『彼女の鍵を開ける方法』 中田ゆみ著  最近のラブコメは、ほとんどがハーレムメイカー的な構造ではなくなっていると思う

彼女の鍵を開ける方法 1 (ヤングチャンピオン烈コミックス)


ペトロニウスは、最近癒しを求めているようです。


最近、あまりに疲労してしまったので(気が狂ってんじゃないの?ってぐらい働いています。。。。)、なんか癒しになるマンガないかなーと探していて、これを手に取った。というか、キンドルだけど。ポチっといった。最近、あまりにポチりが、激しくて、この1クリックのシステムって、まじでこえ―――と震撼しています。すげぇよ、アマゾン。すげぇよ、アマゾンCEOジェフベゾス。

こう、、、ちょっとHなやつがよかっつたんだけど、、、、かといって、本当にエロ漫画になってしまうと、たいてい僕のスコープを外れてしまうんだよね。ポルノが見たいのならば、写真集でもビデオでも買ってくればいいわけだし。このへんの微妙な、、、物語が見たいって欲望が、なかなか難しいところ。最近、紺野あずれさんの『私立はかない学園』という新刊を見て、やっぱこの人すげぇ!!と感動したんですが、おれは女の子の赤面が書きたいんだぁぁ―――と魂の叫びは、本当に素晴らしいな、と、男として感動に打ち震えました。



そうだよ!おれは別に裸が見たいわけなんじゃない!女の子が恥ずかしがる姿が見たいんだ!!!



そう、心から同意いたしました。。。。いやまぁ、そんなどうでもいいことは、本当にどうでもいいのですが、、、、



紺野さんの叫びには、魂の真実がありますね!。



あれ、中田さんのマンガの話じゃなくなっちゃった(笑)。なんというか、、、いろいろ探していて、この、Hに至りそうで至らないところとか、そういうのがいいんだってのが、わかってきました。もう僕もおっさんで、恋愛もHも酸いも甘いももう結構経験して、それなりにもういいかなーって枯れてきていますが、、、、(笑)、やっぱ、「このへん」がいいところなんだよなーって、落ち付いています。僕は変なフェチが全くない寂しい人なので、そういう人は、やはりこのへんに落ち着くんだなーと思う今日この頃です。


主人公、かわいいよねー。


えっと、なんかね、日本にいる時に、、、、まぁそのときは余裕があったと思うんですよね。そん時に『ニセコイ』を読んでいて、つまんないなーって思ったんですよね。出来はすごくいいし、女の子もかわいいし、素晴らしい出来なんですが、とはいえ、ハーレム系統の、かわいい女の子が出てくるラブコメはいっぱい見てきたので、まぁ、特にオリジナルでもなし、そんなもんだよな、と。特に、小野寺の妹が出てきた時点で、、、とってもかわいいと思うし、凄いいとは思うけど(←妹好き)、、、でも、もう飽和攻撃物量作戦というか、こんなにヒロイン候補を出すと、どう収めるんだ?って、エンドポイントばかり気になってしまって、本質的にシナリオ構造としては、マクロがなくてかわいい女の子に引っ張られているだけだよな、、、といつものごとくすかしてみてました。ちなみに、それに引き換え『神のみぞ知るセカイ』は、素晴らしいです。現在連載がどうなっているかは追っていませんが(雑誌は高くて買えないんだよー、まぁ時間もないけど)、ハーレム構造をしながら、きっちりと背後のマクロ的な脚本の軸があるので、キャラクターの対人関係だけの魅力(ミクロの魅力)ではなく、脚本としてどう落とすかのマクロの設計が動いているように感じるからです。

神のみぞ知るセカイ 24 クリアファイルセット付き限定版 (小学館プラス・アンコミックスシリーズ)


そういうのでないと、見る価値ないよな―――とか思っていたわけですよ。



でもね、ほんと、物事って「受け手の環境」によって左右されるものなんですよね。



こう、、、毎日追いつめられて、いろいろな物語を楽しむ余裕もなくて、現実の強度が強いと、なんというか物語に感情移入する濃度がすごく薄くなっているんですよね。そこで『ニセコイ』なんか読んだ日にゃ――――魂が震えるほど、かわいくねぇかぁ!!!!!!これっ!!!!!、とか思ってしまうんですよ(笑)。中田ゆみさんのこの作品とかも、たぶん日本いたころだと手に取らなかったと思うし、とっても、つまらんと言ってあまり感情移入しなかったと思うんですよねー。でも、こうして、自分を「飽き」や「慣れ」から一歩引いてみると、繰り返しのパターンで、寸止めで、物語的には前に進んでいなくても、、、、そうですねマンガの巻数にすると、一気に読むならば、6‐10巻ぐらいのボリュームがないと、ぐっと来ないんですよね。これ、連載で見てると飽きる可能性が、、、、いや、たぶん初めて見る青少年なんかは、飽きないんでしょうね、、、、。世代を、いいかえれば30年ぐらい生きて、そのジャンルを繰り返しのサイクルが一周回る前の人は、とても面白いんだろうと思います。僕が、現実の強度が強すぎて、物語のことをすっかり頭から追い出してみてみると、女の子の可愛さに悶えてしまう(笑)、というのと同じなんだろうと思う。インプロヴィゼーション。なので、こんな繰り返しばかりやって、ダメだな―――と思ったのは、正当な評価じゃなかったんだなーって思うんですよ。これくらいのボリュームは、やっぱいるんだなって。なかなか、曇りなき眼で、物事って見れないっす。すみません、伊集院大介せんせい。純粋経験には程遠いっす。←もののけ姫と、栗本薫と、西田幾太郎を読んでいないとわからない発言です。

ニセコイ 9 (ジャンプコミックス)

・・・・・・何が言いたいんだろうおれ、、、自分でも意味不明になってきた。いや、なんというか、人間は謙虚にならなきゃいけないな!、と思ったんですよ。自分(=受け手)の環境とか体調とかそういうもので、物事の受け取り方や評価って簡単に変わってしまう。なので、これはこうだっ!とか、軽々しく決めるのは、簡単にはできないなって。。。。。


定番って、、、、やっぱり、素晴らしい力があるのだなって。この『彼女の鍵を開ける方法』って、『めぞん一刻』とか『うる星やつら』とか、まぁ、アパートで好きな女の子と同居して、アパートの住人がいろいろいて、とか、もう本当にテンプレート。主人公がどこがいいのかさっぱりわからないけれども、女の子みんなが、主人公を好きになる。ハーレムメイカー的だけど、、、これは、というか最近のラブコメは、ほとんどがハーレムメイカー的な構造ではなくなっていると思うんですよね。ニセコイ』も明らかに違うと思う。宮原るりさんの『ぼくらはみんな河合荘』とかだって、同じアパート同居モノの類型だけど、これも一筋でしょう?。ハーレムにすらならない。まだうまく説明できないんですが、数年前に僕がハーレムメイカーと言い出して、その定義をLDさんらと話している時から、ずいぶん変わったな、と思います。

僕らはみんな河合荘 4巻 (ヤングキングコミックス)


もちろん、たくさんの女の子が出てくる構造は変わらないのですが、なんというか、一周して王道に、、、ヒロインとの主軸の恋愛に構造が戻ってきている感じがするんですよね。内容こそハーレム的だけれども。中田ゆみさんのこの作品などは、たぶんアーカイブに残るというよりは、その時の読者に愛されて消えてくものだろうと思うけれども、やっぱり、ハーレム的ではなくて、主人公は、基本的にはヒロインに一筋なんですよね。もしくは、『ホワイトアルバム2』のような、三角関係がリバイバルしている気がする。三角関係ものとヒロイン中心のものは、構造的にはあまり変わらないと思う。というので、リバイバルを感じるんですよね。目に留まるほとんどのラブコメ作品から、男性視点中心的なハーレムメイカーの構造が消えている気がするんですよね。中田ゆみさんって男性なのかな?女性なのかな?わからないけど、、、、僕は女性の作風に見えます。まぁもちろん、エロとは言わないけど、まぁ青少年男子向けの作品を書く女性のマンガ家は、もちろんのこと、男性よりも、女性を軸に描く傾向があるので、男性の女性をモノというか対象としてみる視点とはかなり違って描くので、そういうのもあるかもしれないですけれどもねー。うーん、、、やっぱり何が言いたいのかわからんくなってきた。


まぁ、中田ゆみさん好きです!。キンドルに出てるの全部買いました!


そういいたかっただけです(笑)。


。。。。。今度ラジオで、ハーレムメイカーの系譜も説明しないとなぁ、、、いまの読者って、もうこんな古い話は覚えてない人多いんじゃないあかなぁ、、とか思った。けど、この系譜押さえてみないと、変遷というかプロセスが理解できないんだよねー。。。


私立はかない学園(1) (アクションコミックス(コミックハイ!))