ついに宝塚にいってきました!『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~』で礼真琴さんを見てきました!

人生で一度は、宝塚に行ってみたいと思いながら、なかなか機会を得ず、行けていませんでしたが、ついに、宝塚デビュー。3/26の午前のRRRの星組の公演に行ってきました。礼真琴(コムラム・ビーム)さん、舞空瞳(ジェニファー(ジェニー))さんの主演ですね。

チケットを取ってくれた友人は、暁千星(A・ラーマ・ラージュ)さんが、推しだそうで。

110年の伝統を誇る、日本のオリジナルコンテンツ宝塚。ついにデビューしました。一言で言って、最高でした。特に、ダンスシーンが圧巻で、ナトゥも当然素晴らしいのですが、その前の普通のダンスがあまりに見事で、このレベルのダンサーなんだと衝撃でした。友人曰く、宝塚は劇団四季に比べてダンスが上手いのですが、礼真琴はその中でもかなりのレベルなんですと、解説してくれました。

kageki.hankyu.co.jp

いつもは、有楽町の駅から日比谷のTOHOシネマズに行くのですが、その先に行ったことは、一度もなくて、ここにあったんだ!と驚きました。知らないと、視界に入らないものですね。

レビュー・シンドローム『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』なんですが、RRRも1時間半であの長大な物語をよく見事に収めた脚本で、本当に素晴らしかったのですが、レヴューもまた、素晴らしかった。しっかし、3時間近く、あれだけ動き回って、息が上がっていないのがわかるので、一体どんだけなんだ、と感嘆の嵐でした。一緒に行ってくれた友人曰く、宝塚の出し物はだいぶ、???という感じの残念なものもあるので、いろいろ差が激しいとのこと。RRRは見事な出色の出来なうに、星組で、かつ礼真琴さんという最強クラスの布陣で、なかなかこのレベルは最高峰と言っていました。だけれども、伝統のレビューは、むしろこちらをメインで見にくる人もたくさんいるくらいで、良いですよとのことでしたが、本当に驚くほど良かった。

これとか、なんだよって(笑)。って感じですが、こういう遊び心は、いいですね。もちろん僕も食べました。しっかし、女性ばかりで、本当に女性に愛されているのだなという感じでした。僕の横に座られた、ご年配の奥様(僕から見てもなので還暦クラス)が、もう若い娘のようなはしゃぎぶりで、楽しそうで、ああこういう夢の世界に生きれたら、人生最高だなって思いました。近くにいると、とても楽しい気分の波動が伝わってきて。そんな中に、おっさん二人(笑)でしたが、こういうところに、誘ってくれる会社の同僚がいる自分も、ラッキーだなって思いました。

110年の歴史があるんですね。そういえば、松岡修造さんの娘さん(松岡恵さん)もいらっしゃるそうで、稀星かずとさんというらしいです。宝塚のトップにはどうすればなれるの?という質問をしていたときに、どのように選ばれていくか?というのが、不透明で何もわからないのが燃えると言っていました。ちょうど、会社の出世競争の話もしていたのですが、本当に何が基準かよくわからない。実力だけでもないし、ビジュアルだけでもないし、歌やダンスの能力だけでもないし、もちろん、松岡修造さんの娘さんのように血筋や実家の太さだけというわけでもない、、、、とのこと。話を聞いていて、ネットフリックスのドラマで相撲界を描いた『サンクチュアリ』を思い出していました。

応援する人は、ただ一人の推しを、卒業前から30年間くらい推し続けて、その人が卒業すると燃え尽きて、宝塚ファンもやめてしまう人も多いとか。何と深い世界なんでしょう。

創業者の小林一三

せっかくだからと、対面のビルで衣装展示をしているので見に行きましょうと。グッズもたくさん売っていて、いやーこれは購買意欲湧くんだろうなぁーと感心しきりです。友人曰く、関西の宝塚も一度は行くべきと力説されていました。また人生でやりたいことが増えてしまいました。

僕の宝塚の知識なんて、ほぼ全てマンガからなのですが、あらすじを説明したら、まんまですねって、すごい面白がってくれました。その友人は、舞台とか演劇の人なのですが、マンガを全く読んだことがないようで、同じ物語を好きで、かなりのオタク体質なのに、全く違う人生なんだなって感心してしまいました。自分の人生を振り返ると、マンガを読まないなんて、どうやって生きてきたのかまるでわかりません。

かげきしょうじょ!! 1 (花とゆめコミックス)

左翼の理想に溺れないバーニーサンダースは見事。

バーニー・サンダースのこのスピーチ素晴らしかった。バリバリの左翼なのに、理想に溺れない、このプラクティカルな姿勢は本当に素晴らしい。

政治学者のTweetが秀逸なコメントだった。

これまでも多くの政治体制が試みられてきたし、
またこれからも過ちと悲哀にみちたこの世界中で試みられていくだろう。
民主主義が完全で賢明であると見せかけることは誰にも出来ない。
実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。
これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。

ウィンストン・チャーチル 下院演説 (November 11, 1947)

もう既に82歳(2024年時点)。ルース・ベイダー・ギンズバーグは、87歳で、2020年に亡くなった。バイデンが、81歳(2024年時点)、トランプが、77歳(2024年時点)本当に高齢者が、アメリカ政治を支配している。とはいえ、大統領になることもなく、2016年のヒラリー・クリントンの対抗馬として登場して以来、有名になったが、きっと、これから30年、40年後には、あまり顧みられることもなく忘れさられてしまうのだろう。多分同時代にいなければ、またアメリカ政治に興味がなければ、この凄まじい存在感は、わからないだろうなぁと思います。

vimeo.com

劇場版『大雪原のカイナ ほしのけんじゃ』安藤裕章監督 巨樹「軌道樹」の上に「天膜(てんまく)」に住み世界を見下ろすビジュアルの未見性だけで満足できるくらい好き


劇場版
評価:★★★★★星5つ
(僕的主観:★★★★★星5つ)  

アニメシリーズから劇場版にかけてきちっと終わっている。とにかく素晴らしく好きだった。満足。そ、そんな大事なことがなぜ伝わっていないんだ!人類(笑)と僕も、叫び出しそうになったけど、過去に何か大きな出来事があって情報が断絶したんだろうなって思う。

www.youtube.com
アニメシリーズ
評価:★★★★★星5つ
(僕的主観:★★★★★星5つ)  

どんな作品かと言えば、エンターテイメントを追求してた頃のかつての宮崎駿の世界を弐瓶勉が描いたというノラネコさんの感想が、僕も同感。しかしかといって、オリジナル性がないわけでもない。オマージュを強烈に感じるのだが、かといってコピーやマネを感じない、見事な世界観がある。どうこれを説明すれば良いのかわからなかったけれども、最近のノラネコさんのTwitter(X)で言及している


未見性


という概念で、かなり説明できるような気がする。僕がよくSFに対して求めているのはセンスオブワンダーという言い方をするんですが、これの中身を分解していくと、「見たことがないものを見せてくれたかどうか」という部分で、これがまさに未見性というやつなんだと思います。そして、『大雪原のカイナ』で僕がぐっときたのは、巨樹「軌道樹」の上に「天膜(てんまく)」に住んで、世界を見下ろすビジュアルだと思うんですよね。風の谷をもっともっと小さくして、滅びる直前の最後の生き残りだけの村の若者のカイナが、食糧を狩るために、虫を狩り、食べるシーンから物語が始まる。もう、ここだけでノックアウトですよ。

ここで語られているように、物語のストーリーを楽しんだり、その整合性を気にしていると、未見性を楽しむというセンサーが薄れる気がするんですよね。SFのアニメーションや映画は、何よりもこの、「いままで見たことがないものを見せてくれること」ができているかどうかが、最も大きなコアの魅力だと僕も思います。評価をするのならば、物語性や、その整合性は、2番目だろうと思うんですよね。でも、これが許せないと主張する人は、なぜかネチネチいますよね。あれなんなんでしょう。僕も、どちらかというと、ストーリー性を評価しがちなので、たとえばギャレス・エドワーズ監督の『ザ・クリエイター 創造者』とかが、とても評価悪いです。でも、これもやはり「未見性」という評価軸で見ると、素晴らしい出来の作品なので、この辺りの「どの視点で自分は見る癖があるのか?」と「自分が得意ではない見方を育てたり感受性を高める」というのは、人生を楽しみため、映画を楽しむためには大事な意識だと僕は思います。僕も、初見の時に、『大雪原のカイナ ほしのけんじゃ』も『ザ・クリエイター 創造者』も、世界観の解説、説明が弱いよ!って不満を持って見ていましたし、終わったときのモヤモヤも基本そこでした。そういう意味では、典型的な日本の観客なんだろうと思います。でもこれを、未見性を体験させてくれたか?という視点で見ると、評価がガラリとかわる。ストーリーを追う分には、情報摂取なので、小さなiPadの画面で十分。しかし、SFの未見性のセンスオブワンダーを感じたいのならば、大画面の方がいいし、最終的には、映画館の方がダントツに良いだろう。この視点からは、両作品とも、かなりの水準に到達していると思う。

🔳ストーリーとしての評価

SF的には、「これだけ人口が少ない」滅びそうな村という設定から、この若者は世界の謎を知ろうと、そして家族を作るために女の子を探しに村を出るんだなとしか思えません。また、軌道まで大きな木があって、膜を張っているなんて、地球を浄化しているか、異なる星でテラフォーミングしているとしか思えません。最初の10分もしないで、この時点で、全て普通にわかるでしょう。水が軌道樹から出なくなって人類が滅びそうということは、普通に考えて、浄化プロセスかテラフォーミングが終わって、フェイズの変更しなければいけないのに、システムが狂っているとかなんとかそうとしか思えない。と考えましたが、ほぼ当たりでした。でも、この既視感のある設定だからといって、全然、このセンスオブワンダーの感動は損なわれなかったんですよね。


そして、地上から女の子が浮いて登ってくる!!!(笑)。ラピュタの逆じゃん!


構造的には、『シュナの旅』と同じだと思う。本当に宮崎駿ワールドなんですが、やっぱり素晴らしいよ。BOY MEETS GIRLって、「女の子が降ってくる」というラピュタガンダムUCで定型化したある種のご作法じゃないですか。それを、物凄い単純ですが、逆に地上から浮いて登ってくるって、素晴らしいです。「それを納得させる」世界観を作り出さなければ、ダメだからなんですよね。僕は、この最初の「軌道樹の虫の狩のシーン」と「アトランドの王女リリハが軌道樹の根元から登ってくる」シーンだけ、何度も実は見返しているんですよ。好きで好きで。


全体的に、ストーリーとして何かの新規性はないんです。とても骨太で、古典的。既知の世界観、ストーリーなんですが、これを緻密に練り上げて、それビジュアルで示す力は本当に素晴らしい。僕は大好きな作品で、これからも何度も見返すでしょう。

www.youtube.com