アイオワ州党大会(2024/1/15)から大統領選挙は本格的にスタート:共和党の候補が絞られていく過程が見ものはずだけれども、、、

さてアメリカから帰国して1年以上が経過したが、アメリカウッチャーとして、2024年は大統領選挙の年。今年も、コツコツ追っていきたいと思う。多分日本から見ると視点がまた違うかもしれないな、と思いつつ。まぁ解説というよりは、より深くそれぞれのイベントを理解するために、自分の思考の履歴を残していくというのが、いつもの物語三昧スタイル。コツコツ大きなイベントごとにメモを残していきたいと思う。

🔳選挙戦序盤の予備選挙のイシューとは?

1月に実施されるアイオワ州(15日)とニューハンプシャー州(23日)

アイオワ州ニューハンプシャー州アメリカの選挙区で占める割合はほんのわずかです。それにもかかわらず、大統領を目指す2大政党の候補者たちは、有権者の支持を得るために雪を踏みしめながらの遊説に数カ月を費やします。

その理由は、共和・民主2大政党の候補者がそれぞれ1人に絞られ、11月3日の本選挙の投票用紙に名前が載るまでのプロセスの第一歩が、両州の有権者によって始まるからです(無所属や他の政党候補者の名前が投票用紙に載るためには、2大政党の候補者とは異なるプロセスを経なければなりません)。

アイオワ州の重要性―アメリカ大統領予備選挙を理解する « American View

アメリカの大統領選挙制度というのは、非常に特殊で、もちろん本を読めば代議員獲得の仕組みとかはわかるのだが、ここのイベントを一つひとつ具体的に追っていかないと、体感温度での理解は得られない。本当は、それぞれのニュースを毎日見たり、実際に予備選などにいくと、アメリカの大統領選挙という1年かけての「長い長いお祭りレース」は、実感できない。この長いお祭りレースというドラマチックな「物語」を読み解くには、それぞれのイベントがどういう意味を持つのか?、そこでイシューになっているのかを、自分なりに設定しないと、盛り上がりに欠ける。


ここで簡単にまとめると、1月の伝統的にアイオワ州ニューハンプシャー州は、本当に序盤中の序盤。しかしながら、1年間を戦い抜くアメリカ大統領選挙の長い長い戦いにおいて、最初に立っている候補者は多い。いいかえれば、ほぼ予備選で50%を取り続けることが見込まれるトランプ元大統領を、ひっくり返すような候補者が登場するかどうか?。それが重要なポイント。今回の選挙は、かなり共和党は絞り込まれてしまっていて、ロン・デサンティスとニッキー・ヘイリーが序盤で、トランプ元大統領にどう食い込めるか?が見るべきポイント。今回は、現職大統領が民主党なので、共和党の候補者が絞られていく物語を見ていくのが、大きな「見るべきポイント」になる。前回の選挙では、初戦では、共和党候補者は山ほどいて、その乱戦の中から、最初はお笑い枠であったドナルド・トランプさんが、抜け出して大統領候補になっていったと言う大波乱の物語がありました。



どう乱立する候補者が絞り込まれるかの初戦という観点からすると、既に元トランプ元大統領が、共和党の候補者としては、ほぼ独走状態にあること示している。


2024年米大統領選、デサンティス氏とヘイリー氏による討論会での主なポイント - CNN.co.jp


僕の視点からすると、ロン・デサンティスとニッキー・ヘイリーも、あまり魅力的な候補者には見えない。何か「化ける」様相があるかどうか?が見たいところだが、たぶんないだろう。上記は、1/10のテレビ討論会ですが、トランプさんは、資格を満たしているにも関わらず出ていないのは、この二人を相手にしても仕方がないと見切っているからなのは間違いありません。


だとすると、民主党のバイデン大統領が途中で「降りる」ことをしない限りは、基本的には


バイデン・トランプの再対決


が、基本前提として、物語がスタートしたことになる。この構図が同のように、じわじわ変わっていくかが、この1年の長い長い物語のスタートとなります。


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🔳より長期視点では、アメリカの選挙プロセスがどう変わっていくか?

アイオワ州が初戦の理由>

アイオワ州は、ひょんな歴史的経緯から伝統的に初戦の場となった。民主党は1968年の大統領選を受けて候補者選出の手続きを自由化。その後、アイオワ州が最初に指名候補の選出日程を決めた。こうして各候補とメディアがアイオワ州に集まり、多額の資金が州内で使われると、同州は指名候補を最初に選ぶ州としての位置付けを確実にした。

だが、そうした状況も今回の選挙で変わった。民主党は、より多様性に富んだ州を初戦の舞台とするよう求める党内の意見を聞き入れ、来年は初戦を黒人の比率が高いサウスカロライナ州とすることを決定した。

一方で共和党は引き続き初戦の場をアイオワ州とした。同州は人口の約90%を白人が占めている。

情報BOX:米共和党の初戦アイオワ州党員集会、進め方と重要性 | ロイター

ちなみに、今回の重要な長期視点は、民主党が、白人ばかりが主なアイオワを最初の初戦することを変えた点だ。今回の選挙だけではなく、さまざまな出来事で、ひっそりとこう言うふうに、将来の大統領選挙の大きな枠組みや流れの変更が、じわじわ起こっている。これも見ておきたいポイントではあります。