■出張時の観光は是か非か?
今回の出張で時間があったので、西湖を夕方に散歩してみた。 出張時には、一人で上司がいなかったり、もしくは余裕がある限りできるだけ観光などを無理に一瞬でもしうようと心がけている。というのは、「その場所での体験」というのは、後で顧客と酒を飲む時に、この地域を好きだと思っていると思われたり、話が広がるきっかけになりやすいからだ。そういう無駄な情報による会話の積み重ねが、顧客との包括的な信頼関係につながることが多いので、ただ単にビジネスだけではなく、交渉者(ネゴシエイター)としては、そういう無駄な体験でも広く経験しようと努力しています。いざという時に信頼関係がないと、なにもできないんだもん。・・・・といっても、ただ単に自分が興味心旺盛で敢行したいだけなんですがね(苦笑)。人によっては、無駄なことなしに合理的にだけ、出張やビジネスをこなせという人もいますし、特に管理部門の人間はそういう風に思う傾向があるのですが、全人格的に豊かでない人は、ネゴシエーターにはなれまっせんし、顧客とのつながりも、その後の交渉や説得や共同で何かをするといった、「深いレベルでの信頼関係」を構築できません。それならば、電話とe-mailだけでいいのです。あいつらは、そんなふうにそっけない(=つまり相手に失礼で冷たい)やりかたで、ビジネスができるとでも思っているんだろうか?、、、これだから、実体験のないやつらは・・・・。と、いいつつ管理部門の時、経費に最もうるさいのは僕だったりしたのだが・・・(苦笑)。だって、みんな使いどころわきまえてないんだもん。交際費は、相手を感動させるために在るのであって、毎回飲めばいいわけじゃー何だよなー。
技術の最先端にあって、かつ市場のプロダクトライフサイクルのスピードが速いものは、「そういった技術の情報だけ」の関係でも、まわっていきますので、IT関係の先端のヴェンチャーの人には、このへんの「練った人間関係」というか、成熟市場やライフサイクルの息の長い市場での「信頼の在り方」が分からない場合が多い気がするなー。ふと思うけど。いやま―イメージだけどねぇ。まぁこの手の人々には、それは、属人的なだ非合理的な関係だよ、といわれるかもしれませんが(それも事実だし)。でも、クレイフイッシュとか光通信とかライブドアとか、あのころのヴェンチャーキャピタル興隆期の失敗は、ほとんどがその辺の経営の古典的本質を無視した進め方をしたからのような気がします。そういう意味では日本興業銀行出身の、楽天の三木谷さんは、うまかったなーと思う。取り締まり格のメンバーを見ると、見事にいじめにあわないためのメンバーを考えて選んでいる。
「経営」の手法ってのは、王道しかないんですよね。資金調達をベースに、バランスシートを理解している会計の知識と、組織と外の組織に対する人格的な魅力。人望による統率力、影響力・・・・まぁこの二つが経営者の必須能力で、たぶん数百年前から全然変わっていない能力なんだと思うんですよ。いいかえるとお金のバランスを見る力と、組織の編成とそれによる実行を為さしめる力(=人望?かな)、です。それはテクノロジーとは別のところにある能力で、これがないと、またこれの会社の規模に応じた変化に敏感でないと、確実に会社が傾くんですよねぇ。逆にこれが良くわかっていると、特にその他の知識や才能がなくても、あんがい会社をまともにするのは難しくありません。いや、もちろん「それ」の実行こそが、もっとも難しいのですがネ・・・・。
■天上には天国があり、地上には杭州がある-Heaven is inthe Sky, Hanzhou in the earth
素晴らしい景色だった。
遠景の写真は、上の写真の西湖の畔に立つ仏塔の最上階からの写真です。仕事が終わったのが4時ごろなんで、かなり暗めですが素晴らしい景色でした。ちなみにこの仏塔はつい最近に再建されたものだそうですが、何百年も前からあるものだそうで、中に基礎の部分で残っている土台が保管されていました。その様式が明らかにインドとか南アジアの様式っぽかったので、あーそうかやはり中国の南部は、北東アジアとは文化的土台が違うのだな、と感心してしまいました。
ちなみに上海の浦東(PUTONG InternationalAirport)からJIASINを抜けてHANZHOU(杭州)まで高速道路で駆け抜けたのだが、見事なまでに 平地で、山一つなかったです。 この広大な平野は、北京を超えて万里の長城まで続く。この「なにもなさ」の平地を見ると、なぜ万里の長城を超えると騎馬民族に一気に北京がおとされてしまうのかは、よくわかる。同時に、万里の長城を作った理由もよくわかります。本当に何も遮るものがないんだもの、、、あれを高機動の騎馬部隊で攻められたら、終わりですよ。なんかすごく実感が伴う。またこの杭州の西湖あたりから急に山が出てきて、景色に起伏ができ始めるのも、なかなかに感動的だった。これは雲南省とかチベットとか東南アジアとかあっちのほうの文化が変わる地域との境にもなっているんだなと思いました。それにしても、中国はいつも思うが、スケールが違う。大陸的とはまさにこういうことなんだろう。移動するとよくわかります。ちなみに、つい数年前までは、数百キロの距離を高速道路で行くと、いつも交通事故で大渋滞だったが・・・今回は一度も出会わなかった。運転マナーのレベルは向上しているなー・・・・。
あっ、白蛇伝って、ここらへんがルーツだったんだね!びっくりした!!。
■オペラの監督はチャンイーモウ!
今回は時間がなかったが、次の時は必ずこれに行く!と、心に決めました。もともとオペラは有名なんですが、チャンイーモウの作品となれば!!!これは行かねば。とか思いました。こういうのローカルに行ってみないとなかなかわからないので、いい情報でした。