『しあわせインベーダー』 こがわみさき著 こむぎこくんというゲームをやってみたいです。


しあわせインベーダー (ステンシルコミックス)
こがわ みさき
4757505779


評価:★★★星3つマイナスα
(僕的主観:★★★星3つ)


人生に疲れているので、温かい気持ちになれるような、ライトなやつ所望というリクエストに本のソムリエのSomethingOrangeの海燕に進められた一品。なんというか、ほんとうにてきとーなリクエストだったんですが、ど真ん中ストライクでした。「相手のほしいもの」が、小さな手掛かりで与えられるというのは、すごい情報量と感度だなと感心しました。

さて、絵柄が穏やかでほのぼのした雰囲気を出していて、こがわみさきさんは、とっても気になっていたんですが、反面、たぶんこの手のほんわかタイプの作家は、小さくまとまっているものが多いんだよなーと今までほしいんだけど、と躊躇していたんですが、おすすめもあって読んでみました。ちなみに、自分の評価、海燕さんの評価とも、ほぼ想定して通りだったので、おれってジャケ買いの才能あるなーと思いました。まぁ、悪くはないけど、買うほどでもないかな、という作品。

なんというか、でも、心は洗われるよね。イメージ的には、中学生の頃くらいのころの人間関係や心の在り方を思い出させる。あのころは、もっと純粋だったなぁ、としみじみ思う。いや、純粋って、別にきれいとか、安定しているというわけではないんですが…。なんというかな、物事に打算がないって感じ。大人は、すべてが打算を二まわりくらいするので、こういう直接的な反応を見ると、なんだか懐かしいノスタルジィを感じます。その代わり傷つくのもダイレクトだから大変なんですがね。こういう空間を、短編で何度も何度も再現できるのだから、作者はこういうテイストの人なんだろうと思う。