バイデンさんが勝利したように見えるけど、コロナ禍がなければほぼトランプさんが勝っていたとわかるところが怖い

昨日からずっとこれで変わらない(笑)。長い。NBCね。まだアリゾナ当確出してないから。

www.cnn.co.jp


ただいま、2020年の11月6日の午前中11時ごろ(PST)。まだ確定が出ないって、どんだけ長い選挙なんだって感じ。


上は、2020年11月5日、木曜日時点での二人の会見。まだこの時点では、ペンシルバニアジョージアは、トランプさんがリードしていました。とはいえ、ミシガンとった時点(アリゾナ当確のFOXの勇み足?相まって)で、大勢は決した感じがしましたが、まだ明確ではない時点。


とても驚いたのが、物凄い自信満々のエンターテイナーだったトランプさんが、この会見で、とても憔悴して見えたこと。僕は、ああ「もうあきらめたんだな」と感じました。逆に、スピーチが下手で大丈夫か?といつもハラハラ見ていたバイデンさんが、どんどん力強くなっています。この自信の有無が人に与える影響を見れて、これは興味深かった。ちなみに、僕はリベラル系のMSNBCで見ていたんだけど、「嘘ばかりだ!!」と会見が途中で打つ切られたので、驚きました。いや、確かに嘘ばかりだから、メディアとしては会見を放送しないのは、そりゃそうだよな思う反面、分断をさらにある行為だよなぁ、と感じました。まぁ、NBCは、超リベラルなので、当たり前か。


この時点で、まだ何とも言えないんですが、上院もギリギリ過半数とれなさそうだし、下院は議席減らしているし、下記の感じを凄いうけるんですよね。慶応の中山教授の意見。


バイデンさんの史上最大の投票数ですが、同時に2008年のオバマさんよりもトランプさんは、支持されているんですね(←これこそが重要)。現職の大統領4年を見て、またコロナ対策の大失敗(と僕は思う)を見ても、アメリカ国民にこれだけ支持する人がいることを、ちゃんと考えないとやばいわけですよ。ブルーシフト(郵便投票等で民主党が増えること)を考慮しても、ハッキリ言って僅差じゃないですか。これって、コロナがなかったり、ちょっとなにかのイベントがあったら、簡単にひっくり返るものなんですよ。僕は、ずっと感じていましたが、コロナがなかったら、トランプさんは、再選されていたと思います。また、上院や下院の動向を見ても、トランプさん(的なるもの)への支持はかなり深いと考えないといけないと思うんですよね。

実は戦略的で用意周到だったトランプの再選戦略
但し、バイデン候補の優勢(おそらく当選)を手放しで喜べません。

改めて振り返ると、一見法律すれすれで見苦しくもみえるトランプ大統領の選挙戦略は実は周到に練られ、成功しかけていたことがわかります。

コロナ禍において郵便投票の導入がきまった段階で、
①郵便投票に民主党支持者が多い事、開票に数日掛かりそうなこと、を認識した上で
②半年前から、郵便投票は不正だと言い続け、共和党支持者には当日に投票に行くように呼びかけていました。

要するに、開票タイミングを意図的にズラし一気に優勢に見せて勝利宣言の勢いで就任する戦略です。

更に9月リベラルのギンズバーグ判事が亡くなった時に強引に共和党系でかつ若い(終身職として長く留まる)最高裁判事を任命、保守派とリベラル派を6:3とし、いざ法廷闘争となった時に自分の裁判に有利なように人事上の準備をまで整えます。


トランプ落選、それでも新しい地獄の釜が開く
comemo.nikkei.com


レッドミラージュ(赤い蜃気楼)だとしても、見事な「読み」だった気がするんですよね。なんというか、さすが、としか思えません。


ちなみに、サンダースさんも正確に読み切っている。この辺さすがだなぁ。





下記は、宮台先生の2016年時にトランプさん支持を出したときに意見。相変わらず鋭くて、これが2016年かぁとさすがと唸ります。中長期的なみると、この構造は深まりこそすれ、全然変っていないと思うのです。

しかし、誤解を恐れずに言えば、それをもたらしたのは、野放図なグローバル化を放置した連中なのです。自分はグローバル化に賛成だからと「新自由主義万歳! 自由至上主義万歳!」などと叫んでいた能天気な人々が、まだ序の口とはいえ、そうした混乱をもたらしたわけです。
トランプ選出前から、僕がインターネット放送「マル檄」で繰り返し紹介したように、他の先進国に比べた米国の白人死亡率の高さ、象の鼻の図として知られる先進国の中間層没落、過去30年間の政治的立場の両極化……といった統計データからみて、バックラッシュは時間の問題でした。
結局、野放図なグローバル化を推進した勢力、その尻馬に乗る言説を吐いたやからに、責任があります。僕はグローバル化推進論者ですが、そうした愚昧な言説に加担したことはありません。事態がもっとひどくなる前に、立ち止まって節度を考える機会をトランプが与えてくれました。


僕、宮台真司トランプ大統領の誕生を待ち望んでいた理由
newspicks.com

だよなぁ。

【Vol.78】2020年アメリカ大統領選レポート(8)選挙直前まとめ-86 たぶんバイデンさん勝つと思うけど、民主党が勝ちすぎない構造になるのがアメリカかも


2020-1103【物語三昧 :Vol.78】2020年アメリカ大統領選レポート(8)2020選挙直前まとめ-86

現在、2020年11月4日の水曜日PSTの16時ごろ。数時間前に、ウィスコンシンの当確が出た時点で、あ、これは、バイデンさんが勝ちだな、と思って結論が出た感じがしている。まだ終わったわけではないけどね。上の録音は、まだ結果が全く分からない11/3の朝にまとめているものです。


昨日は、夜中の2時までテレビにかじりついて、MSNBCの特番を見ていたので、寝不足気味。昨日は、レッドミラージュ(赤い蜃気楼)が起きて、トランプさんの強さを再確認させられた感じで、キャスターがどんどん声が暗くなっていくのが印象的だった(笑)。でも、結局は、ブルーシフト(後で民主党が票を伸ばす)通りだった感じはする。会社休んで気合入れて、テレビ見てた(笑)。もう各州の動向に一喜一憂して、もう身体の調子が悪い。。。CNNからニュースレター?みたいなメールが来て、精神と肉体に付加かかるから、ストレスかけすぎないように、散歩しろとか、いろんなサジェッションがあって笑ったけど、たぶんこれは、笑えないな、と思った。米国市民でない自分でさえ、この気持ちの浮き沈み、、、、これは、確かにやばい。


ちなみに、インターネットも含めて、アメリカのマルチチャンネル化による「メディア空間の分断」はすさまじくて、同時並行でなるべく極端なメディアを同時に追っていると、こっ、、、こんなに違うのか!という驚きの毎日でした。英語がわからんが、極右のRush Limbaugh (ラッシュ・リンボー)のラジオとかまで聞いたら、あまりに違いにのけぞるのは間違いない。FOXだけでも、娘と、まじかよ、と何度も顔を見合わせながら見てた。単純に、FOX見てると、トランプさんばかり追うけど、NBCだとバランス取れてるふりして、コメントがねっとりリベラル寄り。ちなみに、ペトロニウスは、毎日NBC Nightly NewsのLester Holt(イケメンで渋い!)と NBC News morning show TodayのSavannah Guthrie(大好き!)をよく見ている。特に理由はなく、インターネットでも見やすいので、これにしている。


Live: 2020 Election Results And Analysis | NBC NewsWatch 2020 Election Coverage | NBC News NOW - YouTube


あと、子供たちと、CNN10を毎日見てる。Carl Azuzの早口言葉のファン。

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まぁ、とにかく、この1年くらい本気で大統領選を追ったので、フルプロセスを体感できてよかった。あくまでまだ終わっていないけど(笑)。本気で勉強するうえで、とても様々な気づきがあって、とても書ききれないけど、経緯や思考の履歴は、ブログとYoutubeに残せたので、本当に良かった。とても勉強になった、、、というか、アメリカのことがより深くわかるようになったと思う。特に、結果がわかる前に、11/3のまさに午前中に上の録音をしたんだけど(PCとかマイクとか壊れてたので、音めちゃ小さいかもだが、聞けなくはない…)、「物事が決まる前に」、「自分の思考履歴の積み重ねの果て」に、課題に思ったことや分かったと思ったことなどを、まとめられたのは感無量だ。アメリカウオッチャーとしては、全然勉強不足なのは、もちろん承知の上で、仕事と子育てに追い詰められながら(笑)、とにもかくにもフルマラソンを走り切った気分。


まぁ、自分がめちゃくちゃ勉強不足なのは、痛感した。同時に、インプットとアウトプットをあきらめないで、とにかくしつこくやり続けたので、アメリカに対する理解のレイヤーが何段階も深くなった気がして、楽しい。きっと、この先、アメリカの物語への理解も、共感も、楽しみも全く違うものになるのではないかと思う。