その覚悟はあるか?

peach fight! (ヤングジャンプコミックス)


なんとなく買って読む。思いのほか面白くて、ちょっとうれしい。あらすじは、日本人の女の子が、お母さんがある国の貴族と結婚することになって、その国の全寮制の寄宿舎にいくことになって、そこでその国の第一王子と恋仲になって・・・という、めっちゃよくあるはなし(笑)なんですが、、、、、これがおもいのほか面白い。もちろん、政治構造とかマクロの部分とかが深いとか、物語性が際立っているとかそういうことはあまりないんだけれども・・・・こういう系統の「よくあるファンタジーもの」で、結局僕の好き嫌いを分けるのは、登場人物たちの、「覚悟の度合い」なんだってのが分かってきた。どんな物語でも、そこに場と役割があれば、それに「コミットすることの覚悟」というのが問われています。なぜならば、誰もが自由では生きられないから。本質的な自由とは、自分の役割をコミットすることのその果てにしかないものだから。どれだけの不自由を意志的にコミットできるかが、本質的な自由に到達できるかを決めるんだと思う。そういう意味で、なんとなく、ご都合主義のファンタジーな上に、よくある典型的な話なんだけど、覚悟を感じるんだよねーなんとなく。この作者の次の作品も読んでみたいなーと思わせる。

どんなことでも、生きていく上で大切なことは、僕は「覚悟」なんじゃないか・・・と最近思っている。だって、後期近代資本制の我々の都市文明社会は、「すべての選択が許される社会」で、その中で何が正しいか分からない社会なんだ。。。。いいかえれば、何かをはっきりと、選択する覚悟を持てることが、かっこよさになるんじゃないかなって思う。


ちなみに!。最近分かってきたのだが、よい恋愛の物語は、キスの仕方がえっち!といことがわかってきた(笑)。うーん、けっしてやらしいわけではないんだが(←意味の差が微妙に意味不明)、なんというかねー日渡早紀さんの『ボクを包む月の光』を読んでいたも思ったんだけれども、、、、なんというか、ちゃんと、男女の関係の、、、相思相愛の行きつくところまで行った(笑)感覚が分かっている人が書く人のキスシーンと、そうでないただ恋に恋い焦がれているだけのキスシーンでは、全然違う感じを受けるんだよね。これは作者の経験の差なのか、物語世界のでキャラクターに対する理解度の差なのか、、、僕にはよく分からないが、明らかな差を感じる。