3人が新しい可能性を開くか?

Honey Hunt 1 (フラワーコミックス)

僕は、相原さんの大ファンで、特に、『SO BAD』は、傑作中の傑作だと思っている。理由は、僕が好きだから(笑)。胸が、キュンキュンするんですよ。彼女の作品は全部読んでいるが、基本的に、相原さんのルサインチマン、欲望、世界の要素は、この『SO BAD』で完全に完成し、昇華している。だから、それ以後のものは、所詮、、、、としか思わない。いや大好きですが・・・。やはり、『SO BAD』にはかなわない、と思うんだよね。


けど、ほとんど同じ要素で、さらに主人公が「受け身」で、もうあざといほど恵まれている(けど、本人は苦しいというドラマの要素に満ちている)この『Honey Hunt』も、結局はほとんど同じ構造で物語が進む。もう作者の、究極的な世界のあり方なんだろうね、こういうのが・・・。ただ実は、それでも一つだけ、可能性が残っていると僕は思っている。『So BAD』の時は、男の三人兄弟に主人公が惚れられてしまうという話だったが、事実上の恋のライバルは、二男と長男だけだった。つまりはね、二元論の選択で、はっきり「どっちがいい!」というのが分かってしまうんだ。けれども、この『Honey Hunt』には、いま、主人公に心底惚れている男性は、3人いて、3人が三人とも、かなり実力が伯仲しているのだ。もし、この構造を維持し、単純に、いままでの答えに飛びつかないで話を長く続けることが出来たら、もう一歩違う関係性を描けるのではないか?と期待している。ぜひ、ぜひ、そこまで行ってほしい。


SO BAD 6 (フラワーコミックス)