国立新美術館のCLAMP展行ってきました。ウルトラリアルタイム世代なので、胸にくるものがありました。35年のキャリアなんですね!。朝9時に行ったのに、めっちゃ並んでました。大人気。 pic.twitter.com/v836yyEgev
— ペトロニウス (@Gaius_Petronius) July 17, 2024
7月の3連休で、大親友と国立新美術館に行ってきました。美術館や博物館を、かなりの頻度で行けていて、なかなかに嬉しい。CLAMP展ですね。CLAMPさん(大川七瀬、いがらし寒月、猫井椿、もこな)は、1989年にデビューですね。僕は、中学生でした。『聖伝-RG VEDA-』は、既に知っていましたね。懐かしすぎます。リアルタイムで、ずっと青春時代に読み続けていたマンガですので、本当に思い入れが深い。2024年時点で、みなさん55-57歳なので、すこーし僕の上の世代ですね。もう35年もキャリアがあるのか。凄すぎる。
朝9時、乃木坂駅、会場の1時間前に到着して、既にだいぶ並んでしました。さすがですね。ちらほらと言うか、それなりの数の外国人がいて、いやさすがだなって思いました。10時に開くので、第二陣と言う感じで、約1時間ほど並んでいましたね。でも建物中で並んでいたので、そこまでぼろぼろに熱いわけではなかったですね。よく考えると、遅く行った『ルーヴル美術館展 愛を描く』(2023年3月)のほうが長く並んだかも。
黒川紀章さんの建築デザインですよね、この建物。この場所って新海誠の映画の中に出てくるところですよね。『君の名は。』の聖地で瀧くんと奥寺先輩がデートしたカフェの『サロン・ド・テ ロンド』がります。ここでよくお茶をするのが定番なんですが、今回は1時間以上待ちだったので、あきらめました。すぐに整理券をもらわなかったのが失敗でした。
これも聖地巡礼だったので、行けなくて悔しい思いをしました。
さてさて入場。コードギアスのルルーシュの声優さんである福山潤さんが、音声ガイド。かなりのボリュームがあって良かったです。
35年の物凄い規模のキャリアですが、自分が思い入れ深いのは、この辺りですね。
- 『魔法騎士レイアース』
- 『カードキャプターさくら』
- 『コードギアス 反逆のルルーシュ』キャラクターのデザイン
1989年デビューから、現在も『カードキャプターさくら クリアカード編』が連載中なのかな。こうして時系列で、感覚的に把握すると、時代の大きな流れで、どのような仕事を成し遂げてきたのかよくわかります。やはり中学生から大学生のくらいの期間に、『聖伝-RG VEDA-』、『東京BABYLON』『X』『20面相にお願い』『CLAMP学園探偵団』『魔法騎士レイアース』『新・春香伝』この辺に、人生にブッ刺さる体験をしていますね。流れ的には、やはり高河ゆんさんの『源氏』とか、あの辺の同人誌文化の流れから出てきた感じがしていましたね。『月刊ウィングス』の増刊で『サウス』(新書館)って、、、、つだみきよさんの『革命の日』とか高河ゆんさんの『アーシアン』とかのイメージが記憶に残っている。
レイアースって、なかよしで連載してたんですね。内容が重すぎて、とても小学生向けの少女漫画雑誌には思えない感じでした。妹と買っていたので、読んでいたはずですが、なかよしで連載していたイメージなかったです。音声ガイドでなかよしで、CLAMPがやるならCLAMP出ないとできないことを的なことを言って、少女たちがメカに乗ったり、とんでもない結末になったりと言うことだったのですが、こうして長きにわたるキャリアを眺めていると、CLAMPの挑戦が、常に安定して継続して行われてきたのだなぁと感心します。一時期だけのトリッキーな挑戦ではなくて、常に商業作品として受け入れられるラインを確保しながら、業界のあり方を変えるようなチャレンジが繰り返されている。いやはや素晴らしい。
それと、全般的にCLAMPの大川七瀬さんの「愛の描き方」が、やはり非常に感銘受けましたね。多分この辺は、高河ゆんさんの『源氏』や『アーシアン』とかからの流れで僕の中では、記憶に残っています。やっぱり知世ちゃんの桜への想いとか、当時衝撃だったんですよね。なによりも、ぼかさないで、言い切る大川さんの台詞回しが、胸にストライクで刺さったのを覚えています。CLAMPさんは、とにかくセリフが印象的で、なんと言う確固たる世界観を持っているのだろうといつも驚きでした。
これだって、今の時代、百合であるとか同性愛は、普通なんですが、いま見ても知世ちゃんのさくらへの愛情って、揺るぎがなくて凄い。単純に、百合や同性愛とかではなくて、そういうレベルを超えて、なんというか哲学というか、信念レベルまで紹介していて、いやはや大川七瀬さんの描く『愛』って本当にすごかったし、今でも凄い。さくらと小狼の恋と愛なんて、、、、どれくらい次元と作品(笑)を飛び越えてるんだって、もうほんと驚くしかありません。
解説でもありましたが、多様性なんて言葉がほとんどないような時代に、多様性への受け入れ度合いの凄さ、幅広さが、本当にすごくて。ただ、何が凄いかって言うと、当時は、非常識に思えるファンタジーに見えた世界観が、令和の今の世の中、2020年代には、既に日本で実現していて、それが決して絵空事ではなくなっている、その先見の明が素晴らしい。そして、80-90年代は、まだ偏見というか、この多様性への幅広い許容度が「なかった」にも関わらず、断固!!!という台詞回しで断言し切る、その信念の強さがすごかった。また、その射程距離も、令和の今の多様性よりも、さらに深い。いやーほんと凄い。なんか、凄い凄いで、語彙が全然足りない(笑)。
女性四人というチームで、仲違いもせず、35年もやり続けていられたのは、「意思統一ができているから」というのは、本当に凄みを感じてしまう。これは、チームビルディングと、集団を統率して行く確固たるプロフェショナルの意識が無くして、できたいと思うんですよね。上で言う、多様性の許容とかは、ある意味理想論であり、いい子ちゃんぶっても仕方がないじゃないかと言うような、特に当時は絵に描いた餅の中で「断固!!!」言える裏付けとして、この凄まじい現実意識、冷徹なリアリズムがあったからこそだと思うんですよね。それが、35年と言う継続的な、プロの最前線で、人気を獲得し続けながら、各目的な挑戦をし続けてきたクリエイター集団でありけることが、本当に凄みを感じまさせます。冷徹なリアリズムのある理想主義者って、本当にすごいんですよ。
ちなみに僕が引いたカードのは、これ。いやーなんというか、本当にCLAMPの台詞回しは素晴らしい。
いやーいい言葉だ。今の自分にもとてもあっている。
見どころ満載で、いやはや素晴らしかった。そして何がいいかと言うと、これを機にもう一度見直してみようと言う気になるのがいい。『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』が途中で止まっていたので、再度全て読み直しをしている。このあと、『XXXHOLiC』や『X』『カードキャプターさくら クリアカード編』も読み直そうと。
ちなみにこの後、イタリアンのお店のSakuraに行ってきました。美味しかったー。もちろん、Sakuraの名前で、あこれ行こうと思って(笑)。
六本木の国立新美術館のCLAMP展の帰りにイタリアンのSakuraに。めっちゃ美味しかった。チョリソーとナスのトマトソースのリガトーニ。 pic.twitter.com/gIL7PGJEl6
— ぺとろにうす@サブ垢 (@Petronius_14) July 17, 2024