『とある飛空士への恋歌』  飛空士シリーズめっちゃはまって読んでいます!

とある飛空士への恋歌 BD-BOX(初回限定版) [Blu-ray]


8−9月は忙しすぎて、まったく記事がかけていない。ちょっといつもよりもしんどい感じ。けど、本当に追い詰められると、むしろ読んでいる漫画や見ているアニメの量は、桁違いに増える(笑)。たぶんストレスかかるから頭の切り替えに使っているんだろうと思うねー。寸暇を惜しんでその時間を(経たらしたら睡眠を減らしても)維持するのは、それがなかったら、ストレスでパンクしてしまうかもしれない。だから紹介したいのやいい太古とは山ほどあるんだけど、、、、。。。。まぁ、しょうがない。


ということで、このシリーズの誓約の最新刊を読み終わったところで、あまりのシェアワールド、いやシェーアドワールドのほうがいいかな、の素晴らしさにどうしても恋歌が見直したくなったんだけれども、これはいい機会だと、録画しておいた恋歌をこつこつ見て、昨日終了。ちなみに、アニメだと★3ですが、小説だと文句なしの★5です。アニメの出来としては、うーん、可もなく不可もなくって感じなんだけれども、これってそもそも脚本の出来がすっごくいいので、可もなく不可もなく作れば、かなり見れるものになるんだよね。それに、このシリーズの魅力は、戦闘機のバトルシーンなので、やはりそれを文字ではなくて映像で見れるのは、想像力が広がるよね。・・・・とはいえ、やっぱり小説のほうがはるかに魅力的なので、アニメを見るともう一度、小説が読みたくなってしまうけどね、、、ということで、いまさらに読み直し中。


気力がないので、うまく説明できないんだけど、、、、このシリーズ僕はめっちゃ好きなんです。たしか、いくつか長文の記事も書いている気がするんだけど、、、、それだけじゃなくて、誓約の最終巻で、ウラノスの話によってすべての物語がつながっていることが(もうわかっていたけど)わかりましたよね。それぞれのシリーズのキャラクターたちがそれぞれ交わり始めています。アニメの最終シーンで、ウラノスにいったクレアの近くにいる後姿は、イグナシオとミオだよね。ミオは、誓約のヒロインです。これって、シェアードワールドなんですよね。僕がこういう多層的な広大な物語が好きなのは、皆さんご存知だと思いますが、、、、いやーこれいいんすよ、ほんと。1巻(追憶)は完成度が高すぎて、次があるとは思えなかったし、その後も、非常に独立性が高いので、つながるって感じがしていなかったんだけど、イヤーここでつながってきましたねー。もうちょううれしいです。


追憶を初めて読んだときに、なんというか、、、、馬鹿売れはしないタイプのライトノベル作家だな、と思ったのを覚えている。悪く言うと、平均値的で、とがったところもないし、どちらかというとうもれていくような書き手かもなーと思ったのを覚えている。ライトノベルって、定義が良くわからないものなんですが、僕的には文学まで行かず、エンターテイメントとの間口を持ったまま、言い換えれば敷居を凄く低くしてわかりやすく導入するところから物語という嘘のレベルがはじまるものって感じなんだけど、、、、なので、薄くなりやすいんですよね。その薄さをキャラクターでカバーしたり、絵で補完したりするって感じ。なので、薄さがそのまま維持されると、けっきょく読むに耐えないままで終わってしまいやすい。そうでないで差異化するには、キャラクターで尖らせる、、、とか、アイディア一発勝負で尖らせるとかが必要になって、そこを同時代性で汲み取って尖らせることが出来た人が、、、というよな、、、、


いや、追憶は見事なレベルの出来なんですが、、、、なんというか「とがった」感じがしないので、、、、うーん、、、うまく表現できないのですが、なんというかオーソドックスなうまさしかない人は、なんか、読ませてくれないんですよね。小説がいかにきれいにかけても、面白いかどうかは全然別なので、、、。僕がこう、薄いなぁ、とか平均値だなと思った場合って、ほとんどの場合は生き残れないか、残っても、まー淡々とそれなりの支持層を持って可もなく不可もなく生きていくって感じなんですが、、、、まぁ、もちろん、小説家としてそれで生きていくのも職業なんで悪いってわけではないんですが、、、、やっぱり、すさまじくおもしれーーーー!!!!っていう小説を僕は読みたいわけで、別にライトノベルというジャンルが好きなわけでも、下手すれば、ヲタク領域に限ってそこでいいのを探しているわけでもなく、とにかく、ジャンルを超えて「飛び抜けたもの」が見たいので、そういう意味では、そういう平均値の人は、読んでもあまりうるところがない。絶対それを超えないから。ジャンルとしてはありなんだろうけど。。。。と思っていたんですよね、、、、この人の文章を見て。とても上手なんだけど、それ以上の尖りがあまり感じないというか、、、これだけ好きで、ずっと読んでいても、いまですら同じ感じがします。とても小説がうまいんだけど、ちょっと薄さを感じる。。。。(追憶が、なのにすごい出来なのが、とても不思議な印象でした)


けど、、、やっぱり物語は「出会うかどうか」なんだなーって思うんですよ。うまくいえないけれども。ひとつは、飛行機・戦闘機というテーマをこの作者は非常にうまくつかっている。金鉱を見つけたって感じだ。戦記ものや戦史がが好きな人とかには、とてもありふれたエピソードや視点が多いのですが、それを作者はよくファンタジーの世界になじませて、かつキャラクター目線でとっても丁寧に描けている。これが、凄いコアになっているんだろうと思うんですよ。僕、めっちゃ泣けるし、めっちゃ感情移入するもん。そんで、そもそも平均的で薄い人は、小説自体がうまいケースが多いので、キャラクター人数が多くても丁寧にかけてるので、コアが生まれると、物語世界がとっても広く豊穣に開けてくる。コアがないと、だから?になってしまうんだけど、、、、。



そして、、、、このシェアードワールドともいうべき、広い世界の設計をして、こつこつここのシリーズのエピソードを重ねて、、、めっちゃものすごい物語になってるじゃん!!!と呆然としました(笑)。


これって、作者がこの世界に出会ったんだなーって思うんですよね。もうこの辺まで来ると、薄いだのマイナスの話が一気に反転するんですよね。だって、面白いんだもの。エンタメは、面白さが正義なんで、面白ければ、逆に言うと、とても読みやすいとか、そういう表現に変わる。尖ったキャラクターがいないってのは、個々のキャラクターがとてもよく描かれていて群像劇ではないけれども、キャラクター頼りの昨今のやり方ではなく、物語の力で、小説を引っ張っていると言い換えることが出来ます(笑)。ものは何でもいいようなんですが、長所も短所も、けっきょく、面白いかどうかで言い方なんかどうにでもかわるんだなーって思います。



作者成長したなーと思うのは、上から目線的ですが、、、、いや、この作品群で、たぶん飛びぬけてレベルを向上したんじゃないかなーと思うんですよ。こういうの見れるのって、なんか幸せだなーっていつもしみじみ思います。



うーん、、、、僕ずっとこの人の本、ちゃんとかっているし、、、友人に布教して、何度か買いなおしているし、記事もたくさん書いていると思うんですけど、、、なんか、こう書くととだめなこと書いているみたいですねぇ、僕、大ファンのはずなのに、、、、、、、ただ、これ素直な一読者の感想なんですよねー。こんな素晴らしい物語に出会える、、、えっと、★5級でペトロニウスの名にかけて!偉大な物語だよ!!(←久しぶりです)って思うような超弩級の物語になるとは思っていませんでした。追憶は、それはもう素晴らしい作品なんだけど、あれ単体では、きれいにまとまった作品ですねって感じなんですが、、、、いやーこんな凄いシェアードワールドとは、、、、。



なにがいいたいかっていうと、続きがほんとめっちゃ楽しみです。大好きです!。大ファンです!といいたいだけなんですが、、、、、(苦笑)。


とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)