『ブレイキング・バッド(Breaking Bad)』シーズン4 USA 2008-2013 Vince Gilligan監督 怪物の誕生

ソフトシェル ブレイキング・バッド シーズン4 BOX(6枚組) [DVD]

評価:★★★★★5つ
(僕的主観:★★★★★5つ)


何度も言いますが、ネタバレなんで、ラジオ記事ともに、最初のシーズン1から見てください。そこは大丈夫ですが、以降は、すべてかなりのネタバレです。

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■最高峰の悪役グスタボ・"ガス"・フリングとの息詰まる戦い

シーズン4は、僕の人生の中でも最高レベルの物語体験だった。前回の記事とラジオで、シーズン1‐3までの、この物語の持つ構造が示したつもりなんだけど、悪意がなく家族のために極悪人になっていく構造が示されるとき、シーズン5で示される結論は、2つのテーマを持つことになる、と思うんですよ。


一つは、1)「許されない罪を悪を、主人公は、どうして?するのか?続ける・たのか?」という問いと、



もう一つは、「ここまで積み重ねてしまった許されない罪に対してどんな応報(罰)を受けるのか?」ということ。


この辺は、シーズン5で語るべき、テーマなんですが、、、、シーズン4は、ようは1‐3で示されたドラマトゥルギーと、シーズン5での結論との、間に挟まる、、、、極端に言えば、中途半端でどうでもいい話なんですよ。



にもかかわらず、、、人生で最高レベルの物語体験といえるほど、スリリングで、刺激に満ちて、見るのを止められないほど面白かった。僕は、ホラー映画とかギャング映画とか、怖いのが基本的にダメな、チキンくんなので、そんなに魅力を感じてなかったのですが、これでギャング映画とか、この系統の映画に、めちゃくちゃ目覚めそうです。なんで、損ない面白かったのか?と自問すると、



その理由は、僕の物語大好き人生の中でも、最高といっても言い過ぎではない、ラスボス、グスタボ・"ガス"・フリングが、余りに凄いラスボスだったからです。



彼の、犯罪者としてのプロフェッショナルさが、凄い存在感でした。



■Giancarlo Esposito as Gustavo "Gus" Fring ~アメリカの過去の物語の中で最強の悪役とまで言われる


いろいろな批評を読むと、ガスのファンは根強いですよね。僕も、いまだうまく口にできないんだけれども、悪役として、なんというか最強な感じがしてて、なんでそう感じるんだろうと考えています。だって、物語構造はいろいろ説明できるんだけど、ブレイキングバッドは、シーズン5でうまくまとまっていて、「極悪人の怪物になっていくウォルターの罪と罰」という構造上から言えば、シーズン4は、その途中の話だし、、、いいかえれば横道?とまではいわないがエピソードだし、シーズン4で、はっきり言えば途中で倒されちゃう敵なので、ラスボスとさえ言えない感じなわけですよ。ガスは。でも、もうこいつ以上の悪役はいないんじゃないの、というほどのラスボス感で存在感ありまくりで輝きを放ちます。


44話、降りそそぐ危機 Crawl Space
45話、憎しみの行方 End Times
46話、フェイス・オフ Face Off


この辺りとか、もう凄すぎて、見るの全く止められませんでした。シーズン1‐2の頃、余りに主人公のウォルターホワイトの状況が苦しすぎて、見るのがつらいとか言っていたのが、全く忘れ去ってしまうくらいの、凄いエネルギーと魅力でした。ここまで見たら、この作品が、物凄いレベルの名作、傑作なんだというのがわかると思います。まぁ、そこまでいかなくてもわかるけど。


ちなみに、シーズン3の最後で、ゲイル・ベティカー (Gale Boetticher)を殺されるじゃないですか。シーズン3で、32話:憎しみの連鎖/Half Measures、33:向けられた銃口/Full Measureで、ウォルターが覚悟がガンギマリになっていく様を説明したんですが、この部分って、本当に悪人というか仕事人として、権力の世界で生きる嗅覚と覚悟に優れているんだよな、と僕は驚きました。ウォルターがね。というのは、ゲイルって、終始、ウォルターを尊敬しているじゃないですか。人間性もいいし、何よりもウォルターが愛する化学の才能がある。けれども、そういった「雰囲気や空気」には一切惑わされないで、ゲイルがいれば、いつでもガスがウォルターを殺せるというのが、ウォルターはすぐに理解しているんですよ。これ、すごいなぁ、と。普通、にほぼ日常で、ほだされちゃったりして、なかなか踏み出せなくなるはずですが、ウォルターは、身内とそうでないものの線引きの鋭さ明確さが、本当にすごい。これは、ガスの凄さにも通じるんですが、身内と認識していないものに対する、容赦ないまでの冷酷さは、犯罪者として生き抜こうと思ったら、必須なんでしょうね。けど、これがなかなかできない。


それにしても、ガスの冷静さってのも、さらにウォルターに比較して、凄い。ウォルターが気づく前に、ガスにしてみると、ゲイルを保険にして、ゲイルが高い品質のメスを作れるようになれば、ウォルターを殺して排除できるという仕組みを作っているんです。こういう準備というか、関係性、構造を作るところは、まさに「組織人としての有能さ」を本当に示しているなぁと思います。どんなに感情的なことを言おうが、「この構造」を作っておけば、「何かあれば」すぐに、ガスはウォルターを排除できるのです。ガスが最初、まじめな犯罪者(笑)であるウォルターをとても気に入っている様子からも、なんというか、そもそも信用するしないとか、好き嫌いとは別に、常にこういう「仕組みを組織する」というのが当たり前になっているのが、信じられないくらい有能だなって思わせます。これ、仕事を円滑に回すには、空気を読んで、「目の前の人間関係をよくして」、いろいろ妥協して合わせて、、、、というのをやっているうちに、仕事の構造、マクロの仕組みから、どういう風にリスク管理するかを考えることは、抜けてしまいやすいのですが、見事なまでに冷静にこの違いが管理されている。ガス凄い。


というガスの「いつでも決断(殺せる)」という構造を、ウォルターが、強く意識しているからこそ、ドラマに緊張感が生まれるのです。決して、ガスほど、最初から分かっているわけでもないし、ガスほど、すべての感情をちゃんと分離して、仕組みを作っているわけでもないのは、シーズン1-3のウォルターの戸惑いを見ていればわかります。「にもかかわらず」、それにちゃんと気づいて、ギリギリのところで、ゲイルを殺すのに成功するのが、シーズン3でした。ようは、ウォルターは、ガスに比べると、凄い小者に見えるんですね。


シーズン4は、ウォルターに先手を打たれて、ゲイルを殺されてしまったガスが、怒りを爆発させるところから始まります。33話:ガスの怒り/Box Cutterですね。このタイトルも、日本語訳は、分かるんですが、、、やっぱりBox Cutterの方が意味深で、しかもストレートでいいタイトルだと思うんですよね。彼がこのカッターを使ったところに、凄まじい怒りが示されているわけで、、、。


■なぜ、ガスは、ヴィクターを殺したのか。34話:ガスの怒り/Box Cutter

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なのでシーズン4は、明らかにウォルターを排除しようという意思を見せたガスに対して、ウォルターがどう戦うか?という、知恵比べ、根競べ、出し抜きあいのスリラーになります。


けれどね、このシーズン4が秀逸なのは、構造的には、ウォルターVSガスというチェイサーゲームみたいになっているんですが、それでだけじゃなくて、アメリカの麻薬の流通に関する覇権争いが同時に進行しているんですよね。凄まじい品質のブルーメスを引っ提げてアメリカのニューメキシコを中心とする市場をガスは手中に収めつつありますが、それに対して、麻薬カルテルは、激しい敵意をむき出しにしてきます。


■麻薬戦争(メキシコとコロンビアの位置関係)とヒスパニックの文化背景を知っていると、さらにおもしろい

この辺りの麻薬戦争の話は、なんというかアメリカでは、もう物語のフォーマットになるような「常識」に類する類なんでする。僕も不勉強なんですが、元ネタの一つといわれている、アルパチーノの有名な『スカーフェイス』1983年の映画の頃から当たり前になっていて、この映画は、キューバ移民の問題が背景に起きているんですが、その後の麻薬戦争の経緯もわかってくると、いっそう物語の理解が深まります。

もちろんブレイキングバッドだけ見ても、めちゃ面白いですが、こういう構造が起きる背景について、アメリカ的な常識を知っていると、ヒスパニックのカルチャーなどを理解していると、深さが何倍も深まります。『皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇』を、町山智浩さんがすすめられているのをラジオで聞いて、見た時は、その凄さに震撼したんですが、僕も南カリフォルニアに住んでいるので、あ、この感覚分かる、、、と思って、震撼しました。これ、リアル(現実)じゃん、、、って。なので、最近、2015-2017ネットフリックスのオリジナルドラマ『ナルコス』(Narcos)や2018年のピクサーアニメ『リメンバー・ミー』(原題:Coco)などもみようと思っています。この辺りに文脈がわかるようになると、、、、たぶんもっとアメリカがわかるんじゃないかな、と最近見つけた鉱脈に、楽しみを感じています。

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リメンバー・ミー (字幕版)


Coco Official US Teaser Trailer

皆殺しのバラッド メキシコ麻薬戦争の光と闇(字幕版)

Narcos Season 1 / ナルコス シーズン1 (日本語音声字幕無し) [PAL-UK] [DVD][Import]

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ちなみに、元ネタの一つとして、スカーフェイスも、素晴らしくよかった。これが、アフリカンアメリカンやギャングたちのバイブルといわれるのは、見ると本当によくわかる。

ヴィンス・ギリガンは「『ブレイキング・バッド』とは一体どんな話なのか?」を説明する際には必ず「チップス先生が スカーフェイスになる話(from Mr. Chips to Scarface)」と言っています。

これについては本当に何度も発言していて、前出のインタビューでも「たぶん今まで100万回くらい言ったと思う」と言っていましたw もう一方の「チップス先生」は、イギリスの小説「チップス先生さようなら」の主人公で、男子校の教師。


http://breakingbadfan.jp/trivia/everyone-dies-in-this-movie/

映画「スカーフェイス」はキューバからアメリカにやって来た難民の青年トニーが麻薬密売でのし上がり、一時栄華を極めるものの、次第に自身も麻薬や金、女に溺れてついには身を滅ぼす…という話で、1983年の公開以来現在までカルトな人気を誇る名作。監督はブライアン・デ・パルマ。クライマックスのセリフ「俺の坊やに挨拶しな!(Say hello to my little friend!)」は、アメリカではシュワちゃんの「I’ll be back」に並ぶ「誰でも知ってる決め台詞」のようです。

スカーフェイス (字幕版)

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■ガスのラスボスとしての凄み


だいぶ話が、わき道にそれましたが、ガスの凄いところは、プロフェッショナルの犯罪者として、あらゆる面が完成されているマシーンのような人なんですが、格からいうと、ウォルターは、だいぶ格下に見えるんですよね。それが戦うところに、絶望的な戦いの恐怖が描かれていて緊張感があふれるんですが、、、、、そのガスでさえ、麻薬カルテルのドン・エラディオには容易に手が出せないんですね。この対立関係が、何十年にもわたって継続されていて、しかも、初めて会ったときに、ドン・エラディオに大事な人を殺されてるんですよね。その復讐を、物凄い年月をかけて、冷静な顔をしながら、求め続けているんですよね。そういう背景もわかってくるとガスが、どんだけすごいんだ、と感心する。ちなみに『スカーフェイス』の主人公トニー(アルパチーノ)の相棒役だったマニー・リベラ役をやっていたのが、このドン・エラディオですね。この辺も、トリビア的なものですが、分かると、、、、おおーーーと唸りますよ。そう来たかって。

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43話:" Salud "復讐の杯。ちなみに、日本語タイトル、ネタバレになってるじゃねーか、と後で見て思いましたよ(笑)。これいっちゃあかんやつだろ、と。ガスが、ドン・エラディオに強い憎しみと復讐心を持っているとは、、、という物語の凄さをうばっちゃうので、これはなー。Saludという、一見分からないシンボリックなタイトルにした意味が失われちゃっている。



このガスの、凄まじいラスボス感というか、悪役としての重みってのは、ウォルターに、ゲイルをつけたり、「その犯罪の継続性」がちゃんと持続可能になるように、様々な仕掛けが「安定的に」つくられて、プロとしての凄みを本当に見せつけてくれるからだと思うんですよ。様々な部下や協力者たちから、深い尊敬と畏怖を勝ち取っていて、かつ、そういった「恐怖でコントロールする部分」の抜き差しも、十分に分かっていて、、、、つまり、恐怖で人をコントロールすると、ある人には聞いても、凄いアホとか、凄い自尊心がある人とか、ある種のタイプに逆効果だったり、「どのタイプのアプローチ」や「状況づくり」が、安定的な構造を作るのに寄与するかが、十分以上に計算しつくされているんですよ。


これは、「凄い」ことだと思うんですよ。


というのは、ウォルター・ホワイトも、スカーフェイスのトニーも、ピカレスクロマンの大犯罪者になって上り詰めていく物語の主人公の大問題点は、「自尊心の問題」なんです。


つまり、自分が「その犯罪」という極端な逸脱行為をすることでの自己実現を、「誰に認めてもらうか?」という話なんですね。


スカーフェイスのトニーもウォルターも、自分が「その巨大な犯罪という仕事を」切り盛り、こなし、解決し、マネージしているという「自負」を、時々タガが外れて、周りに示そうとして、どんどん壊れていったり、完全犯罪がばれちゃったりしちゃうんですよね。ウォルターが、大事なところでばれちゃうのは、麻酔をして酩酊したりすると、ぽろっと漏らしちゃう。これって、普段は強い克己心で自己コントロールできているものが、酒、麻薬、あと感情が爆発した時に、コントロールできなくなって、「自尊心の問題」、おれを認めてくれ!という気持ちが出てしまうからなんですね。ピカレスクロマン(悪漢小説)には、つまり、犯罪者や悪者が、のし上がっていく過程では、その違法性によって、「世間に向かって自分の才能や凄さを宣伝できない」という問題があって、それをアピールすると、捕まってしまう。もしくは、ライバルに殺されてしまう。だからと言って我慢していると、やっぱり、強い自負心が、自分の自我を摩耗させて、奇矯な行動に走らせて、やっぱり同じ結果になってしまう。いいかえれば、ドラマトゥルギーが進めば進むほど、どんどん警察に捕まる可能性が高まるか(だって、自分からアピールするから)、もしくは、自分自身をコントロールできなくておかしくなって自滅していってしまう、というところに、悪人(他者に認められない類の才能)のビルドゥングスロマン(成長物語)の面白さ、物語性があるんです。



が、、、、、ガスには、そういった「あやうさ」が全くないんです。



だから、あの巨大な麻薬ディーラーの仕事が、明らかに安定して続いていく、持続可能性を持っているのが、周りから誰が見てもわかるんです。実際、周りの部下たちの心服と信頼を見れば、それがよくわかります。特に、トラブルが起きている時ほど、ガスに味方したり、ガスに駆けようとする人がたくさん出ているポイントも見逃せません。Mike Ehrmantraut(マイク・エルマントラウト)が、最後の方で、ウォルターに、ガスだったらもっと安定してビジネスが継続できたのにと叫んでいた時は、いやはや、ほんとだよなーと沁みました。ガスが、ウォルターにこだわったのも、必ずしも必要のない「品質の高さ!」にこだわっているからで、その求道精神は、より完璧を目指す大企業の経営者のように見えます。これが、他の平凡悪役との凄まじい違いとなって、格の違いを見せつけるんです。かといって、そういう場合は、動機や根拠がない、マシーンみたいに描かれてしまって、動機が描かれないから、怖くはあっても、人間に見えないので、感情移入しにくいし、そもそもそんな人本当にいるの?と思ってしまいやすい。けれども、ガスには、ちゃんと背景がある。復讐、という大きな目的もある。彼が、人間関係をミクロでも結べる人であることも、様々なエピソードで出てきています。実際、犯罪者として、真剣に金以上の何かを求める真摯なウォルターの姿勢に、とても好ましく思って、家にご飯い呼んだり、めちゃ人間らしいところも、よく見えるんです。けど、物凄く深く大きな復讐心を、何十年も隠していたり、それが整うまで、何十年も待つ根気もあるし、なによりも、追い詰めらたとき、43話のエピソードのような、自分の命をガツン懸けるかけまでできるんです。こんな勝負時に、自分が最も危ない、死ぬ確率が高い賭けをするなんて、すげぇ、男だよ。


この凄まじいラスボスを、どうやってウォルターが倒すのか!というのは、凄まじいスリラーとサスペンスです。


面白かった!


ちなみに、もともとガスの大事な人だったのは、パートナーだった男性なんですが、ガスがゲイかどうかは、いっさいあきらかになっていません。物語的にはあいまいな方がいいし、という本人やギリガンのインタヴューがありますが、それは正しいと思いながらも、僕は、ガスがゲイで、パートナーの男性が恋人だった説に一票。なぜならば、なんというか、好きな人がいる、その復讐を考えるというだけで、ラスボスとしては、「理由があるという背景を持つために」弱く負けフラグ的に見えます。それに、これは勝手なイメージで、もしかしたら、ポジティヴに言っているけど差別的な発言になってしまうかもしれないのですが、、、、僕には、ゲイって、物凄くリベラルで人間としていい人、という勝手な思い込みのイメージがあります。これ、パブリックイメージでもそうなんじゃないかなぁ、と思うんですが、、、、Netflixクィア・アイ』のファブ5(fab 5)とか、めちゃ素晴らしいじゃないですか。。。これ、めちゃいいですよ。


Queer Eye | Official Trailer [HD] | Netflix


えっとね、「だからこそ」、アメリカの犯罪映画史上の最高の悪役とまで言われる、この冷酷なラスボス、ガス・フリングの、奥深い人間性を感じて、そっちの方がかっこいい、、、と、僕は思っています。「ほんものの中のほんもの」って、そういうものじゃないかなぁ、と思うんですよね。全く、外側からの簡単な評価やメジャーを一切受け付けない。矛盾しまくってて、一般的な常識を受けつけない。


ガス・フリング。カッコよすぎでした。



■怪物となっていくウォルターホワイト


この最後の勝負、ガスとウォルターのカギを握るのは、Jesse Pinkman(ジェシー・ピンクマン)の心です。ジェシーの心を、、、彼は基本的にとても善人で、情にほだされて状況に流されやすい人なので、その場その場で揺れ動いちゃうので、本当に動かすのが難しい。ものすごく人間的に弱いんですね。だからこそ、彼は、本当にいやつに見えるのですが・・・・。


シーズン4で、明らかに、ガスが上司としてジェシーの心をつかんでしまって(笑)いるのが見ているとよくわかる。なんというか、ガスは、ウォルターのように情で訴えることは全くしないんですよね。そのあたりが、本当に組織人として見事。ジェシーがどう心が動くのかか?というのを、彼の性格や行動パターンから、さりげなく「そういう構造」を作っていくのが、信じられないほど巧み。


もう無理、、、、と思える最後の最後で、ネタバレですが、スズランの実の毒のシーンを見た時に、、、視聴者は愕然とするんです。


余りの格の違いに、ウォルターホワイトの戸惑いやガスへの負けっぷりに、ああ、この人は素人なんだなぁ、、ウォルターは、悪人としては、だめなんだなぁ、、、、とか、、、と思っているまだ、シーズン1‐3の覚悟が決まっていないころのやさしいウォルターを想定してて、、、、。




そして、あのラストのワンシーンで、それがひっくり返る。



・・・・・・・そして震撼します。ああ、この人は、希代の大悪人で、怪物なんだ、、、と。



いやはや、シーズン4最高でした。




■ほんとにいるウォルターホワイト(苦笑)


ちなみに、純度100%をつくる有名な犯罪者がいたそうです(笑)。名前が、同じ。しかも、ブレイキングバッドの放送の後。いやー凄い、シンクロニシティ


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【物語三昧 :Vol.10】『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』感想-14巻134-5話二つの告白-彼女たちの未来は明るい

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素晴らしかった、感動しちゃった。

かぐや様は告らせたい 14 ~天才たちの恋愛頭脳戦~ (ヤングジャンプコミックス)

Beto O'Rourke Announces 2020 Presidential -民主党の候補者の中で最も注目しているベト・オルーク候補。

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2019年3月、ベト・オルークさんが、大統領選に参戦を表明。2019年現在46歳の、1972年生まれ。ほぼ同世代なので、感慨深い。まだまだわかっていないが、現時点で、最も注目している2020年への大統領候補。ちなみに、凄いお金があって見事なトレーラーを作ったヒラリーさんらに比較すると、とても手作り感があふれる立候補表明。

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というのは、ずっといっているんだけど民主党は、自滅に近い形になっていると思う。それは、構造的な問題。バーニー・サンダースさんの社会民主主義の方向性によらないと、民主党の内部に勝ち抜けないので、有力な候補が、みんなそっちによっている。なので、中道より極左的な位置づけに行かざるを得ない。またアイデンティティ・ポリティクスの行き過ぎによって、マイノリティの立場を押し出す姿勢は、世論に、もうポリティカルコレクトネスはたくさんと、、、、表立っては言わないが、結局は反対投票行動をされてしまうのではないかと思う。

つまりは、最終的にはアメリカの中産階級の支持を得られない可能性が高い。

もちろん、数字的には、民主党は数字も多いのだが、2016年の選挙では、結局スィングステイトが、次々に共和党とトランプさんに奪われて、民主党は負けてしまった。この「構造的なもの」は、ますます強まりこそすれ、まったく変っていない。

だとすると、トランプさんの再選が濃厚だということだと思う。

個人的には、ずっと追っていたカマラ・ハリスさんを応援したいところで、、、、理由は単純に、女性が世界をリードする超大国のトップに立つ姿を見てみたい、というだけなんですが、、、、でも、経済パッケージは、アレクサンドリアオカシオコルテスさんやバーニーサンダースさん重なってしまうし、民主党のレースを勝ち抜くとすると、左に寄らざるを得ない構造は、やっぱりヒラリーさんと変わらないように見えてしまいます。だとすると、結果は同じに感じてしまうんですよね。もう少しいうと、バラク・オバマ元大統領が、彗星のように現れたインパクトを、マイノリティだろうが何だろうが、それをぶっ飛ばすような、勢いを感じないんですよね。だとすると、トランプさんに勝てない。ようは、マイノリティ候補や、リベラルなことによりすぎると、言い換えると、中道の候補を作らないと、最終的に共和党に負けてしまいやすい構造がある。


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つい先日、ロシアゲートの疑惑をで「共謀なし」というニュースが出て、こうなると弾劾も難しいよな、と思うんですよね。もう再選を阻むものがほとんどない。最終的に、時代の雰囲気的に、共和党トランプ大統領が、2016年と同じ構造で再選されそうにとても感じます。2019年の3月後半のいま現在。


けど、Beto O’Rourkeさんは、注目しているんですよね。というのは、一つ目は、共和党ががっちり抑え込んでいる・いたテキサスで強かったということ。スィングステイツで、共和党の強いところをひっくり返せる「可能性」がないと、最終的に民主党は、大統領選挙では勝てないと思うのですが、その可能性が一番濃厚にある(気がする)。なんというか、スィングステイツで勝つというのは、ブルーステイツトレッドステイツに鮮明に分かれているなかで、難しいんですよね。時代的にも、保守、右翼などの反移民や、反ケインズ政策的な支持が支持されている世界的な潮流の中で、「どっちに転ぶかわからない」スイングスティツで勝つのは、至難の業で、とても運任せ。浮動票を狙うようなもので、あまりに不透明。でも、ベト・オルークさんが、テキサスで強いのは、既に事実ですから。テキサスとれたら、凄いですよ。これって、余りあやふやなことに頼らない、構造的な事実。共和党がちがちのレッドステイツのテキサスに強い、というのは。

テキサスレースの直後。

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もう一つは、彼が、マイノリティではない、白人の男性という点ですね。。。。むしろ、こっちの方が、差別化になるなんて、、、こんな時代が来たのだなぁ、と驚きます。


ちなみに、堂本さんが、日本語で読めて、いろいろな候補者を説明してて、分かりやすかった。メモメモ。


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ちなみに、ベトオルークは、新生のように現れたのは、NFLの両義的な問題に、クリアーに答えたスピーチが始まりでした。

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'I can think of nothing more American': Beto O’Rourke responds to question on NFL protests


この登場の仕方も、僕はいいなぁーと思うんですよ。国家、国旗に対する忠誠の問題は、右翼と左翼を分断する両義的なイシューで、だいぶしんどい。こういうのに旗色鮮明で、既に立場が定まっているのは、大統領選を戦う上で、だいぶ楽なんじゃないかなーと思うんですよね。彼は、「そういう人」として、既に評価されてて、どっちかというとリベラル的な意見なのに、「にもかかわらず」、凄まじく保守的なテキサスで評価されているというのは、両義的な価値の混迷な今の時代において、重要なポジショニングだと思うんですよね。


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まぁ、そろそろ大統領選挙も、動き出してきた感じなので、この人は注目しているので、メモしておきたかったのです。

『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』(Battle of the Sexes)USA 2017 Jonathan Dayton, Valerie Faris監督 当事者たちが何を抱え、何を考え、何のために戦ったのかを感じられる素晴らしい映画

バトル・オブ・ザ・セクシーズ (字幕版)

評価:★★★★★5つ
(僕的主観:★★★★★5つ)

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バトル・オブ・ザ・セクシーズ』(Battle of the Sexes)2017年のアメリカ映画。めちゃくちゃよかった。Emma Stoneが演じるビリー・ジーン・キングが、なかなかいい味を出していた。去年(2018)の、大阪なおみさんとSerena Williams(セリーナ・ウィリアムズ)さんのUS Openの決勝戦の出来事以来、ずっと見たかったのだけれども、やっと見れた。ビリー・ジーン・キング(Billie Jean King)とボビー・リッグス(Bobby Riggs)との試合を描いたもの。

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■女性の差別との戦いの歴史


はっきり言って、全然知らない話だったので、自分はほんとものを知らないなぁとしみじみ思いました。企画自体は、MeTooムーブメントより前らしい。そういう意味では、とても時代的な映画。

Women's Tennis Associationの設立の背後にこんな、厳しい戦いがあったとは、、、驚きました。映画の中で、ショーとして、道化として確固たる意志を持っているボビー・リッグスより、むしろ、裏で、システム的に、男性優位の構造をゆるぎなく維持しようとする運営の人間に「お前たちの方が本物の敵だ」的なことをキング夫人がいうのが、とても興味深かった。たしかに、ショーとして「男性優位主義者のブタ」と高らかに宣言するボビーの方が、まだくみしやすい、分かりやすいもので、陰に隠れる構造的なものの方が、はるかに陰湿かつ手ごわい敵だったんだろうなぁーとしみじみ思いました。もちろん脚色はあるにせよ、当時の雰囲気が、いまと全く違うので、とても文脈が興味深かったです。

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Billie Jean King: The Best Tennis Player Ever - Documentary & Biography


Billie Jean King On ‘Battle Of The Sexes’: Bobby Riggs ‘Was One Of My Heroes’ | TODAY


■セリーナに対する主審の判断について~現代はこの問題は、複雑な様相を帯びている

9月8日にニューヨークのビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターで行われた決勝戦。問題の場面は、大坂が6-2で先取して迎えた第2セットで訪れた。

 第2セットの第2ゲーム。大坂のサービスゲームでセリーナはコーチから指導を受けたとして、最初の警告を受けた。その後、セリーナはいらだちを隠さず、第5ゲームで大坂にブレークバックされるとラケットをたたき折り、2度目の警告で1ポイントを失った。第7ゲームで再び大坂にブレークされた直後。コートチェンジするときに主審に怒りをぶちまけ、「私から得点を奪った。私に謝れ」と猛抗議。「盗人」と発言したことで3度目の警告を受け、罰則として自動的に1ゲームを失ったのだ。

 試合後の記者会見で、セリーナは、ポルトガル人の主審、カルロス・ラモス氏を痛烈に非難。ラモス氏には男女差別の意識があり、自分への違反判定につながったと訴えた。

【アメリカを読む】セリーナ・ウィリアムズVS審判 「性差別」と訴えた女王に米国人は賛同か幻滅か(1/5ページ) - 産経ニュース

セリーナ・ウィリアムズといえば、現代アメリカの英雄の一人。その業績は、凄まじい。


とても興味深かったのは、彼女のふるまいに対して、無礼だとか、スポーツマンシップにもとるというような言い方をしているのは、たくさんあったのですが、個人的には、日本語の方が目立った気がします。量は同じくらいの比率だったと思うのですが、日本語の方は、彼女にも理由がある(要は女性差別だ)という風にいうよりは、声のトーンが高いように感じられました。まぁ、僕の個人的な感触なのですが。いいたいことは、日本の方が、アメリカ的な文脈である、アフリカンアメリカン、そして女性に対する差別克服の戦いがの歴史が、まだまだ弱いので、一足飛びに「マイノリティが権利を獲得した後の、アイデンティティポリティクスのようなリベラル、左翼、マイノリティ側の、実は「正義の御旗のもとに様々な公平さや正義を踏みにじっている卑怯なふるまい」に文句を言うフェイズに、すぐ飛びつきやすいと思うのです。そこには順番が実はあって、いきなり、マイノリティを責めるのは、非常に差別的なのですが、日本では、そういうステップの一団飛ばしが起きやすい感じがしました。


でもここで言いたいのは、そこではなくて、アメリカでも、セリーナのふるまいは、そうは一いってもひどいんじゃないか?という意見があって、セリーナの振る舞いそのものは真偽がわからないし、テニスには女性差別はかなりずっと構造的に言われている問題なので、きっとセリーナに対する差別はあったんだろう、「という前提」に立つのが常識として動いているので、「それに違反する」、つまりは、ポリティカルコレクトネスにいはする発言が全くできない、という無言の圧力がある。だから、セリーナ自身の振る舞いというかマナーは、だいぶひどいんじゃないかと過去からずっと言われているが、それを注意できる空気が、人がいない。注意すると、女性差別主義者だからだ!と、社会的立場を失ってしまうので、一切触れられない聖域になっている。今回は、相手側が、大阪なおみさんという、ハイチ系でもあるし、日系でもあるマイノリティなので、いや、それは、だいぶひどいんじゃないという「それでもまだ言える空気」になった、みたいなことを、ちょこちょこ発言したりコメントしている人がいたんですよね。

一方で、大会から数日がたってから、セリーナの主張に異議を唱える意見も出始めた。四大大会18勝の記録を持つ元テニス選手で、同性愛者のマルチナ・ナブラチロワ氏は、ニューヨーク・タイムズ紙(9月11日付)に「セリーナが間違えたこと」と寄稿を載せた。

 ナブラチロワ氏はテニスの世界に限らず、性差による二重基準はあると言及しつつも、「『男子なら許されることは、女子もそうあるべき』という基準を当てはめるのは適切な考えとは思えない」と指摘し、こう続けた。「それよりもわれわれが問いかけるべきは、スポーツに誇りを示し、対戦相手にも敬意を表す正しい振る舞いとは何であるかだ」

【アメリカを読む】セリーナ・ウィリアムズVS審判 「性差別」と訴えた女王に米国人は賛同か幻滅か(3/5ページ) - 産経ニュース


そして、女性の側に立つ人々の中でも、世代によって、ビリージーンキングさんとナブラチロワさんの意見の違いの鮮明さが際立った。


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事実を調べてもいなし、すべてが僕のテレビと周りに「見た聞いた」レベルの話なんで、これが事実だといいたいわけじゃなくて、こういうアファーマティヴアクションとポリティカルコレクトネスと、何が正しいことなのか?、本当にマイノリティは、この厚いベールの中でスポイルされていないか?とかいう構造が常に隠れているってこと。


あっ、えっとね、構造にはレイヤーがあるといつも思うんだよね、抽象的に書くの難しいので、このテニスのケースを例にとろう。


1)男性とマジョリティ(ここでは白人)側が、女性とマイノリティを構造的に差別しようとする圧力が昔から常にある。これは、この映画を見ると、そのあまりのひどさにため息が出る。


2)それに抵抗してきた、ビリージーンキングなどの闘争の歴史があり、権利を獲得してきて、アファーマティヴアクションのような、そもそも差別されやすい構造に対して、厚い保護をする仕組みができた。例えばセリーナ・ウィリアムズは、大阪なおみのあこがれだったけど、それは、彼女が差別される苦しい異世界で、ずっと戦ってきたことを、誰もがに示してきたという実績があるから。


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3)しかしながら、時間がたってきて、現代(最近2019ぐらい?)になると、その厚い保護のブランケットの中で、スポイルされていないかどうか?、つまり、マイノリティだから女性だからって、既得権を振りかざして、他者に攻撃的になったりするのは、本来は批判されなきゃいけないものが、過去に虐げられていたという言い訳で、許されてしまっていることに増長しているんじゃないの?。セリーナの態度がかなりひどいのは昔から言われているけど、ぜんぜんなおんないじゃん、と。


4)けど、さらにひっくりかえって、それを批判するふりをして旧既得権益の差別主義者が、3)に飛びつく構造もある。左翼やリベラルがまたアイデンティティポリティクスで、正義(ポリティカルコレクトネスやアファーマティヴアクション)をを振りかざすのを批判する「振り」をして、実際は、1)の男性やマジョリティの差別意識を肯定しようとする保守や右翼の隠れ蓑にしている。セリーナの話も、これは差別やマイノリティ差別とは違うんだ!、個別にケースバイケースでひどいものには、ちゃんと意見を言おう!という「振り」をして、実際は男性原理主義や差別を助長してる。


と、こうなってくると、もう外から見ているんじゃ、ほとんどよくわからん、という風になる。


よくわかんない場合は、極論的に「どちら側に立つの?」という話になる。そうなると、通常は、リベラル用の立場に立つことになる。なぜならば、アメリカでは、そういう常識という空気が、根強く形成されてきた、、、、言い換えれば、女性やマイノリティの権利獲得に、物凄い時間が費やされ、1960-70代に遺産が作られてきているから。生半可な危ない発言すると、立場を失ってしまう可能性がある。特にメディアは、リベラル、左翼よりなので、そういうリスクが凄い強い。


なので、人々は、多少、おかしいな?と思うことがあっても、臭いものにはふたをするという感じで、何も言わなくなってしまう。



その結果、どうなるか?。


2019年のアメリカで、その結果は、一つは、口に出さないけど、はっきりと投票しちゃう(笑)。ということで、メディアの予想全く裏切って、本音を、嘘だろうが何だろうが、ガンガンいうトランプさんを選んでしまった。もう一つは、やっぱり、保守、右翼層の激しい台頭をまねいているんだろうと思うよね。ティーパーティーでも、なんでもそうだけれども、このリベラルになってきた先進国で、それはないんじゃない?というような赤裸々な本音が、表立って支持をうけるようになってきている。



というような構造は、日本でも、ヨーロッパでも、アメリカでも、共通の構造だと思うんですよね。



これ、難しいなーとしみじみ思います。だって、上の4つの構造を考えただけでも、どっちの立場に立てばいいのか、よくわからなくなっちゃう。思考停止で、そはいっえも「とりあえずリベラルにしよう」と考えると、現実には、マクロで激しんリアクションがエネルギーを得てしまう。かといって、じゃあ「中道で行くか」と考えると、そもそも経済が最悪なので、みんな既得権益の奪い合いをしているので、とは争いが凄いので、中道は、日和った、と見えてしまう。うーん、、、みんな同じ構造。


と考えると、少なくとも、ここ数年は、保守、右翼のターンだろうなぁ、と感じてしまう。だって、世界中が、そうでしょう、いま。


西洋の自死: 移民・アイデンティティ・イスラム


なので、こういう当事者じゃない人には、「よくわからなくなる」出来事に関しては、その時の様々な立場の人の意見を、公平に聞く、だけじゃだめで、時系列的に「過去にどういう経緯があった、そうなってきたのか」という歴史軸をみないと、その時のトレンドで判断してしまいやすい、と僕は思います。なので、こういう過去の、大きな出来事を、主観的に理解しやすい物語に再構成して見れることは、とてもいいなーと思いました。いっきに理解と共感が深まったもの。


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■ビリージーンのだんなさんが興味深い

この話は、また別途どこかに関連して書きたいなーと思う。ビリージーンキングの旦那さんが、とても興味深かった。


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アメリア 永遠の翼 (字幕版)

『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』(Darkest Hour)UK 2017 Joe Wright監督 クリストファーノーラン監督の『ダンケルク』と同時に見たい

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評価:★★★★★5つ
(僕的主観:★★★★★5つ)

最近、ヨーロッパ史をちゃんと知りたい、と切実に思いながら、本を読む時間を捻出できていない自分に、凹みます。毎日無様をさらしながら生きている。。。と思いつつも、ここ1年くらいは、意思をもってインプット総量をあげていて、計画にだいぶ近いくらい、やれていると思っているので、まぁ、仕方がなかろう、と思いながら。今年の目標として、単品としてのYouTubeに解説や感想をあげようと決めたんだけれども、これで8回目。結構なペースで、着実に積み上げられていて、うれしい。


ちなみに、Youtubeでも話したんだけど、下記の映画作品は、同じ時間(1945年の5月10日前後)なので、同時に見てみると、理解が深まるかも。特に『ダンケルク』と『Darkest Hour』は、物事の両サイドなので、ぜひとも同時に見たいと思います。現場と意思決定の会議室で、どんなことが起こっているのかが、同時に見るといいです。自分の文脈としては、なぜ最近になって、イギリスの過去の成功体験を物語化して強調する必要があるのだろう?と、なぜいきなり今になって?(2018年とか)というと、やっぱりブレクジットのせいで、国体というか、国の在り方が動揺しているから、こういう確認が必要なんだろうなぁ、と思う。でも、たとえば、バトルオブブリテンは、ポーランドチェコ兵のパイロットが活躍したり(ジブリで配給された、『ダークブルー』ですね!)と、イギリス人が凄かった!という幹の物語を強調しすぎると、本来歴史はもっと複雑なはずなものが、単純化されてしまい、意図する、しないにかかわらずそれは歴史修正主義のようなものになってしまう。だって「今の必要性」から、過去を解釈しなおして、都合よく理解しちゃう可能性が高いもの。そういうのは、どこも同じなんだなぁ、と思う。現代の様々な国で、同様の構造があるな、と思って、見ています。行き過ぎた誇りは、えてして他国を見下すことにつながるというのは、いつも思ってしまうなぁ。とはいえ、そういうトレンドがあるときに、こういうのをひと固まりで見てみるのも、なかなかいい体験です。


ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男(吹替版)



イントゥザストーム (字幕版)



英国王のスピーチ (字幕版)



ダンケルク(字幕版)



ダーク・ブルー [DVD]



第二次世界大戦1939-45(上)



尊敬できる!と思った人は、長く長く定点観測で、ある記事は、何度も読み返しています。いやー何時も素晴らしい記事です。これがほぼ、上映中のリアルタイムに近い形で更新されていく様は、いやはやいつも脱帽です。


noraneko22.blog29.fc2.com


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■ラジオを聞いてくれたレスター伯爵からのおすすめ


アントニー・ビーヴァーの後は、これがいいよということ。時系列的には継続するので。いまのところ、WW1にさかのぼるか、戦後史に行くかは、悩ましい選択ですねぇ。これだけの大著だと、1年に1シリーズしか行けないからなぁ。

ヨーロッパ戦後史(上)1945-1971


それと、イギリスを考えならば、この本がいいとおすすめ。宥和派と強硬派の背景にある、イギリスのバックグラウンドを考える。


フリートレイド・ネイション:イギリス自由貿易の興亡と消費文化