『日本海軍地中海遠征記』を読み始めました…・いや、これ、すげぇおもしろいかも。

日本海軍地中海遠征記―若き海軍主計中尉の見た第一次世界大戦

なんでか、気になってネットで買ったまま積んであったんですが、気分が乗って読み始めてみた。・・・って、塩野七生さんの『ローマ人の物語』と読み返している西尾維新さんの『化物語』と、北方謙三の『楊令伝』・・・同時に読んでいるので、なんか不思議な感じになります(笑)。僕は、何冊も本を持っていて、その時の気分で少しづつ読んでいるので、同時に読んでいる本が不思議なシンクロニシティを呼ぶことがあって、この読み方は好きです。

ちなみに、この片岡中将の若いころの日記である『日本海軍地中海遠征記』は、在野に埋もれていたものを、『盟約』を書いたCWニコルさん(この人の本は全冊読まなければならないと心に誓っている愛する作家です)が偶然見つけ、出版したもので、日本海軍の公式文書ですが、ほとんど世の中には出回っていなかったものらしい。


えっと、これって、第一次世界大戦の時に、大日本帝国海軍の特務第二艦隊が、地中海に派遣されて連合軍の一員として地中海で大活躍したという事実の記録日誌なんですが、、、、なんと、ドイツ軍のUボートと地中海で戦っているんですよ。第一次世界大戦に日本は参戦して、何もしないのに漁夫の利を得たといわれていますが、あにはからんや、実は海軍を派遣して、華々しい戦果をあげているんですね。その若き日の航海日誌です。この片岡くんという青年中尉は、とってもユーモラスで、笑える文章を書く人なんですが、いや、これがすげー面白く臨場感あふれる。まだ半分ですが、まるでSFを読んでいるようなセンスオブワンダーを感じます。だって、「先の先帝陛下のがおっしゃった・・・・」とか、なんつーか日本帝国の戦前の世界観が前提に書かれている文章なので、まるでライトノベルとかの物語見てーだよ(笑)。しかも、第二次世界大戦を経ていないので、もうその感覚が、すごく明るくあっけらかんと信じられていて、いやー興味深い。


ちなみに、CWニコルさんのお祖父さんは、イギリスの軍人さんで、きっと連合国の一員として戦った日本海軍の片岡君たちと、僕のお祖父さんは同じ旗の下で、戦ったんだろう・・・・見たいなことを感慨深くあとがきで書いているが・・・なんか、それも興味深い。ちなみに、ニコルさんは、曾祖父まで遡る海軍軍人の家系で、当時イギリスの海軍部隊はマルタに駐屯しているので、祖父や親族の誰かが、あっているかもしれない・・・・と書いている。


あーこれ、関連の下記の本も読んでみなくちゃって、思いました。とりあえず、読み終わったら、感想書くなーこれ。すげー興味深いもの。



特務艦隊 (文春文庫 ニ 1-7)
盟約 上  文春文庫 ニ 1-4
マルタの碑―日本海軍地中海を制す (祥伝社文庫)