杉村太郎さんのご冥福をお祈りいたします。



http://www.ustream.tv/recorded/7969436

録画日時 : 2010/06/29 18:00 JST
iPhoneアプリ『アツイコトバ』著者・杉村太郎氏インタビュー 6月29日




自己啓発的なものは、ある種のドーピングで、理想と現実の落差に耐えられない人をたきつけるマイナスの機能にしかならないことが多いので、僕は社会人としてやっていく上で、そういうものに逃げることは危険だと思っています。特にマクロというか社会的に、あんまりいい機能ではないなーというつも思うのです。とりわけ、日本では悪い機能の側面も大きい。こういう不安を食い物にするマーケティングは、既存宗教の弱い日本では、新興宗教をはじめ、いろいろなものの入口になりやすいんですよね。・・・けれども、この何にでもなれる社会で、高いモチヴェーションを自己設計し維持することは、よりよい人生を生きるに、必須であることも事実なんです。これは、劇薬みたいなもので、処方を間違えれば毒にしかならないし(たいてい毒にしかならない)けれども、正しい処方であれば劇的な効き目のある薬みたいなものだと思います。もし、その落差の恐怖に耐え続けていけるならば、きっとよりよい人生が開けるものだと思う。


この杉村太郎さんの『絶対内定』が出た頃って、就職超氷河期で、、、、って、いまでは、一律の就職自体が基本的なトレンドで崩れていく時代なので、まだまだ一律の採用の幻想が生きていたころの、時代のあだ花だと思うんですよね、このような就職活動本って。そういう意味で、いまの時代に機能するかどうかって、僕にはいまいちわからない。かなり時代のあり方って変わってしまったし、就職などの仕組みも変わっていくし、求められる人材像も、根本的なところで変化してしまった。自分が、人材の育成や採用について考えても、10年前とは、もう根本的な仕組みは変わってしまったと思います。


けれども、役割が世襲封建制ではない自由競争社会に生きるには、ベンジャンミン・フランクリンや福沢諭吉を始祖とする世俗での「自分というものをどう確立していくか?」という根本の問いは、変わらないんだろうと思う。就職活動時に、手に取ったこの『絶対内定』は、いまだ手元にあるが(いやーなつかしい!)、これは、そういったものの現代版であって、そして、非常に誠実な後継者の本だと僕は思います。この発想が毒にも薬にもなる劇薬であること、本気で生きていけば、それだけ本気でボロボロになるリスクもでかいことを、まぁ、現実認識がちゃんとあれば(笑)、本当に素晴らしいものだと思う。少なくとも、僕には、若かりし就職活動当時に、とても影響を受けた本でした。


さて、いまさら、自己啓発かよ、とかもう就職活動は関係ねーよ、という人もいるとは思うが、僕はこの本は良書だと思うし(まだ売っているのかな???よくわからないが・・・)、この人の発していたメッセージは、素晴らしいと思うんだよね。むしろ、僕のように、人生に疲れている(笑)サラリーマンとかにこそ、初心を思い出す意味で価値があるのではないかな、と昨今思うのです。と、30代中盤を超えたオヤジは思うのです(苦笑)。人生のステージが上がる時は、いつでもスタートラインだからね。


特に、こういうのは文章だけでは伝わりにくいので、無料の画像で雰囲気を伝えるものがあって、良かったと思いました。これ、いい話だなーと感じ入ってしまいました。チャラく行け、って、素晴らしいですねー。そうそう、本気とテキトーって、そのバランスが重要案ですよねー。物凄い同感。なんでも、真のイメージや本質を知りたければ、できれば、本人に直接会って話したほうがいいし、何よりも「語り口」というものは、凄まじい情報密度があるものです。まぁ何かしら、いまの自分ではダメで、本気で世界に対していこうぜ、という指針は、それぞれの個人の胸にあるべきなんですよ。少なくとも、僕はそっちのほうがいい人生を送れるって信じている。動機を自己設計できない人生なんて、ごみですから。まぁ大人になると、なかなか素直に、こういう気恥しい暑さや青臭さを出せなくなってしまうんですがね、、、。


僕は『絶対内定』で気に入っていた言葉というか、エピソードは、


全裸作戦(笑)


というやつで、物凄い厳しい上司についた時に、自分がうまくいかなくなっ時に、パンツを脱いで突入しろ!って話(笑)。あれは、いまでも僕の胸にあります。プライドとかそういうもんはすべて脱ぎ捨てて、やる時は戦え!ってことですね。それと、いまはエントリーシートなんてもちろん書かなくなったんですが、棚卸に自分のことを書くってのは、こういう風なノウハウでやるのか、と感心したのを覚えています。いまでも自己流になっていますが、ずっとノートは取っていますよ。心理学の専門書などで概念はわかっていたのですが、それを日常にできるようにすることは、なかなか、、、ねぇ。いやーなるほど、って読んだ時、感心しました。


杉村さんが、ハーバードのケネディースクールに留学した時は、ああ政治家になるのかな?と、失望半分ちょっとわくわくしたりもしましたが、まさかこの若さで亡くなるとは思いませんでした。吉田松陰じゃないんですが、自分の信奉者というか仲間をたくさん作りだす彼の方法論は、とてもうまいな、と感じていたので、ずっとモニターというか気にしていた人の一人だったのですが、、、残念です。いやほんと、方法論というステップといい、現代の吉田松陰的な人だなーとずっと思っていました。惜しい人を日本はなくしたと思います。こういう、ちょっと常識の枠ではおさまらない人は、たくさんいるほうが、日本の未来は明るいじゃないですか。。。非常に残念です。


僕が注目していた理由は、普通に就職、歌手デビュー(笑)、起業、そしてハーバードケネディスクール留学と、、、、なんというか、この時代にありうるロールモデルとして、非常に等身大からの極限(笑)の生き方なんで、たくさんのサラリーマンにとってロールモデル足りうるな、、、って思っていたんですよね。本当に、残念です。この「先」が見れないと思うと。


http://www.worldcareer.jp/professional-interview/detail/id=47


アツイコトバ