自分よりダウンストリーム(下流)の立場で物事を考えるのは、よりアップストリーム(上流)にいるサプライヤーにはほとんど不可能なもの

一勝九敗 (新潮文庫)


村上龍カンブリア宮殿で、鈴木敏文さんの話を見ていて思った。

サプライヤーサイドが「顧客の立場」もしくは「自分よりダウンストリームの立場」でモノを考えることは、物凄く難しいことなんだ、ということ。短い一文だが、ほとんどビジネスの真理のようなものだ、、これは、胸に刻みつけておこうと最近思っている。


仕事って面白いなぁ、と思う。昔は実感できなかったことが、実感としてわかるようになってくるのは、とても楽しい。・・・・それにしても、実はビジネス(商売)の基本ていうのは、MBAの教科書に書いてある程度で、本当はそれで「すべて」なんだと思う。ただそれを実感し、地となり肉となり、使いこなせた上で、、、そして、「日々変化していく外部環境」にちゃんと自分も変化して、決断をして、実行をして、検証をして、、、というサイクルを、「組織として」対応できるかってことで、それはほとんどの人ができないことなんだ。だから、MBAなどで経営学が研究されまくっても、現実の世界で適用できる人がほとんどいないのだ。優れたビジネスマネージャーというのは、やはり物凄く稀有な才能なんだと思う。


ちなみに、、、ビジネス書っていうのは、「旬を過ぎるとあまり意味のないもの」であるという認識が僕にはあったのだが、実は案外、「外部環境の急激な変化に対する姿勢」というのは、孫子兵法書がかなりの部分でいまの現代でも十分通用するように、通用するものなんだなーと思う。もちろん環境や条件は、リアルタイムの出来事から変化しているので、古臭い感覚はぬぐえないが、結局ビジネスの基本はあまり変わらなくて、手持ちの武器も、認識する方法論も、抵抗勢力に対する内部および外部に対する戦いの仕方も、あまりかわらないんだ。


http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/2c470f5e870290e398eaf0f149401e77
池田信夫ブログ


結局、その出来事や本から「どれだけ本質を読み解けるか」ということだけが重要なんだなーと思う今日この頃。要領良くやるだけではなだめで、「その本質」にどんなに鼻水流しながらでも到達するくらいに読み込めなければ、ほとんど読んだことにはならないんだろう。そして、、、もちろん、こういったビジネス書は、目的は、ビジネスにあるわけで、、、その「読んで理解した」ことの価値は、現実にどれだけ役になったか?ということでしか評価できない。もちろん楽しみで読む人もいるだろうがね。最近、村上龍さんのカンブリア宮殿ガイアの夜明け、NHKスペシャルの資本主義やインドの話が、お気に入りです。余裕なかった・・・と思っていたが、ここへ来て少し余裕ができてきたのかもしれない。休日に子供をあやしながら、とりだめていた録画を見れているので、幸せ・・・。


挑戦 我がロマン (私の履歴書)

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