民主党が自民党に勝てない理由は、明白である。バラマキ財政で「大きな政府」をつくる自民党に対して、同じくバラマキ福祉しか出せないからだ。自民党には「既得権と老人の党」という明確なコンセプトがあるが、民主党はそれと対決できない。彼らも労働組合と老人の既得権を守らないと、小選挙区や一人区では勝てないからだ。
もう自民党との政策の違いはないので、この夏に壊滅したら民進党から自民党に移る議員が出て、両院の2/3を超える老人翼賛会ができるかもしれない。そこまで行けば、老人の富を守って衰退する日本か、将来世代を代表して未来に投資する日本かという新たな対立軸ができる可能性もある。そのためにも、民進党には惨敗してほしい。
まぁ大体の政治って、中途半端な真ん中の道をじわじわいくって感じになるもんだけどね。僕は、民主党ができたときうれしかったんですよね。民主党自体は、最初から嫌いでしたが(苦笑)、日本が二大政党制になる大きなマスタープランがあって、選挙制度を変えてきたわけなので、そこに収斂していくことは、悪くないことだと思っていたからです。でも、全然、対立軸になりませんでしたね。保守と革新の対立というのは、小さな政府か大きな政府か、の争いになるべきなんですが。日本の場合、その制度設計が間違っていたんですよね。ねじれているので。わかってみれば単純なことなんですが、思いつかなかったなー。
それにしても、なんで、若者や未来世代を代表する過激な左翼というか政治勢力が出てこないかが不思議なんですよね。こういう状況下でも、そういう文脈を、露ほども感じない。たしかに、歴史的に左翼と右翼が国際スタンダードからねじれているというのはあるんですが、単純な話、そこに空白があれば、議席が取れるはずなので極端な意見の小政党とが出てきてもおかしくないと思うんですよ。それがないってのは、なにかあるような気がします。なんなのかさっぱりわからないんです。
けど、わからいところって、だいたいがキーポイントなんですよね。ここを考えていくアンカーになるところなんだろうなぁ、と思う今日この頃です。