『オルクセン王国史~野蛮なオークの国は、如何にして平和なエルフの国を焼き払うに至ったか~』 平和なエルフの国を焼き払う!という問題意識に真摯に応えたこの見事な設計力に脱帽

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評価:★★★★★星5.0のマスターピース
(僕的主観:★★★★★星5.0)


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「オークのくにの栄光」まで読了。マンガを読んだら素晴らしくて、小説を買って読んだら我慢できなくなって、なろうまで読んでいる。これは、大傑作、そして時代に残る作品だ、と痺しびれなが読んでおります。いろんな視点から評価できるポイントがあるんだけど、自分の最大のスゲェ!と感動しているポイントの一つは、短く完結してること。少なくとも第一部?のエルフの国との戦い(「オークのくにの栄光」まで)の決着がついている。「小説家になろう」のサイトの文脈の異世界の在り方、異世界転生など取り扱いなど、メタ視点が全て消化されて凝縮されているにも関わらず、この短さ。完成度の凄まじさを感じさせる。最初から、当然にこのラストを想定しているであろう設計力の精緻さ、簡潔さにしびれる。

そして何よりも、その一貫性。平和なエルフの国を焼き払う!という問題意識、テーマ、メタ視点なんでもいいけど、この「お題」に対して、ここまで真摯に深く向き合って、考え抜かれてるのを見ると胸に熱く迫る。作者、樽見京一郎さんの歴史の知識、俯瞰する力の素晴らしさに感動します。それだけでなくて、このお題に対する答えが、この作品の根本のテーマとリンクしているところ、見事な構想力。この作品の主軸テーマの一つは、単一民族ナショナリズムが勃興している近代ヨーロッパ的人間社会に、魔種族という多様な種族をまとめる国が、対抗して行くには?というもの。この本質的な問いに、全てのものリンクしている。


この後の感想をかなり考えたけど、気力が尽きたので、YouTubeの方で話しました。文字を書くのは、コスト高くてー。