『宙返り』『洪水はわが魂に及び』 大江健三郎著 彼らの想像力が挫折しないということはありえたのだろうか?

宙返り〈下〉宙返り〈下〉
大江 健三郎

講談社 1999-06
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評価:★★★★星4つ
(僕的主観:★★★★星4つ)

なんというか、高橋和巳の『邪宗門』に引き続く、シリーズと僕の中では位置付けているのですが、高校生の頃に読んで衝撃をうけたので、やっぱ大江健三郎さんの著作というと僕にとっては、『洪水はわが魂に及び』だなぁ。なんというか、その性急さをさらに練ったのが、『宙返り』という位置づけ。ちなみに、『洪水はわが魂に及び』について、評論家の中島梓の書評で、旅に出ることなく夢やぶれる大江健三郎の想像力は、本来は、旅に出るべきなのだ、とSFに関する想像力についての評論があって、この評価は、いまでも最高に素晴らしいと思っている。どの本に書かれていたかは忘れが・・・やっぱり、僕にとって中島梓さんは、神だな・・・と思う。

『洪水はわが魂に及び』 『ピンチランナー調書』 (大江健三郎小説)『洪水はわが魂に及び』 『ピンチランナー調書』 (大江健三郎小説)
大江 健三郎

新潮社 1996-09
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