暴走して機能しなくなった時期は、近代国家になって2回あって、1回目が満州事変と太平洋戦争のころね!。結果は、国が亡びました。2回目は、やっぱり「いま」だね。この90年代以降の30年は、国が迷走している。とはいえ、「いま」は、日本だけが迷走しているわけではなくて、世界中が構造的に迷走しているので、官僚制度だけに責任を負わせるわけにはいかない。ただし、外部環境が極端な変化をしている時代であって、目標と目的がない時代である、ということははっきりわかっている。そしてこういう時代には、トップの権限がはっきりせず、分派争いをして縦割りに陥ったうえに、機能不全に陥る官僚制度は、非常に相性が悪い時代である!ということはわかっている。とすれば、民意によって、政治家が選ばれて、その「方向性」に沿って、官僚の入れ替えが発生する仕組みをある程度(=日本お官僚の良さを失わせる必要がないので)でいいのですべきなんだろうと思う。ようは、民主党による政権交代の歴史的意義も、その「経験」を積ませることであったわけで、、、、。


そういう意味では、民主党は、歴史的な日本の政権交代を、最も必要なことにまともに手を付けることなく、政権の座を降りることになるんだなぁ、、、。それはとても残念なことだ。それが意義があるかどうかはともかく、小泉純一郎が、なんでいいなって思われるかっていうと、郵政民営化というポイントに絞り込んで、しかもこだわりぬいた変人さが、良かった、と思うのだろうと思う。出来ることに限界はあったが、やっぱりどこかに突破口を目指して、一内閣に一つぐらいしか、国に構造なんて変えられるもんじゃないからさ。。。。そういう戦略性とこだわりと泥臭さ&変人さ、みたいなのがないと、構造って変えられないのだろうなぁ。



・・・ただ、僕は一応この民主党政権運営の期間で、日本社会の問題点が戦略的な要がどこにあるかは、分かった気がします。



ようは、1票の格差をなくし(=既にめちゃくちゃ違憲状態だろう!)、若者と都市部の選挙参加がしやすくなるような(=要はネット選挙ね)ことをやったうえで、政治任用制度の実績と経験を積む方向を目指し実際にやる政治家こそが、日本の本当の未来を考えている人だってこと。



上記の構造がないと、ようは日本の民意と民主主義を信じない!って方向性と「空気」に流されるんだよ。たとえば、橋本さんなんかの改革も、地方をああいう形で改革していくのは凄い戦略眼だと思うけれども、、、、ああいうのって、そもそも根幹の上記の日本の意思決定の仕組みが歪んでいる状態だと、戦術の話なんで、どうにもならないんだよ。すぐ揺り戻しが来るし、既得権益者が大反抗起こすし。そうすると、非常に優秀でよくて独裁者を目指すしかなくなる。日本はそういうリーダーの土壌がないから、なし崩しで支持を失うか、テロだよな、、、。



とかとか思った。



まぁ、戯言ですけど。