『微糖ロリポップ』 『シックス ハーフ』 池谷理香子著

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昨日は、奥さんが最近ヒットだった少女マンガを教えてくれたので、ぶっ通しで読んで、堪能しました。いやー最近は、奥さんもキンドル買いまくりなので、なんか読むものがたくさんあって幸せです。久しぶりにマジで少女マンガという感じのものをよんだんだけど、、、マジで、というのは、本当に色恋沙汰以外にまったくほかのものが入る余地がないって感じのやつって意味だけど、おもしろかったんたんだけど、、、なんか不思議な感慨があって、、、というのは、もうぼくはこういう恋愛をファンタジーで見ている感じがするなーって気がしたんだよね。自分にとって、恋愛というものが、もうないものとして認識されているんだよね。ぼくはまだ奥さんに対して恋愛のキラキラ間が消えていないので(この年齢になって、ぼくもびっくりだなーー)こういうのがまったくアウトオブスコープというわけじゃないんだけれども、新しい恋愛が始まるとかそういう可能性があるという体感感覚がまるでないのね。まぁ、あったら困るけど(笑)。むしろ、たぶん奥さんに対して恋愛のきらきら感が維持されていなければ、逆に外にもしかしたら?という夢というかファンタジーを見るほうが普通かもと思うのだけれども、ぼくはないんだよなー。もうおっさんなのね、、、。なので、読んでいて、もう完璧に異世界の話と同じような感じがするんですよね(笑)。もう少し自分の体験とか、自分にありうるかも?ぐらいの感情移入で昔は読んでいた気がするけど、もう完全にファンタジーというか、自分にはありえないことで読んでいて、、、この当たりの感覚の違いってうまくまだ言葉に仕切れないんだけれども、、、すげぇ遠いところまで来たなーって(苦笑)ってなんだか思いましたよ。


さて、、、、ふむ、、、感想は?というと、なんかこの作者は不思議な複線の張り方をしているなって思いました。読んでいて、2作品とも、どっちの男性が選ばれるのかが、ぜんぜんわからない。というか、AとBがいたら、最初は、あきらかにAが選ばれる感じで進んでいくのだけれども、真ん中でぐるっと180度回転して、Bの話になるんで、?????って感じがしました。これ一気に読まなかったら、そうでもないのかな???とか思いつつも。たとえばね、『微糖ロリポップ』なんか、主人公と麻木知世くんが、あきらかに仲良くなって具体的にいろいろ関係が深まってほっとして、、、と付き合うにはもう完璧じゃねぇぐらい、外堀も内堀も埋まっているにもかかわらず、、、よくわからないミステリアスな男(小野渡)のほうが、忘れられなくて好きでたまらないって感じの流れになるんですよね。女の子に限らず、具体的な手触りや安心や、一緒にいて楽なことよりも、、、幻想を追いかけるほうが苦しくても好きという人はたくさんいます。なので、まぁ、わからんでもないんですが・・・・要は、この主人公の女の子、後藤円(まどか)ちゃんは、そういう子なのね!と納得していました。ところが、、、半分くらい巻を過ぎると、これが逆転するんですよね。えっ???なんで???って凄い思いました。


『シックス ハーフ』は、最初からあーちゃん(お兄さんね)が好きで最後まで、それを追いかける形の物語になるんですが、でもやっぱり前半の、白石開くんが、、、、なんというか、もうそこまで行ったら、普通、彼女になるじゃん?というところがからぐっと急角度で、、、、。うーん、、、、なんか、伏線ではなくて、最初から決めていた路線を途中でひっくり返すような感覚を僕は受けたなー。なんか、物語の流れ的に、そこはいかないじゃない?というような急転換が起きる。おかしい、というほどでもなくて、、、、『微糖ロリポップ』なんかは、渡君から知世に気持ちが切り替わるのは、時間が経過していることもあって、人生のステージも変わっているので、、、と、高校から大学生になって、とかなり時間がずれているので、、、人生はそういうもんだとは思うんですよ。そういう風に趣味嗜好や考え方が、まったく変わってしまうことはあるもので、それは、、、わからないでもないんでうsが、、、40歳過ぎて長い時間を生きてきたおっさんからすると、まぁそれはあるわなーとは思うんですよ。けどねぇ、、、、なんか、少女漫画の「物語」的に、それはどうなのかな???って思ってしまうんですよねぇ。『ホワイトアルバム2』のように、高校時代の物語と、大人になってからの物語を、明らかなステージの違いとしてかき分けて、それでも「変わらないもの」、だからこそ「変わるもの」とかき分けるのは、僕はこれからのトレンドだし、それこそが物語だろう!!!って、凄い思うのですが、、、、なんか、、、、、『微糖ロリポップ』は、納得できないとまでは思わないんだけれども、、、、この主人公の女の子、スゴイ「その時を生きる」感じで、僕は嫌いじゃないし、、、、うーん、、、。


僕はね、愛する人は、一緒にいて気が楽な人が、心が穏やかになる人がいいなーと思うんですよ。『微糖ロリポップ』の最初の、知世との関係がまさにそうなんですよね。ああ、いいなーって思っていたら、、、、あきらかによーわからんミステリアスな渡のほうがいいとかいうんですよ、主人公は。僕は全く理解できないなーーー???と思うのですが、それは僕がけっこう年をとったからであって、若い時は、、、まだ中学とか高校生の時は、確かに恋に恋して幻想、、、というか届かないものを追う方が、もっと切実に自分を駆り立てた気もしないのではないので、どっちが正しいか?というような視点では言えないことなんだろうなーと思います。恋に恋できる時のエネルギーというのは、それはそうれで最高に気持ちよく動機を駆動してくれるものなので、そういう「物語」を否定する気にはなれない。。。この両作品とも、どっちの男性を選んでも、間違えとか、おかしいとか、すご不幸になるとかそういうのはないしね、、、。うーん、、、、もう少しこの系統をいろいろ読んでみないと、何とも自分の意見はないなー。。。。

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